なんだか穴だらけで汚いですね。
これは西野二胡「六歌仙」を造った材料インドの小葉紫檀のうちの一部です。
(六歌仙のうち、「業平」は峠岡慎太郎君 「小町」桐子さん、「黒主」は鳴尾牧子さん、そして、「喜撰」は木村ハルヨさんが使っています。
木の根に近いほうで、少し曲がっていて木の全重量を支えるためでしょう、とても固い部分です。
でも、木の表面に近く密度もあり、楽器にしたときに一番甘い音がするのもこの部分です。
硬くて、なおかつ甘い音色!
ところが、このように木の皮が複雑に入り込んでいて、穴だらけです。
これはとても楽器には、ましてや販売用にはできないと思っていたのです。
でも今はもうほとんどない小葉紫檀、こんなところでも楽器にしようと、細かな木を、もちろん同じ木のほかの部分を埋め込んで、
こうなりました。
楽器の修理の技術が生きまして、だから、まったくわからないほどに、胴割れも頭とれも治るのです。(えっへん!すこし自慢)
でもこうやって光を透かして見るともう少しですね。完璧にします!
ともあれ、
この楽器本当は、ほぉさんの持っている、同じくかわいそうな小葉紫檀と合わせて、「日光」「月光」としようと思っていたのですが、
あまりの鳴りのすごさに、ほしい人が続出!
実はこのタイプもう一台分あるのです。
デモですよ楽器は一台一台違います。
見た目の似たような木の割れなどがある「月光」のほうは、どちらかというと名前のように静かに、染み入るように響くのです。
この木は響くという点ではどんな楽器もかなわないでしょうね。(山口MAOさんの「カノネ」は別格です、構造が違いますから)
かのジョージガオさんの煙突二胡でもです。
その上音色は 小葉紫檀、
ただし見た目は、、、不動明王のごとく、
ある意味強さは十分感じられます。
この楽器をどうしようかと今考えているところです。
何しろ「業平」などは、やっと今年になって、1年半峠岡君が弾きまくってやっと、本来の音色が出てきたくらいなものです。
「喜撰」はもう4年たちますのでかなりな音色です、
プロの人たちが弾いてですから、相当弾きこんでくれるかたでないと、
すべてほかの二胡売り払ってでも、と、この楽器こそとこの一台の音を引き出してくれる方に、、、とは、今は思っています。
今出来上がって2週間、それででさえその鳴りというのは、最初からなりまくっている「小町」のようです。
楽器は弾きこみです。
二胡に比べれば、とんでもなく柔らかい材料を使っているヴァイオリンでさえ、新しい楽器は、1年ぐらいしないと本当に良いなりにならないといわれています。
ですから皆さんのお持ちの、二胡も、1000時間くらい弾いてみないとその本当の価値は判りません。
1000時間弾きこみましたか???
まずは1000時間一台の楽器を弾きこんでください。
どんな、にお土産用といわれようともどんなに安かろうともです。
この楽器は1000時間弾きこむのはそんなに大変ではないはずです。
なぜなら、弾いていると時間を忘れるからです。
そんな方に弾いてほしい、「明王」です。
お試しに来てください。
金額は、応相談!
何しろ中国でしたらこの木は燃やされるか捨てられるかあるいはパテをして、塗装をして黒檀もどきで売られるかでしょうから。
そうなのです,こういう理由で、中国製品で塗装をして黒くなっている楽器の中にまれにこのような良い音がするのがあるのです。
あるいは、オークションにしてもよいかなと今は考えています。