二胡工房 光舜堂

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二胡を鳴らす、その7.鳴りを見る?

2012-12-07 16:28:42 | ■工房便り 総合 
二胡は楽器です、ですから音は聴けてもその音を見ることはできません。

ただ最近は、デジタルの時代です。

ですから音を視覚的にも表す方法というのは有るのです。

アナライザーという物がありますね、測定機です。

いろいろなタイプがあって、音をその周波数によってあらわす物や、その強さを表す物や、それらの複合やいろいろあります。

PCと連動して、マイクなどで音を拾い出してその音の中に、どんな要素の音が含まれているかも分析できるようなのも有ります。

キー音以外に倍音の数や強さなどもグラフに表してみることが出来ます。そこまで大掛かりではなくとも、もっと簡単なのは、皆さんも使っておられるかもしれません、

デジタル式の調弦器です。

各音階の決まったヘルツに近くなると、例えば440ヘルツ、Aの音に近くなると針が真ん中で止まる物や、中には今弾いている音が、何ヘルツなのか分かる物まで有ります。

この調弦器はとても敏感です、木軸の100分の1回転ぐらいでもその音の高さをはっきり目に見せてくれます。

皆さんこれで苦労していると思います。

きっちりと合わせようと思うと、針が真ん中のAで止まってくれません。

やっと合ったと思っても弾き始めると狂ったりもします。

そうですね、右手の弓の弦に対する圧力が微妙に変化しますから、なかなか合いにくいのです。

ところが、楽器をちゃんと鳴らしているなという人のこの調弦の時のデジタル画面の針は、動きません。

もちろん全くではないのですが、中には右手で弓を鳴らしているのに全く動かなくなる位に安定している方もいらっしゃいます。

きっちりと弾いてもらうと、ぴったり真ん中で弓を弾いても針は動かないのです。

要するに安定している、弦を弾く弓の強さや動かすスピードが一定なのだと思います。

この時に、弦は一番きれいに安定して振動しています。

鳴るということはこれがすべてではないと思いますが、最低限この一定の音に保つ弓の張りと圧力というのは、必要なことだと思うのです。

これは練習する時に、大変良い役に立つのではないでしょうか。

何しろ耳というのはかなり思い込みの所がありまして、自分の頭の中で鳴っている音を聴いてしまい実際に楽器を鳴らしている音を、その思い込みの音で消してしまいかねないのです。

所がこのデジタル式は目に見えます。

ですから自分がソの所を弾いているかどうか弾きながら目で見ることが出来ます。

音楽は感性ですし、人は歌う時に音が上がって行く時には、多少その規定の音より高めの音を心地よいと感じますし、

下がって行く時には、少し低めになります。

ですから歌い始めのドの音と、下がってきた時のドの音とは人の声では変わります。

多分弦楽器を弾いている時にも人はそのように弾いているのでしょう。

多少高めでも低くても、一つの音を弾いている時に、そのヘルツが変わらないというのは、鳴りがシッカリ鳴っているということでもあります。

今度先生の弾いている時に、そのロングトーンをデジタルではかってみて下さい(狂ったら大変ですね)

但しヴィブラーとをかけずに、

簡単に言うと弾きながら音はどの高さであっても良いのです、どの音にしろ一定の鳴りをしている時には、調弦器の針は動きません。

まずこれは鳴らすということの基本の一つかもしれません。

お試しください。

ちなみに私は完全には出来ません。
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