SIDEWALK TALK

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市井のディレッタント

2010-11-08 12:31:05 | まち歩き
Galleryお客さまが福岡のギャラリーで展示会をされるというので、
陣中見舞いをかねて、足を運んでみた。
そのギャラリーは、大濠公園にほど近い閑静な住宅街に、
無用な自己主張することなく静かに存在していた。


ギャラリーは道路から奥まって建てられていて、
街中とは思えない、自然あふれるアプローチが心地いい。
展示会は、弊社のお客さまをふくめ4名(社)の共催で、
「遊印」「陶器」「書」「手織物」などが紹介されていた。


想像なんだけど、
この貸ギャラリーは、オーナーさんの趣味の領域で運営されてるんじゃないだろうか。
ギャラリー内での会話に聞き耳を立てると、
地域の芸術家の展示会や障害者の作品展などを開催しているようだ。


こういうギャラリー、そしてオーナーさんこそ、街の財産だ。
決してメインストリームとはいえないけど、
市井の好事家たちのサティスファクションを満たしている。
こういう文化は、都市じゃないと醸成されないし、成立しない。


もっとも僕自身は、この手の知的風流には縁遠い人間。
入館して、数分で退屈してしまった。
それだけに余計、こういうソサイエティに憧憬を覚えてしまうんだろう。
爽やかな気分でギャラリーを後にして、家路についた。


TPP

2010-11-06 10:18:46 | ニュース
Containerすっかり尖閣ビデオ流失問題の影に隠れてしまってるが、
TPP への対応について、国会やメディアはもっと取り上げるべきだろう。
数日後には、横浜で APEC が開催される。


エラそうに書いたが、
僕は、つい最近まで、TPP という名前すら聞いたことがなかった。
TPP とは「 Trans-Pacific Partnership 」の頭文字をとった略称で、
「環太平洋戦略的経済連携協定」と、ことさらに小難しく、そして大仰に訳されている。
工業品、農業品にかかわらず、
例外品目の極めて少ない関税撤廃と貿易自由化の実現をめざすという。


個人的な見解では、「自由化」などというキーワードはバラ色に感じるし、
輸入業者である弊社にとって、関税がなくなることは朗報だ。
けど、そうそう単純なものじゃないらしい。


とくに農業において、懸念が大きいようだ。
「TPP に参加すれば、日本の農業は壊滅する」
と、反対者は警鐘を鳴らしている。


TV のコメンテーターたちは、お気楽に、
日本の安全で高品質な農作物は、海外の富裕層に高く売れる
などとほざいているが、舌先三寸の輩のいうことなどアテにならない。
食料自給率が極めて低いわが国では、経済活動における損得勘定だけじゃなく、
「いざというときの食べ物」というファクターがあると思う。


TPP について政府がどういう結論をだすのか、
僕にはわからないが、なんにしても今の政権は頼りない。
お決まりの先送り的な結論だけは避けてほしい
と思うのだけど、さてどうなるか?


尖閣ビデオ

2010-11-05 14:06:17 | デジタル・インターネット
Note_pcあすの土曜、急きょ、工場を稼働することになった。
来週末の納期がヤバい。
ちょっとは忙しくなってきたのかな?
だったら、うれしいんだけど。


僕は、ここ2週間ほど、バタバタしている。
先週、3年ぶりに中国に出張した。
そして何よりも、先月末、メインバンクを変更した。
加えて、政府系金融機関のある部門との取引もやめた。
その担保抹消手続やら、新しい取引銀行との契約やらで、
とにかく気ぜわしい。


話はかわるようだけど、
きょうは朝から、尖閣ビデオ流出の件でメディアが騒いでいる。
野次馬根性で、先日訪れた中国の取引先に電話をしてみた。


どうせ、ネット規制されていて見ることはできないんだろう
と尋ねると、
中国では、基本、YouTube はふだんでも閲覧することはできない
とのこと。
なるへそ。そこまでやるか!


ならば香港は?
と、香港の陸さんにきいてみた。
規制は本国よりは多少緩やかだそうだが、
やはり尖閣ビデオは見ることはできないようだ。


今月末、安徽省から王社長と吴娜さんが来日して、来社する予定になっている。
この問題でガタガタすると、彼らの来日自体むずかしくなるかもしれない。
忙しくなってきたこの流れに水を差さないでくれ!
と、祈るばかりだ。


讒謗律

2010-11-04 09:34:26 | デジタル・インターネット
Staba2010年10月26日。
中国出張、最終日。
帰国の途についた。


この前の日の夕方、取引先で唯一日本語が話せる
陸さんが、一足先に香港へ戻っていった。
ケータイは繋がるとはいえ、
太平洋ひとりぼっち的な心情になって、さすがに心細かった。


この日の朝、王さんがホテルまで迎えにきてくれて、
鄭州空港まで、車で送ってくれた。
その間、僕らはひと言も話さなかった。
いや、話せなかった。


チェックインを済ませ、王さんと別れ、出発ロビーに一人たたずんでいた。
ロビー内に、中国茶の土産店があった。
その看板がスタバもどきだと思ったのは、僕の中国に対する先入主からなんだろうか?
似てるといえば似てるし、そうでないような気もする。


出発ロビーには、無料でネットできる PC が数台置かれていた。
退屈しのぎに、少しいじくってみた。
まずは、会社のウェブサイトを閲覧してみた。
うん、ちゃんと表示されている。


次にこのブログを開こうとしたが、どうも表示できない。
何度かリトライしたが、やはりダメだった。


以下は想像なんだけど、
訪中の直前に「反日デモ」という記事をエントリーしていたことが原因だと思う。
記事自体はとりとめのない内容で、中国批判などはしていない。
けど、エシュロン的システムによって、中国国内で規制されていたんじゃないだろうか?


わが邦にも、かつて讒謗律という悪法があった。
民主化の過程において通る道かも知れないが、
21世紀のネット社会で、これはムダな抵抗のような気がする。


中国との貿易なくして、わが社の運営は成りたたない。
Win-Win の関係なんて絵空事だと思っているけど、
ビジネスパートナーの国が穏やかで自由な国であってほしいと
シンプルに願わずにはいられない。


驢馬料理

2010-11-01 11:21:34 | ブログ
Donkey2010年10月24日。
中国出張、2日目。
あさ河南省鄭州市を発って、安徽省亳州市へ車で向かった。
400キロほどの道程だから、亳州市到着はお昼過ぎだった。


それで工場視察&商談の前に、昼食をとることになった。
連れていかれたのが、驢馬(ロバ)料理のお店。
ロバ肉はこの辺の名物で、この店は全国チェーンの本店だという。
そのわりには、ショボかったな。


20年ほど前、初めて中国を訪れたとき、
物資の運搬にしきりとロバが使われていた。
コンクリート製のいかにも重そうな建築材を、健気に引いていたのが印象的だった。
カラダは小さいが、力持ちなんだろう。


さすがに街角で見ることは少なくなったが、今でも中国では身近な動物なんだろう。
現に、僕の目の前に料理となって並んでいる。
ロバ肉の効用を長々と説明されたけど、よく覚えてない。
要するに、「健康にいい」ということだと思う。
じゃなきゃ、食べる意味なんてないもんな。


日本でも、ロバ肉を食べますか?
と、質問を受けた。
ちょっと考えたんだけど、そもそも日本に(野生の)ロバはいないんじゃないかな?


味の方は、存外あっさりしていて、イヤなクセはなかった。
けど、食べてて気持ちのいいもんじゃなかったな。
いろんな部位があったようで、書くのもはばかられる部位もあったかと思う。