今日の記事は、フランスからの年内最後の記事です。軽い話にいたしますね。
旅行あるいは一時帰国などで少し家を空けるときはいつものことなのですが、家を出る直前に家の中を隅々まで掃除します。荷造りと並行してそれを行うので、出発前はいつも忙しいのです。特に年末年始に帰国する今回のような場合は、年末の大掃除を兼ねているので、なおのこと忙しくって、掃除と荷造りが終わると、ふぅーって感じで椅子の上にしばし倒れ込みます。
それってぇ、自分でそうやって勝手に忙しくしているだけでしょ、バーカみたいって、呆れられる方も少なくないかも知れませんが(自分でもときどきそう思います)、家の中をキレイにしないままで家を空ける気にはどうしてもなれないんですねぇ。もともと綺麗好きですので、普段からそんなに家の中が散らかっていたり、汚れていたりすることはないのですが、それでも出かける前には家の中を全部キレイにしていかないと気が済まないんです。
どうしてかいうと、帰ってきたときに家の中がキレイでないと気分が悪いというのが主な理由です。これはもうほとんど病的な潔癖症ですねって診断をくだされそうですが、それならそれで構いません。
しかし、私としては、実は、もう一つ、もっと大事な理由があるのです。それは、ちょっと大袈裟に聞こえるかも知れませんが、「実存的な」理由です。
私たちはいつ死ぬかわかりません。それは一瞬後かも知れません。さすがにいつもそんなことを考えていたら他のことが考えられなくなってしまいますが、旅行や帰国などで少し家を空けるとき、たとえそれが数日のことであっても、何らかの理由でこの同じ場所にはもう戻って来られないかもしれないとはいつも思うのです。そうなったとき、誰か他人が後始末のために元の私の家には入ることになるわけです。そのときに汚いところは一切見せたくないのです。この意味で、いつもきちんと始末をつけておきたいのです。他のもっと大事なことはどうなんだって、突っ込まれそうですが、そりゃぁ、そう簡単には行きませんよ、もちろん。それはともかく、しばらく家を空けるときは、だから、いつも家の中をキレイにしてから出かけるのです。
今日は、家を出るのが午後二時頃でよかったので、朝はいつものようにプールで二千メートル泳いで帰って来てから、大掃除を開始し、それを無事終えた後、出発までにまだ少し時間に余裕があったので、湯船に三十分ほど浸かって汗を流しリラックスし、昼食もゆっくり取って、ワインも少し飲んじゃったりしてから、鎧戸をすべて降ろし、全自動暖房のスイッチを切り、ガスと水道の元栓を締め、家を出ました。
この記事を書いているのは、シャルル・ド・ゴール空港に向かうTGVの中です。この九月あたりからでしょうか、TGVがパワーアップして、ストラスブールからシャルル・ド・ゴール空港まで二時間かからないのですよ。パリなんて1時間45分ですよ。ただ、その分しっかり料金が値上げされていて、SNCFもちゃんとそろばん弾いているですね(当たり前か)。
明日付の記事から東京滞在日記になります。