通常楽器の音、特に弦楽器の音は、4方に広がるというのはあまりありません。
バイオリンが一番効率よく音が4方に広がるという実験した人がいます。
バイオリンは、その振動板が上下2枚あり、
それが根柱と言う太さ10ミリぐらいの木で上下が繋がり、
2枚の振動板が鳴ります。
馬頭琴にも、根柱はあります。
殆どの弦楽器が、身体に向かって、抱え込むように演奏されますが、
バイオリンはその点でも、空中に浮いている状態で演奏されますから、
4方への広がりと言う点では、優れているのでしょう。
音の広がり、音の鳴りということで、数十年数百年かけて楽器作りは、
その改良を重ねてきています。
三味線などにしても、
大元の日本に入ってきた三線は、沖縄の三線ぐらいの大きさだったようです。
江戸時代の後半から明治にかけて、義太夫、特に女義太夫の流行により、
三味線もより大きく、長いものに改造され、
東北の門付け芸人たちが、外部でも良く響くようにと、
今の津軽三味線の大きさにまでなりました。
一番の改良点は、棹の太さでしょう。
長さも、長くはなりましたが、それは細棹にくらべて、1、3倍くらいですが、
太さは、4倍くらいになりました。
遠くへ、大きな音をとどかせるということでは、
強く弾き、その強さが活かせる、構造にするということだったのでしょう。
小太鼓よりも、大太鼓の方が、遠くに音が届きます。
弦楽器の場合は、弦の力を如何に拡大するかと言うところに、改造点があるのです。
弦が振動板を揺する大きさと言うのは、限られています。
それを如何に拡大するか、と言う意味では、
二胡はスピーカーに似ていなくもありません。
バイオリンや、ギターなどは、如何に振動板を大きくして、それ全体を効率よく鳴らすという方向です。
二胡は振動板は、皮。
その振動を如何に拡大させるかというのは、
胴の構造に懸っています。
そういう意味では、トランペットや、ホルンなどに似ていなくもないですね。
唇の振動を、拡大させるのです。
以前書きましたが、私の考えは、二胡は太鼓という考えです。
その上で、如何に鳴るかを考えた時、太鼓の中でもジャンベの鳴りの効率音良さに、行きつきました。
一つの太鼓で高音も低音も鳴るのです。
胴が鳴るのです。
その上、棹が鳴るように作れば、音は更に出るようになります。
この項の中で、二胡を指でぶら下げて、指で響きを聴くというのを書きました。
この時の主体の響きと言うのは、棹なのです。
そういう点で、棹の方が、音色作りと言う点では、働いているような気がします。
三線などは、胴はそのままで棹だけ取り換えて、音色を変えています。
これなどは、まさに音色は棹という典型ではないでしょうか。
二胡も、私の実験では、同じ胴でも棹を変えると、
音色が変わります。
同じ竿で胴を取り換えると、
音の大きさはまず変わります。
また、全音の中で良く響く部分なども変わりますし、
音の太さも変わります。
鳴らすのは胴で、
響かせるのは棹。
その二つと、貴方の腕が組み合わさって音色が決まります。
西野和宏
バイオリンが一番効率よく音が4方に広がるという実験した人がいます。
バイオリンは、その振動板が上下2枚あり、
それが根柱と言う太さ10ミリぐらいの木で上下が繋がり、
2枚の振動板が鳴ります。
馬頭琴にも、根柱はあります。
殆どの弦楽器が、身体に向かって、抱え込むように演奏されますが、
バイオリンはその点でも、空中に浮いている状態で演奏されますから、
4方への広がりと言う点では、優れているのでしょう。
音の広がり、音の鳴りということで、数十年数百年かけて楽器作りは、
その改良を重ねてきています。
三味線などにしても、
大元の日本に入ってきた三線は、沖縄の三線ぐらいの大きさだったようです。
江戸時代の後半から明治にかけて、義太夫、特に女義太夫の流行により、
三味線もより大きく、長いものに改造され、
東北の門付け芸人たちが、外部でも良く響くようにと、
今の津軽三味線の大きさにまでなりました。
一番の改良点は、棹の太さでしょう。
長さも、長くはなりましたが、それは細棹にくらべて、1、3倍くらいですが、
太さは、4倍くらいになりました。
遠くへ、大きな音をとどかせるということでは、
強く弾き、その強さが活かせる、構造にするということだったのでしょう。
小太鼓よりも、大太鼓の方が、遠くに音が届きます。
弦楽器の場合は、弦の力を如何に拡大するかと言うところに、改造点があるのです。
弦が振動板を揺する大きさと言うのは、限られています。
それを如何に拡大するか、と言う意味では、
二胡はスピーカーに似ていなくもありません。
バイオリンや、ギターなどは、如何に振動板を大きくして、それ全体を効率よく鳴らすという方向です。
二胡は振動板は、皮。
その振動を如何に拡大させるかというのは、
胴の構造に懸っています。
そういう意味では、トランペットや、ホルンなどに似ていなくもないですね。
唇の振動を、拡大させるのです。
以前書きましたが、私の考えは、二胡は太鼓という考えです。
その上で、如何に鳴るかを考えた時、太鼓の中でもジャンベの鳴りの効率音良さに、行きつきました。
一つの太鼓で高音も低音も鳴るのです。
胴が鳴るのです。
その上、棹が鳴るように作れば、音は更に出るようになります。
この項の中で、二胡を指でぶら下げて、指で響きを聴くというのを書きました。
この時の主体の響きと言うのは、棹なのです。
そういう点で、棹の方が、音色作りと言う点では、働いているような気がします。
三線などは、胴はそのままで棹だけ取り換えて、音色を変えています。
これなどは、まさに音色は棹という典型ではないでしょうか。
二胡も、私の実験では、同じ胴でも棹を変えると、
音色が変わります。
同じ竿で胴を取り換えると、
音の大きさはまず変わります。
また、全音の中で良く響く部分なども変わりますし、
音の太さも変わります。
鳴らすのは胴で、
響かせるのは棹。
その二つと、貴方の腕が組み合わさって音色が決まります。
西野和宏
しかし、よくよく考えると音の聞かせ方なんかの考え方は全く異なると思うようになりました。
スピーカーは振動板の前の音を聞かすことを命にするため、エンクロージャー(=胴)は振動してはいけない。それに振動板の後ろの音をいかに殺すかを考えるわけです。バックロードホーンという構造はあるけど、後ろの音は低音を伸ばすことを目的にした構造にします。あくまで箱が鳴ってはいけないというのがスピーカー。
二胡はどちらかというと後ろから出る音を聞かせることを考えているようです。胴の材料はかなり硬い木を使いますが、それは振動させないことを目的にしているわけではなさそうです。木の特徴を生かした音色作りのようです。
このあたりが楽器とスピーカーの大きな考え方の違いなんでしょうね。
なんか勉強になりました(笑
素直に見ると、空気を振動させるというより、
胴を振動させて、と言うことかもしれません。
指向性がスピーカーほどないですしね、
胴の中では、それほど振動していないような気がします、
胴の外に向かっていると言えると思います、
と言うのは、普通の二胡は、特に北京系は
内部ほとんど平らな状態です。
皮に近いところは、反応がよくなるように、
薄くなって後ろの方で、多少歪み取りの、薄い暑いはありますが、厚くなっています。
後ろの厚いのは、音の我を防ぐのだと思います
最後部は、薄くなっていますが、ここで音の重量感が変わってきます。
蘇州系は、多少、内部反射というのが作られているようです。