今回のキャンペーンで、福音弓だけでなく中国弓も張り替えますよということで、随分たくさんの中国弓を弾きました。30本くらい。
中には何本か送ってきて、その中で毛を張り替えても良いかなという物だけ張り替えてください、というご依頼もありました。
竹の硬すぎる弓、柔らかすぎる弓は、弓を手でもって曲げるだけでもわかります。
しかし、どうしようかなという微妙なものは、弓を弾いてみます。
それもゆっくり、なるべく小さな音、ロングトーン。
そうすると手元のところで出にくかったり先端に行くと力を入れなければいけなかったり、と、弓によっていろいろ問題も出てくるものもあります。
勿論その時には一度今までついていた松脂を、眼鏡拭きで落として光舜松脂の25を塗り試してみるのですが。
さまざまなブログやSNSなど見ていると、二胡の弓などどれでもそんなに差は無いと言っている人もいますが、そういう方の弾いているのを見るとどちらかというと、力任せにワーワー音を出している場合が多いような気がします。
音の強弱をつけやすい弓というのは、比較的よい弓でしょうね。
それとピアニッシモでロングトーンを弾いた時に安定している弓というのは良い弓の一つの条件の様に思います。
勿論速弾きで音の立ち上がりが良いのも、良い弓ということはできるでしょう。勿論毛の良し悪し、松脂の適性なども考慮しなければいけないのですし、何より松脂がつけすぎていて毛がゴワゴワしているようなときには、まずその付けすぎの松脂を落とさないといけませんが。
軽くて強くて柔軟性があるという弓の竹は、なかなかに得難いものです。
沢山の弓を経験させてもらいまして今回のキャンペーンでは、良い経験をさせていただきました。ありがとうございます.
工房光舜堂西野和宏&ほぉ。ネオ