お酒の席でわかるものだ。 その日の体調ということ。
気分の問題ということもある。最初からテンションの高い日は案外一日調子が良い。
お酒も廻るし、口も滑らか。比較的頭の回転も良い。
体調の悪い日は、お酒が進まない。頭の回転も悪く、言葉が出ない。イメージを言葉にできない。
こうゆう日の宴席巡りも気が進まない。自分の席から動かず、ひたすら、円卓の料理をとりわけ、自分の皿へ運ぶ。
空酒とならぬよう、料理を胃袋に押し込む。
現役の時、長期にわたって添乗員をしていた。宴席で幹事を初め、宴会参加者に酒を注いで廻る時代が長かった。
本来好きな仕事でなかった。それでも定年まで勤めていた。
第二の人生では、自分の性格に沿った動きをするようになった。
太鼓持ちをすることなく、自席の隣席しかお酌をしない。
遠征して酒を注ぎに廻ることはしない。好きでないことはしない。
注ぎたい人にだけビール瓶を持って動いた。最後の30分くらいである。
こうゆうスタイルは楽である。給与をもらっているでなし。自費で宴席に出る。
自分にストレスとなる動きを強いることはしないのだ。
好きなように動く。気持ちの自然の高まりに沿って。体調の良い日、好きなメンバーが揃った会なら
酌も進むが、そうでない会はおとなしくしている。
管理されていた時代を離れ、自分だけの気持ちに忠実に動ける自由。
第二の人生に乾杯だ。