このところ、あまりにも、
という調整の仕方をされている二胡に沢山出会ってしまいましたので、
話の途中ですが、調整の基本的な考え方を、書きます。
二胡は、弓で弾かれる弦の音を、皮に伝える楽器です。
一番大切なこと。
駒が、どのような力で皮を振動させるか、ということだと理解してください。
駒は千斤によって、皮におしつけられています。
千斤が緩すぎれば、十分な力が、皮に懸りません。
また弾き方に依っては、瞬間ですが皮から離れてしまう事も有ります。
ですから千斤を巻く場合、仮に、何か別の糸で巻いて置いて、
弾きながら、高さを変えてみてください。
皮の張力は、それこそ全ての二胡が違います。
ですから、決定的な高さというのはありませんが、
大体、駒の高さが10ミリとしたら、
千斤は、棹から20ミリ近辺に適切な位置があるというのは昔から言われていることですが、
今までの言われていることを、調べてみますと、単独に千斤の高さだけが、書かれています。
これは間違いです。
駒の高さ、と、皮の弾力が、考慮されていません。
弾きながら、決めるというのは、是非やってみてください。
それから、千斤の巻き方です。
棹に沢山巻きつけないでください。
取れない程度に2、3回巻きつければ十分です。
棹に巻きつけるのが目的ではなく、
弦を、安定して駒に圧力をかけるのが目的ですから。
それから弦の方に巻きつけるのは、弾いた時に、かなり強く弾いた時にも、
駒が暴れない程度です。
比較的よく見かけるのは、弦に巻いてある糸の幅が、3、4ミリの方が多いのですが、
7、8ミリが適正量の平均と考えてください。
巻き回数が少なく、2、3ミリの場合、弦の横揺れが強く、低音は出易いのですが、
高音は、安定しません。
パワーを感じるのが好きな方、あるいは、反対に弾き方によるパワーの無さを、
解消しようとして、細めに巻く人が多いようです。
一度7、8ミリに巻いてみてください、かなり安定して高音まで出易くなるはずですが、この時、棹からの高さも変わりますので、ご注意ください。
使い込んで、4、5年経ちますと、皮は、緩んできます。
その時には、千斤の高さは少し低めの19ミリぐらいが適正なものが多くなるようです。
と言いますのは、皮が良く振動しますので、弦との間に、遊びができることがあるため、
高音が出にくくなることも有ります。
それから弦の事です。
弦について誤解があるようです。
ピラストロ等のように少し太めで、高級弦と言われるものの方が、弦は柔らかいのです。
太さがあるので硬く感じますが、実際には、安めの弦の方に硬いものが多いのです。
弦は、鉄で出来ています(ステンレスの要素もはいています)
鉄を線に作ってから、焼き入れ作業というのを行います。
硬さ、弾力の調整と考えてください。
皆さんご存知のように、安い弦は、比較的一度曲がると、元に戻りにくく、
曲がったところから折れてしまうことも多いのです。
これは弦の鉄が硬いからです。
高級弦と言われるものは、太さがあるため、焼き入れの際、柔らかくしやすいのです。
このこと詳しく書くと、マニアックになりすぎますので、今度別の項で。
柔らかい弦は、振動が止まりにくいものです。
また、最初のうちは、柔らかいため伸びます。
ですから、弾いている際に次の音にまで影響を及ぼします。
上手く皮の振動と合うぐらいまで弾きこむことが大切です。
硬い弦は、弓に対する反応も早く、音が1音1音止まりやすいこともあります。
ですが皮によっては、硬い弦のほうが合う場合も多いのです。
この高級弦と言われる柔らかめの弦を使う時には、
最初のうちは、千斤の巻き数が、9ミリくらい有った方が安定する場合が多いようです。
それから、フェルトなり、スポンジを、みなさん入れていると思います。
良く見かけるのは、座布団のように厚く入れている方が多いようです。
これは、皮を、おしつけて、余分に振動させないようにして、雑音が出ないようにしているのだと思いますが、
二胡がかわいそうです、雑音は、他の方法、
今書いている全体に渡る、調整のバランスでも十分に消すことは可能です。
無理やり抑え込んで、皮が十分振動しない状態で、雑音を消すというのは、
楽器としての、二胡を活かさないのと同じことになります。
十分開放してやって、十分弾きこむことこそ、二胡が、良く鳴ることの条件だと思います。
その方向での、調整、試してみてください。
少し弾いて、何か変だからと考えずに、先ず良く弾きこむこと、
解放してやることだと私は考えます。
お盆のころに、調整教室でもやりますかね。
