二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

8月14日(日) ブラームスはお好き? 11:00~17:00

2016-08-20 10:44:16 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
先週の日記に万世のスタンドのソフトクリームの話を書いたら、
今週いらしたお客様数名がさっそく予約時間前に立ち寄って召し上がったようですね。
ふふふ、ちょっと売上げに貢献したかもしれません???


さて今週の始まりは東風お渡しのHさん。
ワタクシの母校の先輩だったHさんは、同級生のSさんと一緒にいらっしゃいました。
同じくワタクシの先輩になるSさんは、二胡弾きさんではないのですが、
先日Hさんと御茶ノ水のレモンにお食事に行ったそうで、
内装に感動して「是非光舜堂にも行きたい!」と来て下さいました。
レモンも日曜日が定休日じゃなかったらもっと売上げに貢献出来ただろうなぁ(笑)


話変わって、
最近、西野低音二胡のDODECAGONが人気です!
店主の自信作でしたが、そのゴツイ名前のせいか今一つ注目されずにおりましたが、
ここへ来て急に売れ始めています!
低音域は多くの日本人の感性に好まれるようですから、それはそう不思議な事でも無く、
ただ二胡系には良い低音楽器があまりにも少ないために
やっと店主の低音楽器の良さが認められ始めたのかもしれません???

さてそんなDODECAGONは、中胡ではありません。
『中胡』と、中国製低音胡と同じ呼び方をすると店主はものすごく不機嫌になります。
なぜなら、中胡は、第二ポジションからもはや音色にならないからです。
そして、このDODECAGONの重低音は中胡の音色とは もはや別物です。

DODECAGONで弾く重低音のブラームス、良いですよ~♪
DODECAGONならではのズシンと来る音色にブラームスは似合います。

一方の中国製の中胡、の、ポーっとした音色はワタクシも結構好きですが、
残念ながらその音色が保たれるのは第一ポジションまで。
そこから先の高音域は、まずどの楽器も
『音』は出せれども、『まともな音色』としては出せません。

店主は元々チェロをやっていたこともあり、
低音楽器は重低音で響くことを理想としているので、
中胡の音色にも、また全音きちんと出ない事にも、
楽器製作者的には我慢出来ません。
そこで店主は福音弓で中胡専用の『嵐風』と、中胡専用の松節の駒を開発して、
全音が音色にならないという中胡の欠点はかなり改善しました。
(この二つは、もし貴方が中胡をお持ちであるなら、良い音色で奏でたいなら
必須のアイテムです)

常々店主は、中胡を修理したり調整する度、
「これ作ってる人達って、
大きさを大きくすりゃ良いってもんじゃない事が全然解ってないよなー」
と言っています。
低音楽器は、もちろんある程度の大きさも必要ですが、
どんどんエスカレートしてしまったかのように巨大な物も存在する中胡は、
その楽器としての完成度は大きさを変えたところで何ら変わることなく、
どれも不完全だと言うのです。

そこで(前置きが長くなりましたが)店主が構造から変えて開発したのが
西野低音二胡のDODECAGONです。
GD弦でありながら高音域まで音色としてきちんと出るので、
人によっては、中国曲に拘らない人などは普通の二胡は要らなくなります。
そんなDODECAGONの最近の人気は、
二胡愛好家さんの楽しみ方が多様化してきた証かもしれませんね。
東京でも楽団がいくつも出来たりしています。
(ところで独奏で楽しむ時の調整と、楽団で合わせる時の調整は変えた方がより良いって
ご存知ですか? 調整もまだまだ奥深いのです)

この日、シャム柿のDODECAGONがレンタルから帰って来ましたが、
レンタル中によく弾いて下さっていたようで本当に良い音色に育っていました。
シャム柿材の二胡系楽器は、これまた特に本当に良い音色ですしね!
しかしシャム柿は貴重材なので、シャム柿で作るDODECAGONはこの1把が最後。
今後は普通二胡でしかシャム柿材は使いません。
(そしてシャム柿ドデカはもうヨメに行きましたので店にはおりません)

シャム柿材がどれほど貴重かと言うと、この材での二胡は光舜堂にしか無いです。
しかし抜群の音色の良さから光舜堂の一番人気でありながら、
乾燥をじっくり時間をかけなければならないので、
年間3~4把といった少ない数しか販売出来ないのです。
(現在、今年最後のシャム柿の普通二胡が金沢のNiko Music Laboに在りますが、
それが売れてしまうと次は来春まで作れません)
シャム柿材の乾燥は本当に大事ですので、もし人気だと知った中国のメーカーが作って売り出しても、
乾燥が甘いでしょうから、うかつに手を出すのは危険ですよ。


しかしシャム柿材ではもう作りませんが、最新のDODECAGONは進化しております!
価格帯も、材料手頃な物を使用して高安2タイプ作ろうかと思っています。
そのバージョンアップした物が、今秋には金沢のNiko Music Laboの店頭にも登場予定です。
また、もしかしたら、通販にも出る、、、かも???

ブラームスがお好きな方は、是非♪



今週お越しの皆様、遠くからも近くからもご来店ありがとうございました!
いろいろ沢山の差し入れやお土産やお花、ありがとうございました!

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2 Comments

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タイムリー?! (桜ネコ)
2016-08-20 18:51:58
西野さん、ほぉさん、こんにちは♪
日々縞黒ちゃんと格闘(?!)しています。

つい先日のレッスンで先生に、そろそろ低音二胡も弾いてみたらどう?と云われ、低音二胡か
~良いなぁと思っていた矢先に、DODEKAGON!(何だか危険な香りが・爆)
いやでも、是非ドデカ触ってみたいです。(触るだけね…)

福音弓に西野二胡、更にはDODEKAGON、いつもタイムリー出会いにドキドキしてしまいます。人も二胡もご縁があればこそですね。

お会いできるのを楽しみにしています♪
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桜ネコさん (nisino )
2016-08-22 08:27:18
DODECAGON(12角形)はヴィオラのようになります。

今低音の楽器と言うのがほとんどされて発売されていません。

楽器として楽しめるほどにはならないからです、せいぜい合奏のセカンドですかね。
でも音が低いと言っても、ヴァイオリンの一番低い音でしかないのです。
DODECAGONで弾くG線上のアリア、これはもうヴァイオリンよりきれいです。

日本人には子の音の方が好まれるみたいです。

10月までお待ちください。
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