Remains of The Accidents

アクシデンツなページ

【読了】 損料屋喜八郎始末控え いっぽん桜  山本一力

2010年12月08日 | 読書

山本一力の時代物にはまって読み続けている
すでに、頭の中では登場人物が古くからの友人のように
ふるまい始めている

損料屋・・・については、続編を先に読んでしまい
後から追いかけて初号を読んだことで安心感を
もって読み始めた
喜八郎の出自や素性に触れて親近感は増すばかりだ

いっぽん桜は短編集となるが、大店の番頭が請われて
第二の人生を歩き始める物語が中心わが社にも親会社
から転籍してくる偉い方が数え切れないくらいいるが
彼らもつくづく「ウチの**は・・・」と、元の住みかを口にする
都合よく「ウチ」を変える人もいて、これはこれでさらに
気分のよいものではない

山本氏の時代物は、現代に着想があり背景を江戸に置き
換えているものが多く、一種のサラリーマン小説ではないか
とも思える

ただ、話の調子が落語のように軽快かつ明快なので読んでいて
ストレスが少なく、わが身に釘をさされていても心地よく読み進め
られているのだろう
登場人物のキャラも生きており山本ワールドに浸ってしまうが
読み続けていると「深川」に対する思い入れが少々食傷気味になってくる

そういいながらも手元にもう一冊仕入れてある

コメント
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