二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

7月13(日) Vn弓用毛の弓は、二胡弾きの福音? 11:00~17:00

2014-07-15 08:43:38 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
万世橋のサクラダファミリア、ラジオガァデン画廊の展示イベントも無事終了し、
光舜堂に静かな営業日が戻ってまいりました。
というか、大方を展示会搬入日に合わせて作っていたので、
会期終了で作品が撤収されて、ようやく二胡屋としての使い心地を実感です。

嗚呼、二胡屋の道具類をいちいち出したり仕舞ったり移動しないでいられるって、
ス・バ・ラ・シ・イ!!!
お掃除する甲斐のある空間って、なんて素敵。。。

と、ワタクシが内装の出来よりも開店準備&撤収作業が楽になった事に感動しているので
工事を頑張った店主はスネ気味ですが、
作業軽減は本人も実感している事なので「本当に良かったね」と、ここは同意見。
月末頃から内装工事は再開し、まだまだこの先も継続しますが、
展示会に向けてかなりハードに頑張ってきたし、
今のところ不便は無いので、しばらくはペースダウンです。


さてさて、そんな日曜日、


今週の話題は、
新しく始める事業=『ヴァイオリン弓用毛での弓張替え』に尽きます!

朝一番のご来店は北川浩子さん。
別件でいらしたのですが、店主はとにかく弓の出来を試して欲しくてウズウズ!
ヴァイオリンのプロでもある北川さんですから、まずは誰よりもお願いしたかった試奏です。

見た目からして違うと判るヴァイオリン弓用の毛質に、
「もう、全然違いますね!」と、北川さん。
張った感じや見た目の完成度については特に何もおっしゃらないので、そこは合格のようです。
さて、弾き心地は、、、
「あー、欲しい! 私もコレ、張ってもらおう!」 と、第一声。
「西野さん、クラシック弾くのに凄く良いです、これ」と気に入られたご様子。
わわわ、嬉しい! 
北川さんの奏でるクラシック曲が大好きなワタクシと店主は大喜び。
さっそく、バッハのラルゴやヘンデルを弾いて下さったのですが、
この日はお急ぎということで、残念ながらほんのちょっとだけでした。

その後いらしたのは、会員の、MさんとIさん。
お二人とも前々から弓を張替えたいとおっしゃって早速のご予約、ご依頼でした。
店主の腕を心から信頼して下さっているので、試す前からご依頼の意思は変わらず。
でも「どうぞ試してみてください」と、店主がお勧めすると、その弾き易さに喜ばれていました。

すると、直後にJimmyさん。
弓にも詳しいJimmyさんですから、良いとこへ来たと、店主は早速試してもらいますと、
Jimmyさんの目の色が変わりました。
「いやー、凄いですね、西野さん!」「弓で感動するなんて!」「私も1本頼みたいですよ!」
 Jimmyさん、大絶賛です。
そんなところへ、シンガーソングライターの里地帰くん。
彼もまた別件でご来店のはずが弓のとりこに。
Jimmyさんと一緒になって大絶賛です。

「初心者と、先生クラスは使うべきだよね」と、店主が言えば、
「いや、プロこそ絶対でしょう!」と、お二人。
「いやーでも、音色が全然かすれないから、中国曲のかすれ具合を好む人には不向きでしょう」
「しかし、超絶技巧にはコレしかないでしょう!」
「とにかく音の最初の立ち上がりの反応が抜群だから初心者は使うべきだよね」
「でも、最初にコレ使っちゃったら、もう中国製の弓には戻れませんよ(笑)」
「それ、困るんじゃない?(笑)」
「みてみて、ロングトーンがスッゴイ綺麗に弾けるよ!」
「それそれ、弓先でも綺麗に音色になるんだよ!」
「手元も凄いよ!!でも、そんなところ使って弾く人いるかな?」
「なんだか、新しいテクニックが出てきそう!」
「上手くなったと勘違い者続出?!(笑)」
「だけど、余計な力を入れずに済むから、“力を抜く”って事を体感出来るんじゃない?」

弾きながら店主と大盛り上がりして、興奮気味だったお二人、
一息ついて落ち着いたところでJimmyさんが言いました。

「この弓は、二胡弾きにとって革命、いや、福音になるんじゃないかな」

福音!! 
おおぉー、なんと荘厳なお褒めのコトバ!!!

しかし、大げさではなく、その後いらした方々も大絶賛!
なによりも真っ先に、「白い!」と、その毛の白さにビックリされます。
白馬の毛ですから、原料は洗わなくては油分が有って使えませんが、
漂白で白くしてある二胡弓毛とは、毛艶からして品質が違うのです。

この日だけで5名の方々が張替えにお申込み下さいました!!
また、“近日張替えたい予備軍”も多数!
中には、ご自分の弓が張替えに不向きという事で、
わざわざその場で弓を買って、それを張替依頼された方もいらっしゃいました!
中国曲を好んでよく弾く或る会員さんなどは、
「○さんは二胡用毛の方が好きなんじゃないかな?」と店主が言うと、
「いや、でも、この弓も1本持ってても良いかも」と、オドロキの発言。
でも確かに。
弓で音色の雰囲気を変えたり出来るのですから、
楽器をもう一つ買うよりずっとお得ですよね!!!
あ、また、ウチの二胡が買ってもらえない事を始めちゃった。。。(泣)

いやいや、しかし、やっぱり、

「日本人の二胡弾きの皆さんには品質の良い物を使っていただき、
純粋に音楽を楽しむことだけに専念する為に
楽器や弓の不具合が原因で無駄にかかる時間はどんどんカットしたい」

との願いの方が、
光舜堂店主 西野和宏の想いは勝るのです。
その鞄持ちであるワタクシは守銭奴ですが、ボスの命には従いまする。。。

というわけで、
この福音弓、まだプレ段階で会員の方々を中心にしか受付していないのに、この人気!
正式に発表して開始したら、どうなってしまうでしょう?!
二胡姫さんの通販分もオーダーがかかるのですから、
弓張りに追われる日々、確定???

ただ、方法の開発をしていて解ったのですが、
良い竹や毛質の良い物を使う、などという基本的な事も大事ですが、
真の弓の優劣は、その『張り方の技術』がかなり肝になるということ。
質の平均レベルはかなり高いはずのヴァイオリンの弓でさえも、
張替える職人の技術の上手い下手が、弾き心地に直結するのです。
責任重大ですね。
ただでさえ「手間がかかりすぎて大変!」と、
ヴァイオリン職人達に頼むと嫌がられる二胡の弓の張替えは、
本当に上質な物を作ろうとすると、更なる手間がかかるのですよ。
でも、『高品質』こそ光舜堂の揺るがないテーマですから、
利益率がドンドン低くなろうと手は抜きませんよー!


今週もありがとうございました!
では♪



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2 Comments

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楽器をもう一つ買うよりずっとお得! (152)
2014-07-15 10:51:27
ひとつの楽器に二度おいしいってことですね!

今までは二把の胡に一本の弓を換えながら使っていましたが、
これからは、一把の胡に二本の弓を換えながら使う時代に変わるのね

胡の音色を弓によって楽しめるなんて素敵な発想です。
右腕!あとはたのんだぞ!?
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152さん (nisino)
2014-07-15 22:12:15
気にいった弓の竹は残しておいてください。

それこそ「右腕」ですね
返信する

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