二胡工房 光舜堂

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ヴィーナ・ヴィーナ、その3。修行?

2013-03-28 16:35:45 | ■工房便り 総合 
人は、否、私は,他人に無理を言われて、初めて前に進むのかもしれない。

随分前に、ジョージガオさんに、私の人工皮と同じくらいに高音が出る楽器。

ついでに言われたのは、日本人は、入ってきたものを本の国に合ったものより上手く作る。だからあなたも大丈夫。

多分ここになんか絵文字を入れた方が良いのかも!!

こたにじゅんさんには、8角形の方が音は大きいよ!

劉継紅さんには、誰でも弾きやすい楽器を。

これは無理を言われたわけではないけれど、元々試していた、GD の楽器をなんとかこれならと思い試していただいた時に、鳴尾牧子さんに、これは日本の二胡になるかも知れないと言われたこと。

なるほどそういう考えもあるのかと、それならもっとちゃんと作らなければと、出来上がったのがドデカゴンです。

作ってみて、徳絃社の、呉俊徳さんに(鳴尾さん、中西桐子さんにも言われた)、これでは弦が柔らか過ぎ。

それ市販品の一番硬い弦なんだけれど、と、ぶつぶつ言っていた時に。

その場に居合わせた、ある女性が、

「わたしだったらこんな中途半端な低さではなく、もっと低いビオラの一番低い音」

と言われたからだけではないけれど、珍しく自分からプレッシャーかけました。

多分今このように書いているのも、そのプレッシャー。

出来るのかなそんな物?

と思いつつも頭から離れません。

ある時その出来上がりの音をイメージしていたら、突然浮かんできたのが、もう40年も前に聴いたことのあるヴィーナの音でした。

そこで思いついたのがヴィーナ・ヴィーナですが、このヴィーナ・ヴィーナは二胡にはあるまじき大きさになりそうです。

皮張の楽器と言うのはそうしても大きくしにくい物です。皮が緩んで来るからです。

打楽器などですと、ジャンべなどは紐で皮を閉めが得られるように出来ています。

タブラもそうですね。昔の小太鼓なども締め上げられるように出来ていました。

三味線や三線などは、パンパンに張っておいて、駄目になったら張り替えるという方向です。

二胡の場合は反対に少し緩みが有った方が二胡らしい音になるということで、緩んでくるのをそれほどは気にしませんから、10年ぐらいはそのまま使います。中には20年ぐらい使っている人も多いようです。

最近はPAが発達してきていますから、皮が緩んで来て高音がでなくなっても、PAで多少は調整出来るようです。

問題は、大きな楽器でしょう。

中胡とか革胡とか、皮の面積として、二胡の2倍以上有るようなものは、皮が張りきれないのです。

革胡は、直径で30センチくらいも有り張るのが相当大変そうですし、本来ならばそれほどパンパンには張れません。

しかし革胡の蛇皮は内部で木の板を張ることによって真ん中あたりの弱いところを補強してあり、またそこを振動させるような構造にしてありますから、そこそこは皮の張力と言うのは保つことができます。

また蛇皮は横方向が弱いのです。

薄いのです。

三線などもその補強で絹の布地を下張りしてある物も有ります。

ヴィーナヴィーナの胴は、横長の6角形になる予定です。

角はきりとりますから、横長の12角形と言う感じかもしれません。

横の長さ、15センチ、縦は10センチと今は考えています。

何故この形にするかと言いますと、縦を長くすると、駒から弓で弾く部分が遠くなってしまうからです。

普通弦楽器は、なるべく駒に近いころを弓でこすった方が、立ち上がりの良い音がします。

音もしっかり出ますし、弦の鳴りの効率も良いです。

バイオリンなどは、最初私が教わった時には駒の上20ミリぐらいの処を弾くようにと指導されました。

弦の10分の1位の所です。

二胡は胴が丸いですから、一番駒に近い所と言っても、駒から4,5センチはあります。

これは、音の鳴りとして効率は良くないのです。

ですから、駒は少し真ん中より上の方に置くと言う方もいらっしゃいます。

それは駒により近くを弾いて発音をよくしたいということの表れでしょう。

そこで出来てきたのが偏8角形でしょう。

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