先日(2015年3月30日)、群馬県の地元紙・上毛新聞に”コクチバス駆除・捕獲7割減も「安心できず」”と言うタイトルで記事が書かれていました。内容は2014年に群馬県内で駆除されたコクチバスの数が487匹で2013年に比べ7割以上減ったと言うものです。
しかし、県(蚕糸園芸課水産係)では、この数字では生息数が減ったとは言い切れず、却って生息地が広がっていることに懸念を示しているというものです。
私が水産関係の仕事をしていた10年ほど前は利根川上流の奥利根湖でしか生息が確認されていなかったものが、数年前から上州漁協管内では烏川や鏑川、碓氷川などでも確認されるようになり、他の漁協管内の河川湖沼でも確認され生息数が急激に増加して、正にコクチバス汚染という状況になってしまいました。
実際、安中市の碓氷川板鼻堰(↓)の上下流にも沢山のコクチバスが確認されていて、ニジマス釣りの時などに大小のコクチバスが何匹も釣れているのです。そのたびにリリースはせずに駆除してもらっていますが本格的に駆除しないとこの堰の魚道を上がるアユ稚魚に危害が広がるのは必至なのです。
(冷水病・カワウに加えコクチバスの三重苦ではアユもたまったものではありませんよね!)
生息域の拡大と生息数の増加の原因は自然に増えた訳ではなく、外来生物法でオオクチバスやブルーギルと一緒に「特定外来生物」に指定され飼育や運搬が禁止され、県条例でリリースが禁止されているにも関わらず密放流された以外には考えられないのです。
さらに悪いことにコクチバスは流れの強い場所、水温の低い場所にも耐えられるため湖沼だけでなく河川でも平気で生息でき、オオクチバスと同じように産卵床を作って卵や稚魚を親魚が守る習性(↓産卵床とそれを守る親魚)を持っているので、放って置くと爆発的に増えてアユやヤマメなどを食害してしまう害魚=汚染源なのです。
このような密放流をする人は、ほんの極一部なのでしょうが、釣りを愛する人たちすべてが「十把一絡げ」にされ悪く言われてしまうのです・・・
もし、新たな生息地が見つかったら直ぐに漁協や県にお知らせいただくとともに、駆除にも協力をお願いします。また、再放流(リリース)や違法な放流をしている人を見かけたら止めるように声掛けをお願いします。
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