とかく楽器の製作や、材料に付いては、様々な迷信が付きまといます。
ストラデバリウスのあの音は、塗料が特殊なのだとか、表板は彼独自の山から取ったものだとか、云々云々、書き出せばきりがないほどです。
ストラデバリウス楽器制作に関しての本だけで小さな部屋いっぱいになるといいます。
人が真似して、真似できないから、そこに何か特殊な事を、或いは神秘性をも求めてしまうのでしょう。
現在の科学でも、彼の楽器に匹敵するものが出来ないからでしょうか?
その上、楽器としての価値だけでなく投資するものとしての価値を見出す、馬鹿もの達(ほんとにこれはバカ者と言ってよいと思います。手に汗して働け。)が居ることで益々、神秘性を盛り上げてしまうことになります。
確かに、その時に、ある時代にだけあった、材料などと言うこともあり得るので、二度と同じものは出来ないと言って、そこに価値を見出すのかもしれませんね。
二胡の蛇皮は、その点で更に極端かもしれません。
爬虫類と言う我々人類には想像できない生態を持っている物ですから余計かもしれません。
ほんとに2度と同じものが無いのです。
同じ一枚の中から、切り分けたとしても同じものは有りません。
当然木の方も。
ですからどんな量産物で有っても、同じ音色の二胡と言うのはあり得ないのです。
さて蛇皮です。
私の手に入るのは、ベトナムや、タイの養殖物の蛇皮です。
年間5万匹養殖されていると言われています。
出荷されるのがそのうち年間1万ぐらいでしょう。
大体5歳ぐらいには出荷されると言います。
それ以上になると、餌代との効率の問題になるそうです。
網目錦蛇は、3歳位までは年に、3、~4回脱皮して大きくなります。
4歳を過ぎると、個体差も有りますが、脱皮は年に一回だと言います。
そのころには全長7メートル程になります。
最大は12メートル程になるそうです。
若い蛇ほど弾力も有り、よく伸びます。
5歳から7歳ぐらいが二胡には最適とされているのです。
それ以上の年になると、皮が硬くなります。
厚くもなりますし、鱗も大きくもなります。
厚くなりすぎず、硬くなりすぎずと言うのが、一番でしょう。
これは、経験してみないと分からないのです。
何枚もだめにして初めて実感できる事のようです。(泣く)
また、雌と雄では、皮の弾力が違います。
雌は鱗と鱗の間が少し雄より大きいのです。
ですから良くしなります、はずみます。
当然鳴りはよくなるのでしょう。
それから、今までの経験範囲ですが、一番全音をきれいに出してくれる皮は、
脱皮後、3~4カ月のものだと言う気がしてなりません。
いろいろ人にも聞き、中国人の先生方にも聞いてみましたが、それに対する答えは有りませんでした。
唯一、答えてくれたのが、私に、蛇皮を卸ろしてくれている業者の方です。
何せ、言葉がお互い自由にやり取りできませんので、なんとなく理解したところでは、
脱皮したばかりの蛇は、底鳴りがしない。
良くなるけど、インパクトが無い、だから沖縄の三線を作る人たちには、むしろ脱皮寸前のを回すのだそうです。
良く脱皮の問題に気がついたねと、少しはほめられました。
次に仕入れた時には、以前より断然良い皮が、これは二胡用だよと言って送られてくるようになりました。
中国でもそのあたりは気をつけているのかと言う質問に。
中国ではその脱皮の時期の事を問題にしないという答えが返ってきました。
経験だけで判断しているようです。
蛇皮一つとっても、その年齢、脱皮の時期、現地での皮の乾燥、その後の保存、
そして、私の工房に来てからの、加工。
これらの微妙な組み合わせが、二胡の良し悪しを決めてしまします。
ストラデバリウスのあの音は、塗料が特殊なのだとか、表板は彼独自の山から取ったものだとか、云々云々、書き出せばきりがないほどです。
ストラデバリウス楽器制作に関しての本だけで小さな部屋いっぱいになるといいます。
人が真似して、真似できないから、そこに何か特殊な事を、或いは神秘性をも求めてしまうのでしょう。
現在の科学でも、彼の楽器に匹敵するものが出来ないからでしょうか?
その上、楽器としての価値だけでなく投資するものとしての価値を見出す、馬鹿もの達(ほんとにこれはバカ者と言ってよいと思います。手に汗して働け。)が居ることで益々、神秘性を盛り上げてしまうことになります。
確かに、その時に、ある時代にだけあった、材料などと言うこともあり得るので、二度と同じものは出来ないと言って、そこに価値を見出すのかもしれませんね。
二胡の蛇皮は、その点で更に極端かもしれません。
爬虫類と言う我々人類には想像できない生態を持っている物ですから余計かもしれません。
ほんとに2度と同じものが無いのです。
同じ一枚の中から、切り分けたとしても同じものは有りません。
当然木の方も。
ですからどんな量産物で有っても、同じ音色の二胡と言うのはあり得ないのです。
さて蛇皮です。
私の手に入るのは、ベトナムや、タイの養殖物の蛇皮です。
年間5万匹養殖されていると言われています。
出荷されるのがそのうち年間1万ぐらいでしょう。
大体5歳ぐらいには出荷されると言います。
それ以上になると、餌代との効率の問題になるそうです。
網目錦蛇は、3歳位までは年に、3、~4回脱皮して大きくなります。
4歳を過ぎると、個体差も有りますが、脱皮は年に一回だと言います。
そのころには全長7メートル程になります。
最大は12メートル程になるそうです。
若い蛇ほど弾力も有り、よく伸びます。
5歳から7歳ぐらいが二胡には最適とされているのです。
それ以上の年になると、皮が硬くなります。
厚くもなりますし、鱗も大きくもなります。
厚くなりすぎず、硬くなりすぎずと言うのが、一番でしょう。
これは、経験してみないと分からないのです。
何枚もだめにして初めて実感できる事のようです。(泣く)
また、雌と雄では、皮の弾力が違います。
雌は鱗と鱗の間が少し雄より大きいのです。
ですから良くしなります、はずみます。
当然鳴りはよくなるのでしょう。
それから、今までの経験範囲ですが、一番全音をきれいに出してくれる皮は、
脱皮後、3~4カ月のものだと言う気がしてなりません。
いろいろ人にも聞き、中国人の先生方にも聞いてみましたが、それに対する答えは有りませんでした。
唯一、答えてくれたのが、私に、蛇皮を卸ろしてくれている業者の方です。
何せ、言葉がお互い自由にやり取りできませんので、なんとなく理解したところでは、
脱皮したばかりの蛇は、底鳴りがしない。
良くなるけど、インパクトが無い、だから沖縄の三線を作る人たちには、むしろ脱皮寸前のを回すのだそうです。
良く脱皮の問題に気がついたねと、少しはほめられました。
次に仕入れた時には、以前より断然良い皮が、これは二胡用だよと言って送られてくるようになりました。
中国でもそのあたりは気をつけているのかと言う質問に。
中国ではその脱皮の時期の事を問題にしないという答えが返ってきました。
経験だけで判断しているようです。
蛇皮一つとっても、その年齢、脱皮の時期、現地での皮の乾燥、その後の保存、
そして、私の工房に来てからの、加工。
これらの微妙な組み合わせが、二胡の良し悪しを決めてしまします。