Remains of The Accidents

アクシデンツなページ

俺たちの旅

2018年03月27日 | つれづれ

父の青春は1970年代から始まった

今の王子の歳、小6のときには女の子の家に電話をかけて
先生に怒られた

当時、一番好きだったのは裕子さん、その次が晴美さんだった
もう40年も前の話だから時効だろう

昭和50年ころだったろうか

裕子さんはクラス一番成績のよい女の子、晴美さんもその次くらい
父は体育と社会と理科が「4か5」、国語や算数はせいぜい「3」
恐らく人望が「4.5」くらいでそこそこモテてたと思う


中学校に入り、2年生のころには後輩の女の子から手紙やアンケートももらった

背の高い、そこそこカッコいい先輩だったと思う
部活を中退して、毎日々々いいかげんな奴らとつるんで帰宅していた

当時、曽我君という友人は母子家庭で母親が水商売だった
親は夜中まで帰宅しないので、学校を退出してから夕刻までは
曽我君の家で過ごすことも多かった

みんな適当にバカで面白かった

中3になって、夜の犬の散歩にかこつけてでかけるようになり
近所のマンションの敷地で女子たちと語らうことが続いた

お互いにいろんなことを話した
どの高校に行くのか、誰と一緒になるのか
将来についての素直な疑問、異性に対する興味、なによりも自分というものが
何者でいったいどこに向かって歩いているのか、走っているのか

そして高校生になって、そのうちの何人かとは連絡もとらなくなって
それぞれの道を歩き出した

父は勉強不足で第三志望の私大にしか行けなかった


そして

キャンパスではあまりできなかった友人も、バイト先でたくさん見つけた
彼女もできて楽しい日々が始まった

まさに青春の日々となった

彼女と過ごす時間、長い電話
仲間とふざける日々、クルマやバイク
何人かの女の子とつきあい、その関係は社会人三年生までいろいろと続き
最後に父の青春の幕をひく出来事となった



転勤で上京することとなった
そして東京で8年も鬱々として、名古屋に転勤になった
新しい彼女ができた
結果的に、その女性がいま自分の面倒をみてくれている
東京に出てからは、もう青春というより白秋という頃だったのだろう



王子や姫さまはこれから青春の道に入るのだろう

青春     ・・・・・  楽しいぞ          



もしできたら、いつかPaulSimonの「DUNCAN」という曲を聴いてくれ
父の、青春だった

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春になれば

2018年03月13日 | 単身赴任

 

ここに住んではや二年
今週は勤め先で四月異動の発表かある
毎回、心ひそかに内示を待っている

横光利一の小説、病に伏せる妻にスイトピーの花束が届いた
来るか来ないかの春を待つ妻に
「この花は馬車に乗って、海の岸を真っ先きに春を撒き撒きやって来たのさ」
という最後のシーン

父は決して「最後のシーン」はいらないし
この山ではなく、瀬戸内の方から春はくるはずなのだが




この春は子供たちの進学があった
姫さまは頑張って公立高校に合格し入学準備を行っている
王子ももう中学生だ


父以外にはもう春が来ている
父のところにも「馬車に乗って」こないかと心静かに待っている


ただ、春が告げるのは父の引退話かもしれない
「そろそろ終わりだよ」と
子供たちが育てば、親たちが老いる
これも世の常ではある



500EVAも5月で終了するらしい

 

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