消せないメール

八百長問題で削除されたメールが復元できることに関心を呼んでいる。

メールやハードデイスクに残った「痕跡」を解析し、利用実態を解明する技術は「デジタル鑑識」と呼ばれているそうです。

携帯電話は電話会社やメーカー、機種によって記録の保存形態が異なり、かなり難しい作業が必要。八百長問題では、警視庁が野球賭博容疑で力士から携帯電話を「押収して」解析することが出来た。しかし３ヶ月もの時間がかかった。この場合は「警察だからこそ可能」であって、一般の利用者が携帯電話会社に紹介しても協力は得られないので、削除した携帯メールの復元はかなり難しい現状にある。簡単ではないが専門家によれば「高確率で復元は可能」。

携帯電話の中の１センチ角くらいのメモリーチップを取り出す。
日時を記録した目次の次に本文が入る。削除操作をすると目次の先頭に「削除マーク」が入る。本文は消えるがデータは完全に消えたわけではない。上書きモードになって新しいデータを受け入れる状態となる。「表面上」削除されたデータに上書きされ完全に消えたように見えるが「最近の機種は容量がかなり大きいので、過去２，３年程度のデータは残っている可能性が高い」そうです。

取り出したチップを解析する。数字を０と１からなるマシン語の並び方をメーカー別、機種別に解析するため、２～３ヶ月の作業となる。
水に濡れたり、損傷が激しいと復元できないこともあるが、トップクラスの技術者が行えば復元の実績は６０％で費用は５０万円くらいで可能とのこと。

パソコンのメモリーの場合は９５％の復元が可能だそうです。データ復元ソフトが一般向けに１万円前後で市販されている。
携帯電話データを完全に削除できる技術が開発されれば、復元ソフトも一般向けに販売されるのでは。との専門家の話もあった。

大相撲の「八百長事件」協会が任意提出を求めたら大半は未提出。ＮＴＴに回収した数個の解析を依頼したら「個人情報」と難色を示された由。
協会が「告訴」して「警察権力」による「強制押収」⇒「解析」を行えば無料でスピーデイに実態解明が進むと思う。

協会の聞き取り調査だけでは「任意」「おねがい」での限界が見える。
みんな「やってません」の回答だったら。「八百長はありませんでした」と協会発表では国民は納得しないと思うけれど。