この休み陽水さんのライヴを聴きに行く。
熱心なファン・友人MZ師が昨年観た「UC2」コンサートの話しを聞き、キップを取ってもらった。
初めてお会いする奥さんと三人という不思議な組み合わせ。
彼らにとっては2回目のライヴだったが、まったく選曲が違うらしい。
飽きやすい陽水さんだから、何回も同じセットリストはかったるいんだろうね。。。そう会話しながら、それが演奏する側にはどれだけ大変か、を思えば、実はとんでもないサービス精神とも話す。
陽水さんは、何も変わらないかのようなゆったりさ。
そんなふらりとした様相でいながら、アグレッシブに「今」に打って出る。
その前進する姿は”円熟”とか”懐メロ”とか云う言葉すらせせら笑う。
拓郎さんの「リンゴ」をカバーしたいきさつとライバル扱いされたフォーク時代を振り返りながら、友人とはいいずらいが。。。着かず離れずというお互いの関係を語りつつ、語尾はあいまいにたぶらかす。
井上陽水らしさ、その一つはこういった断定を下さないこと。
それは人生の途中で体得したことだろうが、多くの誤解や離れた異見や・・・プラスもマイナスも聞こえているのかどうか解からぬまま。
歌詞にも曲の解釈にも「知らないよ」と言いながら、多くのふくらみを持たせながら、当人は言葉でくくろうとする人の手からするりと抜けていく。
(渋谷陽一さんだけではないが)D・ボウイが変わり続けることで、多くの作品を産み出していけた才能を話すが、同じことを陽水さんに思う。
変幻自在になんでも乗り越えられる、というかのように核心に迫ることは語らず、サングラスから満面の笑み。
多種多様な楽曲をさらりと演奏する。それが、いかにも陽水さんらしい。