内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

来年度も夏期集中講義「現代哲学特殊演習」を担当します

2016-12-13 20:52:24 | 雑感

 先週ブリュッセルにいる間に東洋大学大学院教務課からメールが届いて、来年度も夏期集中講義「現代哲学特殊演習②」を担当することがわかった。これで七年連続になる。シラバスの登録は約一月後の1月18日なので、それまでテーマと内容をどうするかじっくり考えることにする。
 今夏の集中講義を手伝ってくれた東大の院生がちょうどブリュッセルの学会に来合わせていたので、来年度も参加してくれるよう頼んだ。まだ決定していないことだが、来年度は非公式にではなく、公式に協力してもらえる形にもっていけそうなことが哲学専攻長からの今日の返事でわかった。これは本人にとってとても喜ばしいことだ。
 私は、自分の集中講義が、大学院修士課程の演習という枠を超えて、テーマに関心を持つ人たちがもっと広く参加できる開かれた場所になることを願っている。それが履修している学生たちにとってもとてもいい刺激になる。それはこの夏の集中講義で実証済みだ。
 外国語のテキストを読むことを主にした講読も大切だが、私はそれとは違った演習を学生たちに提供したい。端的に言えば、自分の頭で真剣に問題を考え、議論する訓練の場を提供したい。そして、そこで始めた思考を演習の時間を超えて各自持続させること。教室での哲学演習という枠を超えて、日常の生活の中で問題を考え続けること。そうなってはじめて、生きていく上で役に立つ哲学を学んだことになる、そう私は考えている。