西野和宏。
という調整の仕方をされている二胡に沢山出会ってしまいましたので、
話の途中ですが、調整の基本的な考え方を、書きます。
二胡は、弓で弾かれる弦の音を、皮に伝える楽器です。
一番大切なこと。
駒が、どのような力で皮を振動させるか、ということだと理解してください。
駒は千斤によって、皮におしつけられています。
千斤が緩すぎれば、十分な力が、皮に懸りません。
また弾き方に依っては、瞬間ですが皮から離れてしまう事も有ります。
ですから千斤を巻く場合、仮に、何か別の糸で巻いて置いて、
弾きながら、高さを変えてみてください。
皮の張力は、それこそ全ての二胡が違います。
ですから、決定的な高さというのはありませんが、
大体、駒の高さが10ミリとしたら、
千斤は、棹から20ミリ近辺に適切な位置があるというのは昔から言われていることですが、
今までの言われていることを、調べてみますと、単独に千斤の高さだけが、書かれています。
これは間違いです。
駒の高さ、と、皮の弾力が、考慮されていません。
弾きながら、決めるというのは、是非やってみてください。
それから、千斤の巻き方です。
棹に沢山巻きつけないでください。
取れない程度に2、3回巻きつければ十分です。
棹に巻きつけるのが目的ではなく、
弦を、安定して駒に圧力をかけるのが目的ですから。
それから弦の方に巻きつけるのは、弾いた時に、かなり強く弾いた時にも、
駒が暴れない程度です。
比較的よく見かけるのは、弦に巻いてある糸の幅が、3、4ミリの方が多いのですが、
7、8ミリが適正量の平均と考えてください。
巻き回数が少なく、2、3ミリの場合、弦の横揺れが強く、低音は出易いのですが、
高音は、安定しません。
パワーを感じるのが好きな方、あるいは、反対に弾き方によるパワーの無さを、
解消しようとして、細めに巻く人が多いようです。
一度7、8ミリに巻いてみてください、かなり安定して高音まで出易くなるはずですが、この時、棹からの高さも変わりますので、ご注意ください。
使い込んで、4、5年経ちますと、皮は、緩んできます。
その時には、千斤の高さは少し低めの19ミリぐらいが適正なものが多くなるようです。
と言いますのは、皮が良く振動しますので、弦との間に、遊びができることがあるため、
高音が出にくくなることも有ります。
それから弦の事です。
弦について誤解があるようです。
ピラストロ等のように少し太めで、高級弦と言われるものの方が、弦は柔らかいのです。
太さがあるので硬く感じますが、実際には、安めの弦の方に硬いものが多いのです。
弦は、鉄で出来ています(ステンレスの要素もはいています)
鉄を線に作ってから、焼き入れ作業というのを行います。
硬さ、弾力の調整と考えてください。
皆さんご存知のように、安い弦は、比較的一度曲がると、元に戻りにくく、
曲がったところから折れてしまうことも多いのです。
これは弦の鉄が硬いからです。
高級弦と言われるものは、太さがあるため、焼き入れの際、柔らかくしやすいのです。
このこと詳しく書くと、マニアックになりすぎますので、今度別の項で。
柔らかい弦は、振動が止まりにくいものです。
また、最初のうちは、柔らかいため伸びます。
ですから、弾いている際に次の音にまで影響を及ぼします。
上手く皮の振動と合うぐらいまで弾きこむことが大切です。
硬い弦は、弓に対する反応も早く、音が1音1音止まりやすいこともあります。
ですが皮によっては、硬い弦のほうが合う場合も多いのです。
この高級弦と言われる柔らかめの弦を使う時には、
最初のうちは、千斤の巻き数が、9ミリくらい有った方が安定する場合が多いようです。
それから、フェルトなり、スポンジを、みなさん入れていると思います。
良く見かけるのは、座布団のように厚く入れている方が多いようです。
これは、皮を、おしつけて、余分に振動させないようにして、雑音が出ないようにしているのだと思いますが、
二胡がかわいそうです、雑音は、他の方法、
今書いている全体に渡る、調整のバランスでも十分に消すことは可能です。
無理やり抑え込んで、皮が十分振動しない状態で、雑音を消すというのは、
楽器としての、二胡を活かさないのと同じことになります。
十分開放してやって、十分弾きこむことこそ、二胡が、良く鳴ることの条件だと思います。
その方向での、調整、試してみてください。
少し弾いて、何か変だからと考えずに、先ず良く弾きこむこと、
解放してやることだと私は考えます。
お盆のころに、調整教室でもやりますかね。
西野和宏。