二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡を作る木の話し。(紫檀って何)

2010-04-17 17:39:13 | ■工房便り 総合 
二胡つくろうと、まずは楽器屋に行った。

店員さんに、色々教えてもらった。

老紅木、黒檀、紫檀、花梨、鶏血紫檀、緑檀。

解ったのは、花梨だけ。数十年、木工やってきた。

木場に生まれて、木の間で育った。

知らない木が有るとは、思わなかった。

勿論、最近ここ30年くらいは、アフリカや東南アジアから、今まで使われていなかった木が、沢山ある。

知らないというより、自分のなじんできた名前と、二胡本体を見た時の違いに驚いた。

中国の名前だから、しかたがないのかもしれない。

でもそこには、私の知らない木の、二胡がならんでいた。

黒檀、勿論私は、さんざん触って来ている。

でも、この軽さは何?

この柔らかさは何?

人の手と、眼とは不思議なもので、その材の厚みや、硬さを、検査しなくても感じるものだ。

人の手は、(指先は)5000分の1ミリの差を感じるという。

持ってみれば、その硬さが伝わる。

それが、黒檀と言われた二胡持ってみて、違った。

「これ、黒檀では無いですね」

「いや、これは中国では黒檀とも言い、烏木とも言うんですよ」

確かに、黒檀と言うのは、日本の呼び方なのかも。

そもそも、「唐木」とい言われてきた。

ようするに、中国からの輸入材に、日本人がつけた(あるいは中国でつけた)名前。

なまじ、黒檀とは、こういう物という固定観念が有るからいけないのかも。

これは「烏木」と自分の頭、切り替えた。(でも触ったことの無いものだった)

黒檀はまだ良い。全部同じ烏木だったから。

緑檀?ここ数十年日本では、南米産のリグネルヴァイダを緑檀として、販売してきた。

緑檀の特徴は、とにかく重い。世界中の樹種の中で、一番重いとされてきた。

比重、1,28水にズボっと沈む。硬いし重い。木目が錯綜していて、その独特の美しさが有る。

肌の美しさは、きっと油分の多いせい、なんせ硬さが有るのと、油分の多さのせいで、
木でありながら、船のスクリューの軸受けなどに使われたというくらい。

緑檀といわれた二胡それぞれが違う木だった。

黒檀より軽かった、これ、何?

さて、肝心な(?)紫檀。

勿論私の知っている「紫檀」は、一つも無かった。5、6台は「紫檀」の二胡が有った。

が、全てバラバラ。

私が知っている紫檀は、インドローズと言われるもの。

でも、そのお店に並んだのは、パーロッサ、パドーク、パーローズ、

そして、一番高いのは、パリサンダー。

アフリカ材、高級家具の材料として使われている。

確かに、日本で、銘木屋さんに行っても、紫檀と言われるものは、ほとんど同じものに出会えない。

昔から、紫檀とは、不思議な材料だったから。

いわゆる、ローズウッド系を、そう呼ぶようにしたのかもしれない。

二胡作り始めて解ったのは、全ての木に、固有の音が有る。

インドローズ、ブラジリアンローズ、ココポロ、レッドサンダー。

見た目には、プロでも解りにくい。(次の時に削ったばかりの、それぞれの写真載せる)

でも二胡にしてみて初めてわかるのは、音が全く違う。

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