蛇皮の仕上げというのに中国では色々有るのが分かって来ました。
蘇州系での蛇皮の張りの最終工程で、蝋を熱した小手で皮に塗り込みます。
これはまだ皮に水分が残っている状態ですから、それほど皮に影響が有るわけないとも思っていましたが、どうやらこれはかなり影響が有るようです。
この蝋を皮に塗るというのがいつ頃からなのか解りません。
私が持っている戦前の二胡には塗ってありませんし、もう一台の50年ぐらい前の物にも塗ってありません。
蝋はは何のために塗るのかも解りません。
自分で作った二胡に、中国のと同じような工程で、皮がまだ濡れているうちに蝋を塗ってみました。
蝋でもいろいろあります。
蜜蝋やいぼたろうなどのように動物性の物や、ハゼやカルナバなどの植物の実から取る物も有ります。
現在では蝋というと殆どが石油製品から作られたパラフィン系の物がほとんどです。
蝋を蛇皮に塗っておくと良いことも有ります。
水分をはじきやすいですから、湿度のある時などは塗っていない物よりも水分を含みにくくなります。
パラフィン系の物ですとかなり硬度も有り、多少蛇皮の保護にもなるとは思います。
蝋を溶かすのは、比較的低い温度でも65度以上の温度が必要です。
という事は蝋を塗る時の小手の温度は65度以上なければいけないという事です。
これで直接蛇皮に触ると蛇皮はこげます。
そして、二胡の蛇皮にも中には焦げている物もあるのです。
これは今までにもう何台も光舜堂でみています。
何時かは張り替えなければいけないものだろうなと思いながらも、よほどひどい状態が現れて来てからではないとお客様に張り替えを勧めません。
理由は、お客様に怒られるからでもありますし、
お客様の感情を傷つけるからでもあります。
それはそうでしょう。
私だって自分が判らない所で、それほど何の症状もあらわれていない所で、貴方の持っている二胡はよくない状態の皮が張ってありますから、皮張り替えましょうなどと言われたら、
なんだこいつは人が判らないと思って、張替え勧めて儲けようとしているのか、とか思いかねません。
他人の楽器の悪口を言って、とも思うでしょう。
ですから私としてははっきりと皆さんの二胡の蛇皮の症状が悪くなってこない限りこちらからは勧めません。
なんだか調子が悪いなと思いつつも皆さんがはっきりとこれは皮駄目かもしれないと気が付かれるのを待ちます。
蛇皮にこのように蝋を溶かす位の熱をかけるとしたらそれは良いこととは思えないのです。
蝋を塗るならもっと他の方法があるのではないでしょうか。
或いは多少の低温やけど状態の物が楽器としての二胡にとって良いのでしょうか。
一社だけ、皮に絶対蝋を塗らないという会社が有ります。
この会社の物は日本にもお店があり、大変良く鳴ってはいるみたいですし、私が弾いた限り蝋を塗ったものに引けを取るとは思えないのです。
その他は殆ど100%に近く蘇州系は蛇皮に熱い小手で蝋を塗り込んでいます。
この時の温度管理というのは難しいのでしょうね、ですから熱が懸り過ぎてしまって硬化を起こしている蛇皮にはちょこちょこお目にかかります。
100%それらの蝋塗りの製品が上手く出来ているとは思えないのです。
蛇にはとても個体差があります。
ましてや、脱皮したてのとても柔らかい物も有ります。
これらに量産の場合いちいち温度を合わせていられるのでしょうか?
どのくらいの温度が適正なのか解るのでしょうか?
