しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

「ゆでがえる」と組織の硬直化

2011年02月15日 | Weblog
「熱湯にかえるを入れると、そのかえるは驚いてすぐに脱出します」
「一方、水の中にかえるを入れて、除々に温めていった場合、危険を察知することが遅れてしまい、そのかえるは死んでしまいます」

これは、すでに危機が迫っていることを認識しているにもかかわらず、その危機に対して向き合うことをせずに放置している事例です。結果的に「ゆでがえる」と同じ末路を迎えることになることを示唆している。

「大相撲の八百長問題」はこのことに当てはまらないか。「八百長を否定し続けたものの、
無気力相撲に関しては否定しておらず、故意に負けたようにみえる取り組みにのみ注意した」認識の風土はあった。
十両同士の取り組みで、千秋楽、自分は8勝6敗と勝ち越しを決めたが、相手は7勝7敗と今日の勝敗によって来場所の番付が下がってしまう。
こういったケースでの取り組みは「7勝7敗の力士が勝つ確率が80%にもなる」。という異常なデータが発表された。

十両の年収は概算約1600万円、幕下は場所手当てのみで幕下約90万円、
三段目約60万円、序二段約48万円、序の口約42万円。
十両が幕下に陥落すると1600万から90万円の年収に下がってしまう。
かわいそうだからと「がちんこ勝負を放棄した相撲」となっていないのか。

「稽古で鍛え上げた力士同士のがちんこ勝負を見ていただく」ことを約束した制度であったろうか。
「情に厚い力士を評価する制度になっていないか」
「制度上の問題点を真剣に検討したことがあったろうか」
「強いものが偉い」「八百長をやむを得ずやってしまう制度」
「対処療法的な観察委員会」
「本質的な問題解決の検討が為されたか」
「やらないよりやったほうが良かった」程度の効果しかなかったのではないか。
経済学者の指摘は納得できるものがあります。川原慎也「船井総研」

「発覚したら懲罰を下します」と聞き取り調査。全員否認したら「八百長はなかった」と発表では本質的な問題解決とならない。
「徹底的に調査して膿を出し切る」という覚悟が「関わった力士を全て見つけて重い処分を下す」では真の問題解決とならない。
親方日の丸の「日本航空」が抱えてきた問題と共通する認識であった。
「公益法人を返上」「八百長をはぐくむ制度疲労の排除」「世間と協会との認識乖離の是正」遅きに逸した。判断が出るのは半年後か?

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