これなんだかわかりますかね?
こうなるのです。
実は、これには元がありまして。
右側のが元の、プラスティックでできた台だったのです。
お客様が持ってこられて、プラスティックのものを木に替えたい。
そこで、シャム柿でつくりました。
なかなか可愛い形なのです。
これは今の台と違って、棹の先端に組み合わせてあるだけです。
先端に差し込んであって、ただそれで止まっているだけですので、弦を掛けると、かなりがたつきます。
現在の台は皆さんご存知のように、木ネジで止まっていますね。
こんな感じですね。
こうしないと弦で引っ張られますから(一本約9キログラム)台の後ろのほうが浮いてしまうのです。
こんな風に差し込んであるだけというのはとてもきれいなのですが。
もしこれを木で作って生産ラインに乗せたとしたら、台に開いている穴の精度がとても要求されます。
量産の場合とてもではないけれどやっていられなかったのでしょう。
今の技術ならできるだろうと思う方、やってみると良いです。
量産に向いていないので今は無くなってしまったのでしょうね。
それから、この楽器真っ黒に塗ってありますが、
棹やら胴は手違い紫檀・チンチャンでした。
削ってみたら、とても良いシナモンに似た香りがしています。
せっかくの良い木を塗ってしまったのには何かわけがあるのでしょうかね。
思わぬところに、節でもあったか亀裂でもあったか。
でもさすがに、良い音しています。
古い楽器、当たると、とても高価なものに出会えるのです。
このようにお客様が様々な二胡を持ち込んでこられる、そのおかげで二胡が良く分かってきたのだと思います。
ありがたいことです。