今年はあとニ時間ほどで終わる。が、どうやら、私の人生はまだ終わらないらしい。除夜の鐘がなるまでは確定的なことは言えないが、多分、私の命は逝く年とともに尽きはしないようである。幸いなことである。とはいえ、余命を宣告されてはいないからといって、来る年をどれくらい生きられるのか知れたものではない。だから一日一日を大切にしましょうね、という話がしたいのでもない。
今日も走った。年間総走行距離は4087キロ。頑張りましたね。でも、バッカジャナイノ、とも思う。健康のために走っているのではない。走ることは、「走るゆえに我あり」みたいな、情けないほどに軽い存在理由でしかない。走る以外のすべてのことはほとんど無に等しい、という思いがこの一年つのるばかりだった。
一月にはジョギング中に転んで肋骨に罅が入った。三月には駅まで三百メートルほど走っただけでなぜか激しい動悸に襲われ、駅で気を失った。以後、一月あまり、軽い目眩につきまとわれた。八月、前期高齢者となった。九月以降今日大晦日まで、運動しなかった日は零日。一年間で運動しなかったのは五日だけ。で、それが、なに?
日々身ヲ喰ム虚シサダケデハ人ハ死ナヌトイフコトヲ誰ニ頼マレテモイナイノニ老醜ヲ晒シナガラ我ハ実証シテイルダケデハナイノカ。
皆様、どうぞ良いお年を。