
なんだかんだ言いながら安曇野方面を旅行してきた。
安曇野自体は涼しいというほどではなかったけれど、黒部ダムや
上高地はさすがに涼しく過ごせた。
混雑を避けて日曜日の朝、府中スマートICから中央道にのり
一気に双葉SAまで。
本当は長女に運転してもらおうと考えていたのだが、拒否権発動、
結果的にずっと自分が運転するはめになった。
台風は南西諸島付近でうろうろしていてくれたので、帰路につく
まではずっと好天だった。
初日、まずは諏訪湖畔にある諏訪大社上社本宮にお参り。
日頃無事健康に過ごせていることに感謝した。
ただ、朝からやはり暑かったので、思わず門前の珈琲店に立ち寄り
冷たくておいしいコーヒーをいただいた。
その後、旅行にも関わらず諏訪IC前の王将で餃子を食して黒部へ。

扇沢から電動バスに乗り込んで黒部ダムまで約15分。
200段ほどの階段の先、展望台からは迫力の放水が見られた。
観光放水ではあり噴霧状の水となっているが、これは直下の
滝つぼが水圧で変形してしまわないように噴霧状にしているとのこと。
底からの霧交じりの上昇気流を受けるとなんとさわやかなことか。
涼感最大。
ダムを超えてケーブルカー、ロープウェイを経験して帰ってこようと
したのだが、今から上がってもそのまま折り返してこないと最終バス
に間に合わないといわれしぶしぶ断念。
今少し早く上がっていればよかったのだが、これは後の祭り。
これまで3回ほどこのダムに来ているが、富山県側「室堂」までの乗り
物がそれぞれ高くて見送ってきた。
今回は家族旅行でもあって財布のひもを緩めて・・と考えていただけに
残念だった。

宿泊したのはアンビエント安曇野というところ、山間の別荘地をぐん
ぐん上った先にあるホテル。
もとは会員制のリゾートホテルだったとのことで、今も会員専用の
施設が残っていて、にわかカスタマーは入れないところがある。
ところで、泊まったお部屋はメゾネット式で2階に寝室が二つ。
100平米を超す広さで快適に過ごせた。
リゾートホテルだけあって温泉もコインランドリーも充実していたが
氷のディペンサーがなくてこまってしまった。
氷は売店で販売されているのだが、売店が20時で閉まってしまう。
フロントで訊いても氷の用意はないという。うーん。
今回、夕食時には飲酒せず星空を観に行こうとしていたのだが、夕刻
から急に雲が発生して大したものは見られなかった。
部屋に帰って少し飲んでから就寝しようとして、氷騒動となった。
残念。

翌日はこの旅のメインイベント。青木湖というところでSUPに挑戦することに。
長女が昨年からSUP(StandUpPaddle)のサークルに入った関係で、大会を観に
でかけていたのだが、見ているとやりたくなるのは当然のこと。
長男も話をきいて楽しみにしていた。
ただ、SUPは午後からなので午前中は安曇野散歩となり定番の大王ワサビ農園。
はやいうちに着いたのだが、それでももう炎天下の様子で、水車が回ろうと
鳥たちが鳴こうと暑いものは暑い。
さっそくスイーツで涼をとってから散歩していると、水辺に降りられる場所を発見。
長女が裾をまくって素足をつけるとキャッと叫ぶほどの冷たさ。
自分もサンダルのまま流れる水に入ってみたが、外気との差が激しすぎて痛いほどだ。
その後、長男が調べた地元の食堂「穂の香」で昼食をとって、いざ青木湖へ。

