Remains of The Accidents

アクシデンツなページ

隔離生活

2022年01月31日 | つれづれ

長男の面倒を診ていたらオミクロンに感染してしまった。

マスクもせずに会話したりしていたのだから当然だった。
幸い症状は軽く、発熱も微熱、されど発熱外来を受診して見事陽性患者に認定された。
 
長男に一部屋充てているため、普段家内の寝室としている和室を隔離部屋として隔離生活に入った。
不用意に感染して「穢い」者になったことで、家内の機嫌は頗る悪くなった。
具合を案じる言葉はなく、ただ「食事っ」「お茶っ」とだけ声をかけ置いていくだけになった。
残る長女も感染を恐れて、どう振る舞ったらよいのか戸惑って、とうとう3時のおやつを襖の間から投げ入れてよこした。
 
感染症なのだから当然と、言い聞かせても感情は高ぶる。
また余計な言葉を発してしまいそうになり、落ち着くまでに少し時間がかかった。
隔離生活は精神を追い詰める。
 
大してすることもなく、ふとこのブログを開いた。
誘われるようにブログを始めた頃の記事を読んだ。
2005年宮崎にいた頃、まだ家族は三人、長女がおねしょシーツをひいて寝ていたころから始めていた。
毎日のエピソードは愛らしく綴られ、宮崎の公園や海を舞台に家族はすごく楽しんでいた。
心が落ち着いた。
 
 
それでも無言の暮らしは心に隙間を作る。
昼寝から目覚めると不自由さに少し心がざわつく。
 
 
 
久しぶりに映画を観よう。確かそういうサービスに入っていたはず。
 
AmazonPrimeで「The Bucket List」(2008/05)を観た。
J.Nicholson , M.Freeman の二人、ヴェテラン俳優ならではの安定した演技。
たまたま選んだのだが変に感情が移り涙が流れた。
泣くことはストレスという毒を分解するらしい。
このストーリーが心の底に残っていた澱をすくって出してくれた。
我が身一つの思いではないと。
 
2008年と言えば毎週のように家族連れで出かけていた頃だ。
この頃の映画を、このタイミングで、この状況で観ることになるとは、予想もしなかった。
当時はアンパンマンや戦隊モノのDVDばかり借りていた。
この映画のDVDは何度か手にとった記憶はあるが観たことはなかった。
そんな映画が待っていてくれたとは。
また、この歳になって観ることになろうとは。
 
ラストシーン近く、「世界一の美女にキスする」シーンで回収される伏線に涙が止まらなくなってしまった。
 
歳をとった。
 
 
 
 
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今年も今年も

2022年01月03日 | つれづれ

新年そうそう年賀状を手に取って少し驚いた。

同学年の二人が「初孫ができた」と綴ってきた。

名実ともにおじいちゃんになってしまったということで、まあ微笑ましい驚きだった。

 

我が家は大みそかから元旦にかけて奥さんの実家に帰省してきた。

往路、最後の20kmほどは雪が舞う中を慎重に走ることになってしまったが、全体的には
すこぶる順調で、約280kmを3時間ほどで走り切った。

事前の計画では、ハイウェイ周遊券なるものを利用して、自分は久しぶりに長久手にある
「本郷亭」というラーメン屋さんに行くつもりにしていた。

けれど、当たり前のことながら周遊券というのは正月期間は対象外とのこと、本郷亭までは
往復約80kmとちょっと遠いので、あきらめて1号線沿いの「横綱」にした。

帰省することも少なくなったし、名古屋に出張することもなくなったので、少しわがままを
させてもらおうとしたのだが、全く不発に終わってしまった。

 

 

さて、孫ができて喜んでいる友人もいれば、自分のようにまだまだ家族と過ごしている人間もいる。

別の友人は、前回の年賀状で早期退職とともに地元に帰ることを宣言して、今回はそこから年賀状が届いた。

また、学生時代の知り合いには彼を含めて独身のままそろそろ還暦を迎える人も珍しくはない。

ただ、長らく親の面倒を見ている友人もいて、いずれも我が身一つ気ままに生きるということは難しいようだ。

自分は自分で、たまたま正月なので家族と家にいるだけで、基本的には独りで過ごしているのと変わらない。

子供たちがそれぞれ部屋に籠ってしまうと特にすることもなく、かと云って我が身一つで過ごすこともない。

 

まだ門松が一里塚には思えてはいないが、確実に残る時間は少なくなってきている。

まあ、ここまで来たのも自らの因縁によるものなので、これからは少し違った道に移り
体力のあるうちに山中に庵を結んで盆暮れ正月もそこで過ごしたいと考えている。

できれば、死後に訳の分からない不動産を残したくないのて、手離れのよいものを物色
しているが、そんなに都合のよい物件はなかなか見当たらないので計画は一向に進まない。
この冬からは、積極的にそんな場所を探しにでかけてみようと思っている。

長男が独り立ちするまでにはまだ少し時間があり、反面、自分に残された時間には限りもある。

ほんの数年間の楽しみかも知れないが、そんなことをしてみたい。

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