ニ胡の世界でも言われることですが、見て覚えろ!
見ただけで覚えられるものか!
と、つい思ってしまいます。
今、バイオリンの1代目が出来つつあります。
最後の塗装に入っています。(昨日今日は雨で、乾燥が悪いですね)
バイオリンを作るのはまったく誰に教わったわけでもありません。
光舜堂の会員のMさんに頂いたバイオリンをあくる日には分解してみて、見て覚えようとしたのです。
しかしこれが問題。
全く同じように作ったはずなのですが、出来上がってみるとなんだか雰囲気が違います。
先ずネック。
ニ胡の棹と同じものですね。
バイオリンのネックの特徴は、やはりあの渦巻きの彫り物でしょう。
私の作ったものと、見本の本とネックの渦巻き(唐草)が相当違います。
見て作ったはずなのですが、見ていたようで見ていないのですね。
というのは私の頭の中に唐草模様というのが既に出来上がっているからです。
最初に木の固まりに、唐草模様を描いた時には、原型とほとんど変わりません。
彫り始めると身に付いた木工技術ですから、ポリポリと気持ち良く削れます。
最初に書いた時は木の横に線書きだけですから、元の物とそれほど変わらないのですが、
彫り始めると立体になって行きます。
形よくしようと何処かで思っているのでしょうね。
それも私なりの気持ち良い形ですから、多分原型を作った人の気持ち良さとは違うのだと思います。
気がつくと、綺麗に出来たと思いつつも、相当原型と形が変わってしまっています。
皆さんは御存知でしょうか、唐草模様というのは、元はペルシャあたりから来たのでしょうが、ヨーロッパ式と、日本式と、そして中国式が有ります。
ヨーロッパの物は、黄金分割という形式で、渦の内部に行くに従って、渦の大きさが小さくなります。
中国式というのは、ほぼ同心円に近いものです。
日本式というのは、その中間ぐらいですかね。
比較的アンモナイトの渦に近い感じがします。(どなたか美大の美学でも出た人がこのあたりはちゃんと説明してくれるかもしれません)
立体にした時には、このアンモナイトの形というのが私にはとても気持ち良いのです。
ヨーロッパ式というのは立体にした時には歪んで見えてしまうのです。
渦が斜めに見えて来ますから。
そしてついつい、自分なりの形になってしまいます。
楽器の演奏というのもそういうところが有るのでしょうね。
ニ胡の場合、弓を水平に動かす人が多いです。
見て覚えろということで、先生のを見てるはずなのですが、真っ直ぐに弾かなければいけないと思う気持ちのどこかで弓を地面に対して水平に弾いてしまうのでしょう。
所が良く見ると演奏家の弓は、殆どの場合、右手を動かすに従って、斜め上に上がって行きます。
真っ直ぐに弾くと言うのが弦に対して直角に弾くと言うことだからです。
弦を直角に揺らさないと弦の持つ最大の鳴りが出て来ません。
弦は、楽器に対して、棹に対して斜めになっています、棹はたとえ真っ直ぐに立てたとしても弦自体は斜めなのです。
それに対して直角に弾くのには、右手は斜め上にあがっていくのが、真っ直ぐに弾くと言うことなのでしょう。
見て覚えろとは言われますが、この辺は、実は説明してもらえるとありがたいことです。
この年になると、やはり見て覚えろ!ではなく説明というのが必要なのですね、そうでないと自分の見た真っ直ぐというのが頭の中で違う真っ直ぐになってしまうようです。
これは見るのが先生ではなく鏡で自分の姿を見て覚えろということなのかもしれません。
見ただけで覚えられるものか!
と、つい思ってしまいます。
今、バイオリンの1代目が出来つつあります。
最後の塗装に入っています。(昨日今日は雨で、乾燥が悪いですね)
バイオリンを作るのはまったく誰に教わったわけでもありません。
光舜堂の会員のMさんに頂いたバイオリンをあくる日には分解してみて、見て覚えようとしたのです。
しかしこれが問題。
全く同じように作ったはずなのですが、出来上がってみるとなんだか雰囲気が違います。
先ずネック。
ニ胡の棹と同じものですね。
バイオリンのネックの特徴は、やはりあの渦巻きの彫り物でしょう。
私の作ったものと、見本の本とネックの渦巻き(唐草)が相当違います。
見て作ったはずなのですが、見ていたようで見ていないのですね。
というのは私の頭の中に唐草模様というのが既に出来上がっているからです。
最初に木の固まりに、唐草模様を描いた時には、原型とほとんど変わりません。
彫り始めると身に付いた木工技術ですから、ポリポリと気持ち良く削れます。
最初に書いた時は木の横に線書きだけですから、元の物とそれほど変わらないのですが、
彫り始めると立体になって行きます。
形よくしようと何処かで思っているのでしょうね。
それも私なりの気持ち良い形ですから、多分原型を作った人の気持ち良さとは違うのだと思います。
気がつくと、綺麗に出来たと思いつつも、相当原型と形が変わってしまっています。
皆さんは御存知でしょうか、唐草模様というのは、元はペルシャあたりから来たのでしょうが、ヨーロッパ式と、日本式と、そして中国式が有ります。
ヨーロッパの物は、黄金分割という形式で、渦の内部に行くに従って、渦の大きさが小さくなります。
中国式というのは、ほぼ同心円に近いものです。
日本式というのは、その中間ぐらいですかね。
比較的アンモナイトの渦に近い感じがします。(どなたか美大の美学でも出た人がこのあたりはちゃんと説明してくれるかもしれません)
立体にした時には、このアンモナイトの形というのが私にはとても気持ち良いのです。
ヨーロッパ式というのは立体にした時には歪んで見えてしまうのです。
渦が斜めに見えて来ますから。
そしてついつい、自分なりの形になってしまいます。
楽器の演奏というのもそういうところが有るのでしょうね。
ニ胡の場合、弓を水平に動かす人が多いです。
見て覚えろということで、先生のを見てるはずなのですが、真っ直ぐに弾かなければいけないと思う気持ちのどこかで弓を地面に対して水平に弾いてしまうのでしょう。
所が良く見ると演奏家の弓は、殆どの場合、右手を動かすに従って、斜め上に上がって行きます。
真っ直ぐに弾くと言うのが弦に対して直角に弾くと言うことだからです。
弦を直角に揺らさないと弦の持つ最大の鳴りが出て来ません。
弦は、楽器に対して、棹に対して斜めになっています、棹はたとえ真っ直ぐに立てたとしても弦自体は斜めなのです。
それに対して直角に弾くのには、右手は斜め上にあがっていくのが、真っ直ぐに弾くと言うことなのでしょう。
見て覚えろとは言われますが、この辺は、実は説明してもらえるとありがたいことです。
この年になると、やはり見て覚えろ!ではなく説明というのが必要なのですね、そうでないと自分の見た真っ直ぐというのが頭の中で違う真っ直ぐになってしまうようです。
これは見るのが先生ではなく鏡で自分の姿を見て覚えろということなのかもしれません。