さて第一段階の、弦を木軸の先端に巻きつけるという事が完了したら、次には千斤に取り掛かります。
二胡の千斤には、3種類あります。
金属千斤、プラスティックあるいは水牛の角、そして糸です。
金属千斤と、プラスティックは弦の高さを変えることはできません。
固定千斤という事です。
普通の楽器ならこれで問題はないのですが、二胡の場合皮の張り方が、均一ではありません。
1台1台違う張り具合であると考えて良いと思います。
にもかかわらず、弦を皮に押し付ける働きをする、千斤が同じ高さだとすると、皮にかかる圧力はそれぞれに違ってしまいます。
もちろんそれでも、駒の高さを変えると言う事でその圧力を良い状態にしておくことはできます。
その意味では、金属千斤もプラスティックも何の問題もないと言えます。
金属千斤と、プラスティック千金での問題は別にあります。
金属千斤の場合、どうしても止めている螺子が振動で緩みがちなのです。
ですから常にしっかり棹に固定されているかを確認してください。
螺子をしっかり締め直してください。出来たらペンチで締める方がしっかり締められます。
そうでないと空弦を引いたときに、金属音がしてしまいます。
プラスティックの場合は、固定はかなりしっかりしていますので金属音が出るようなことはあまりないはずです。
この二つの千斤の場合、空弦の音が、どうしてもその他の指で押さえた音とは異質になりがちです。
当然のことなのです。考えてみてください。指が弦に当たるときには、私みたいな
手作業のごつい指にしても、金属やプラスティックよりは柔らかく、多少の音は吸収します。
試しに、爪の先で、弦を抑えながら演奏してみてください。
そうすると空弦とそれほどの差はない音の質がするはずです。
二胡は弦の押さえ方でも音色が変わります。
以前劉継紅さんが、演奏してみてくれた方法の一つに、弦を抑えるのに、指の内側の一番柔らかいところで、弦を握るように弾いて見せていただいたことがあります。
とても柔らかい音で、それこそ南方の温かな風というような音でした。
これやってみてください。良い音です。
金属やプラスティックの様な硬質なもので1点を抑えるのと、指の先端にしろ柔らかなもので押さえるのでは、質が変わります。
このことを嫌う方は、良くスポンジや、硬質ゴムを、弦を通してある金属の穴に差し込んで、多少柔らかくする方もいますが、これはいずれ、弦の振動で切れてしまいます。
一番長持ちして、多少とも指の感じに近いのは、セム皮や、牛の皮の様です。
これはやってみてください。
金属やプラスティックの千斤の良いところは、硬いもので棹に固定されているので、糸千金に比べると、比較的棹が良く鳴るという事でしょう。
弦の振動が棹に直接的に、響きますから。
次には糸千斤です。
西野和宏
二胡の千斤には、3種類あります。
金属千斤、プラスティックあるいは水牛の角、そして糸です。
金属千斤と、プラスティックは弦の高さを変えることはできません。
固定千斤という事です。
普通の楽器ならこれで問題はないのですが、二胡の場合皮の張り方が、均一ではありません。
1台1台違う張り具合であると考えて良いと思います。
にもかかわらず、弦を皮に押し付ける働きをする、千斤が同じ高さだとすると、皮にかかる圧力はそれぞれに違ってしまいます。
もちろんそれでも、駒の高さを変えると言う事でその圧力を良い状態にしておくことはできます。
その意味では、金属千斤もプラスティックも何の問題もないと言えます。
金属千斤と、プラスティック千金での問題は別にあります。
金属千斤の場合、どうしても止めている螺子が振動で緩みがちなのです。
ですから常にしっかり棹に固定されているかを確認してください。
螺子をしっかり締め直してください。出来たらペンチで締める方がしっかり締められます。
そうでないと空弦を引いたときに、金属音がしてしまいます。
プラスティックの場合は、固定はかなりしっかりしていますので金属音が出るようなことはあまりないはずです。
この二つの千斤の場合、空弦の音が、どうしてもその他の指で押さえた音とは異質になりがちです。
当然のことなのです。考えてみてください。指が弦に当たるときには、私みたいな
手作業のごつい指にしても、金属やプラスティックよりは柔らかく、多少の音は吸収します。
試しに、爪の先で、弦を抑えながら演奏してみてください。
そうすると空弦とそれほどの差はない音の質がするはずです。
二胡は弦の押さえ方でも音色が変わります。
以前劉継紅さんが、演奏してみてくれた方法の一つに、弦を抑えるのに、指の内側の一番柔らかいところで、弦を握るように弾いて見せていただいたことがあります。
とても柔らかい音で、それこそ南方の温かな風というような音でした。
これやってみてください。良い音です。
金属やプラスティックの様な硬質なもので1点を抑えるのと、指の先端にしろ柔らかなもので押さえるのでは、質が変わります。
このことを嫌う方は、良くスポンジや、硬質ゴムを、弦を通してある金属の穴に差し込んで、多少柔らかくする方もいますが、これはいずれ、弦の振動で切れてしまいます。
一番長持ちして、多少とも指の感じに近いのは、セム皮や、牛の皮の様です。
これはやってみてください。
金属やプラスティックの千斤の良いところは、硬いもので棹に固定されているので、糸千金に比べると、比較的棹が良く鳴るという事でしょう。
弦の振動が棹に直接的に、響きますから。
次には糸千斤です。
西野和宏