今日から10月・・・この時期になると何処からともなくキンモクセイの香りが漂ってくる。
農林大の構内でもキンモクセイの花が満開・・・花は小さいけど香りが強く、皆から好かれる花なんだよね!
今までは「日本のキンモクセイは雄花しか咲かない雄株ばかりなんだけど原産地には雌株もあるんだ・・・日本のキンモクセイは原産地から伝わった時に雄株の枝を挿し木して増やしたから実がならないんだよ!」とまことしやかに言われていて、私も一片の疑いも持たずに信じていた。
ところが、最近の植物分類はDNA解析を活用したAPG植物分類体系が採用されるようになってきた。
このAPG植物分類体系では、キンモクセイはギンモクセイ(モクセイ)のDNAとほとんど同じで形態的に少しだけ違っている園芸品種とされてしまった。
「花付きが良く、オレンジ色が濃く、匂いも強い形態を持った雄株を挿し木で増やしたもの」という説が有力らしい。
(↓)雄しべが2本で雌しべが無い(目立たない)キンモクセイの花・・・
同様にギンモクセイによく似たウスギモクセイは、ギンモクセイよりも花付きが良く、黄色味が強い(キンモクセイよりは薄い)ものということで薄黄の名を冠しているけど、これも分類上はギンモクセイ(モクセイ)の園芸品種になるのだという。
ウスギモクセイは両性花が咲く雌株と雄花が咲く雄株とがあるので実が出来るのだと言われている。
(↓)雄しべ2本と雌しべが1本見られるウスギモクセイの両性花・・・
つまり、APG植物分類体系ではギンモクセイもキンモクセイもウスギモクセイも分類上は全部がモクセイなんだ・・・と言うことになるらしい!
ギンモクセイを基にキンモクセイやウスギモクセイの園芸品種が出来たとしたらウスギモクセイの両性花にキンモクセイの雄花の花粉が付いて実が出来ると言うこともあるのだろうな・・・
それから芽を出したモクセイの花にはいろいろなものが出てくると言うことになるのだろうな・・・
ことほど左様にいろいろな植物の分類が以前と違ってきている・・・だから形態的な分類体系で教わってきた私は現在のところ混乱の渦の中にいるのだ!
「植物分類って難しすぎるね・・・!」と (↓) 応援クリック よろしくお願いします! (3592話目)
「人気ブログランキング」にも参加しています。
APG原色樹木大図鑑 | |
クリエーター情報なし | |
北隆館 |