今回お世話になったのは「白馬ライオンアドベンチャー」さん。
SUPのほかにも様々な遊びを用意してくれているところで、青木湖を中心に
安曇野から白馬にかけて広い範囲をなわばりにしているらしい。
長女が経験者なので、レクチャもそこそこにすぐに湖上の人たちとなった。
係の方のアドバイスで、まずは風上に向かってできるだけ漕ぎ、湖の端まで
行けば帰りは楽ができるとのことだった。
初心者が漕ぎ疲れてから風上に戻るのは至難のわざだと教えてくれた。
アドバイスに従って漕ぎ出たものの、自分のボードは漕げども漕げども
へさきが向きを変えるだけで、なかな思うように進まない。
長女が寄ってきていうには、2艇は初心者向けで直進性が強く、あとの2艇は
少し大きいサイズで浮力が強く、直進性が弱いのでバランスよく漕がないと
なかなか前にすすまないようだと。
なにくそと立ち上がってみたのだが、2~3回漕ぐとバランスを崩して落ちて
しまい、一度落ちるとボードに上がるのに苦労する。
見かねた長女がボードを変えてくれたら、こちらのボードは乗りやすくて
楽ちんだし、すぐに立って漕げるようになった。
もう歳は歳だが、まだまだやれるようだ。
その間にボードに慣れてきた長男はボードの上で方向変換する術を教えて
もらって、失敗しては飛び込んでいる。
若いのだから当たり前だが、さすがだ。
2時間ほど湖上で遊んでいるうちに雲が覆ってきた中で終了。
海もいいが、こういう遊びは湖上の方が安心だ。
数年前に本栖湖でカヤックを借りたときも奥さんが風に流されてしまい
自分が助けに出て行ったが、湖なので焦る必要がなかった。

メゾネットの宿に連泊して、最終日は上高地にあがることにした。
奥さんが事前に調査した結果、4人いれば乗り合いバスで上がる
よりタクシーの方が時間が自由でいて、少し安価だという。
さわんど駐車場に自動車を停める際に、山小屋「ともしび」の
おじさんに「ここに停めて行ってよ」といわれて素直にそうし
たら、先に停めた方がタクシー乗り場から
「タクシー会社に連絡したら30分待ち」だという。
あらあら、それではバスで・・・となるとバスターミナルまで
とぼとぼ歩いていくことになってしまう。
宿のおじさんが「んじゃ、ターミナルまで送ってあげる」とい
いつつ自車を出してきてくれた。
ターミナルに着いたところ、次のバスまで30分待ち。
これではさっきの場所でタクシーを待っていても同じだったのでは
ないかと落胆していたところ、眼前を空タクシーが2台通りすぎた。
自分は駆け出して、タクシー乗り場に先回り。
このまま載せてくれないかと訊くと、なにやら無線機で確認した
後に「どうぞ」と乗せてくれることとなった。
あとから長女に聴くと、自分が駆け出す前にタクシー係の女性に
どれほど待つかを訪ねていたそうで、その女性がコントロールし
ていたようだったと。
いずれにしても、そのままタクシーで大正池。
ただ、雄大な景色と涼しい風、清涼な梓川には感動するものの、
観光客の多さとマナーの悪さに辟易してしまい少し不機嫌に
なってしまった。
そんな中で昼食も決めずにスマホをいじってばかりいる長男にあたって
しまった。うだうだしてないで早く決めろと・・・。

帰りもスムーズにタクシーに乗車。
タクシーの運転手さんは話好きで、上高地のタクシーは地元と云っても松本市内の
タクシー会社が遠征してくるので、最後はみんな市内に向かって降りていくという。
自分たちは「ともしび」に車を置いているので、そこまで送ってもらい、少し足湯
を楽しんでから松本ICの方に下山していった。
途中、新島々駅からは松電と並行に走り、山を降りきったところで、明日以降の買
い出しをしておくこととなった。
カーナビの案内で帰路を少しそれて地元のスーパーに立寄ろうとしたころから
にわかに夕立が激しくなり、ワイパーも効かないほどの大雨になった。
なんとかスーパーにたどり着いたものの、車を降りるのも躊躇するほどの激しさ。
豪雨の合間を縫って買い物を終えてから、長野道・中央道を経て川崎市まで帰った
のだが、中央道は走っている間はほとんど大雨の中。
先行していた一台が単独事故でグシャっていたが、なんとかこれには巻き込まれず
無事完走/帰宅できた。
さて、来年は長男も大学生になる予定。
家族旅行もこれが最後か、せいぜいあと一度程度だろう。
みんな、これまで随分自分を楽しませてくれたので感謝しなければならない。
また、往路に立ち寄った諏訪の神様、結局寄れなかった穂高神社の神様、北アル
プスの山の神様、安曇野の道祖神の神様たち・・・
今回もありがとうございました。