Remains of The Accidents

アクシデンツなページ

【読了】 約束 石田衣良

2009年07月28日 | 読書
大事なひとが知らない世界に行ってしまいそうになっている
本当は一刻も早くそばに行って、ずっと見守ってあげたい
けれど自分よりも大事に思う人がいて
自分は邪魔をしないように少し離れてみている

動物は生まれた瞬間に死ぬことを運命づけられる
風に飛ばされる小さな蜘蛛も
華麗に舞うアゲハチョウも
生まれたからには死から逃げられない

一昨日、20年ほど前に交通事故に逢い
生体反応のほとんどを失っていた会社の先輩がなくなった
当時、小学生と幼稚園の男の子2人を抱えて
奥さんはがんばってこられた
その20年は容易に想像がつかない

死の直前で踏みとどまった命
懸命に支えた家族の力
どんな人生だったのか
生きていてよかったのかどうか
誰にも判らないはずの答えを探してしまう

自分の大事なひと
これ以上、苦しんでほしくはないけれど
遠くに行ってもらいたくはない

死ぬことだけが生き物すべてに平等に
約束されていることだとしても


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行ってきましたJR東海浜松工場

2009年07月28日 | つれづれ

「新幹線なるほど発見デー」というイベントが年に一回ある
夏休みの始まりにJR東海が浜松工場を開放して色んな新幹線
(当然、JR東海のもののみ)を見せてくれるというもの

今回、初めて帰省のタイミングに合ったので立ち寄ってきた



浜松駅から無料シャトルバスに乗っていくため、わざわざ
市営駐車場に我が家のMPVを預けていかざるを得ず
ちよっと不便だった

イベント会場は大盛況、事前にインタネットで申し込んでおけば
運転台に上れるのだが、小学生以上とのことで断念!
かわりに、少し並んだけれど車掌さんの衣装を着せてもらって記念撮影



なんていうサービスで、王子も大喜びしていた


何はともあれ、今回の目玉はドクターイエローこと
新幹線電気軌道総合試験車
(923形)の実写展示


こういう車両はなかなかヒマにしている人でないと
追っかけもできないので貴重な経験になる

父はたまたま外出先の埼京線浮間船戸駅で
EAST-i(E926形:JR東日本の新幹線総合試験車)も見ており
これで在来線形を捕捉できれば完全制覇ということになる(自慢)


まさに真夏の炎天下、工場の中は熱気でムンムンして
倒れてしまいそうだったけれど、新幹線大好き王子の
喜ぶ顔がうれしくて、ついつい長居してしまった


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親はなくとも

2009年07月19日 | 子供たち

隣家に住人がやってきて、はや一月ほどになる
我が家と同じく地方からの転勤だそうだ
4月から住居を探していてここに決めたのだそうだ
なかなか良い物件は見つからなかったと云っておられた

小学生と年中さんの姉妹がおられ、拙宅の二人には
よい遊び友達ができてよかった
王子の大声やピアノの音についても理解していただけているようで
少し安心している

隣家のお姉さんは読書大好きの4年生で姫さまにも本を貸してくれ
日中から日暮れにかけては一緒に遊んでくれるので奥さんも手が空いて
きたようでご機嫌もよい

下の女の子は王子より1歳年長になるが、王子のやんちゃさに
対してはちょうどいいくらいだ
まだ、こっちの幼稚園には通っていないので退屈しているとのことで
毎朝、早起きしては王子と遊んでいる
王子は王子でうるさい親父から解放されてのびのびとはしゃいでいる

ただ、年上の女の子とつきあうようになって、少し「見栄」
というか「意地」というか主張が激しくなっきた

男は、そうやってだんだんいらぬものを背負っていくのだろう





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【読了】 翼はいつまでも 川上健一

2009年07月17日 | 読書

50ページほど読んで会社のデスクの下に置き忘れていた
一昨夜の夜、帰宅するときに発見して
「もう夏休みだなぁ」と云いながら目黒線で読みながら
帰宅したら勢いがついてしまって、昨夜は焼酎片手に
読了してしまった

いやはや青春小説には弱い

たしか93年頃だったと思うけれど
初めての海外旅行でシカゴにいる友人を訪ねたときに
JALの飛行機で大林宣彦が撮った「青春デンデケデケデケ」を観た

触発され帰国してすぐに芦原すなおの原作を読んだ
その後、椎名誠の一連の青春?小説も読み続けてしまった

甘酸っぱいというかなんというか
こういう小説を読むたびに帰ることのできない15歳の夏休みを想う

後の親友やなやんが2アウトから送りバントした引退試合
拾ってきた自転車3台をバラして1台組み立たりした海

なんだろう15の春は悲しいのに、その前の夏はまるで花火のように
心に咲いている

夏休みはいいな

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【読了】 かあちゃん 重松清

2009年07月04日 | 読書
うかっとして読了報告が前後してしまった

過日、久しぶりに単行本を新品で購入、同僚と飲んだ帰りの
田園都市線で紛失、再購入(とほほほほ)

6月は家族の誕生日が続く、父、父の父(姫さまの祖父)、奥さん
そして母親の誕生日がある
今年、77歳になった
喜寿である

見るたびに老いて小さくなっていく母ではあるが
まだまだ元気ではある
苦労して父たちを育ててきた小さな背中

今、わがままをいう王子を見ていると
精神的に弱くて、まさに内弁慶の自分を思い出し
それを誰よりも可愛がってくれていた母を思う

小学生、中学生と色々問題のある子供だった

今、ここでこうして王子のわがままをきいていられるのも
父母のおかげだ

本作の中身に関係のない話になってしまったが
「母親」を軸に人と人の絆を描いた小説なのだろう
劇的な「涙」は呼ばないが、小さな忘れ物を思い出させて
くれた小説だった
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