出来るとおっしゃるのかもしれませんが、現実には相当皮の硬化している物や、変な具合に柔らかくなっている物なども有ります。
確かに蛇皮の仕上げとしては、蝋(ワックスを塗るというのは解らなくも有りませんが、何で熱をかけながら塗るのでしょうか、
もしかしたら私なんかに解らない何か音に良い秘密が有るのかもしれませんが。
蘇州系での蛇皮の張りの最終工程で、蝋を熱した小手で皮に塗り込みます。
これはまだ皮に水分が残っている状態ですから、それほど皮に影響が有るわけないとも思っていましたが、どうやらこれはかなり影響が有るようです。
この蝋を皮に塗るというのがいつ頃からなのか解りません。
私が持っている戦前の二胡には塗ってありませんし、もう一台の50年ぐらい前の物にも塗ってありません。
蝋はは何のために塗るのかも解りません。
自分で作った二胡に、中国のと同じような工程で、皮がまだ濡れているうちに蝋を塗ってみました。
蝋でもいろいろあります。
蜜蝋やいぼたろうなどのように動物性の物や、ハゼやカルナバなどの植物の実から取る物も有ります。
現在では蝋というと殆どが石油製品から作られたパラフィン系の物がほとんどです。
蝋を蛇皮に塗っておくと良いことも有ります。
水分をはじきやすいですから、湿度のある時などは塗っていない物よりも水分を含みにくくなります。
パラフィン系の物ですとかなり硬度も有り、多少蛇皮の保護にもなるとは思います。
蝋を溶かすのは、比較的低い温度でも65度以上の温度が必要です。
という事は蝋を塗る時の小手の温度は65度以上なければいけないという事です。
これで直接蛇皮に触ると蛇皮はこげます。
そして、二胡の蛇皮にも中には焦げている物もあるのです。
これは今までにもう何台も光舜堂でみています。
何時かは張り替えなければいけないものだろうなと思いながらも、よほどひどい状態が現れて来てからではないとお客様に張り替えを勧めません。
理由は、お客様に怒られるからでもありますし、
お客様の感情を傷つけるからでもあります。
それはそうでしょう。
私だって自分が判らない所で、それほど何の症状もあらわれていない所で、貴方の持っている二胡はよくない状態の皮が張ってありますから、皮張り替えましょうなどと言われたら、
なんだこいつは人が判らないと思って、張替え勧めて儲けようとしているのか、とか思いかねません。
他人の楽器の悪口を言って、とも思うでしょう。
ですから私としてははっきりと皆さんの二胡の蛇皮の症状が悪くなってこない限りこちらからは勧めません。
なんだか調子が悪いなと思いつつも皆さんがはっきりとこれは皮駄目かもしれないと気が付かれるのを待ちます。
蛇皮にこのように蝋を溶かす位の熱をかけるとしたらそれは良いこととは思えないのです。
蝋を塗るならもっと他の方法があるのではないでしょうか。
或いは多少の低温やけど状態の物が楽器としての二胡にとって良いのでしょうか。
一社だけ、皮に絶対蝋を塗らないという会社が有ります。
この会社の物は日本にもお店があり、大変良く鳴ってはいるみたいですし、私が弾いた限り蝋を塗ったものに引けを取るとは思えないのです。
その他は殆ど100%に近く蘇州系は蛇皮に熱い小手で蝋を塗り込んでいます。
この時の温度管理というのは難しいのでしょうね、ですから熱が懸り過ぎてしまって硬化を起こしている蛇皮にはちょこちょこお目にかかります。
100%それらの蝋塗りの製品が上手く出来ているとは思えないのです。
蛇にはとても個体差があります。
ましてや、脱皮したてのとても柔らかい物も有ります。
これらに量産の場合いちいち温度を合わせていられるのでしょうか?
どのくらいの温度が適正なのか解るのでしょうか?
出来るとおっしゃるのかもしれませんが、現実には相当皮の硬化している物や、変な具合に柔らかくなっている物なども有ります。
確かに蛇皮の仕上げとしては、蝋(ワックスを塗るというのは解らなくも有りませんが、何で熱をかけながら塗るのでしょうか、
もしかしたら私なんかに解らない何か音に良い秘密が有るのかもしれませんが。