5月テーマ句会後感

2006-05-25 18:10:49 | Weblog
    梅豊作

 今回のテーマは「年号」を詠みこむ。
 中々ころころには難しかったが、さすが八雲の連衆、いともなく難題を
 クリアーしている。

   青蔦や昭和通りの荒物屋  
   佳いお句でした。採りそこないました。仕事でも良く通る昭和通り故に
   どうしても現実のあの万年渋滞、最悪の空気。を思い出してしまいました。
   そういう意味では
   走り梅雨菊坂下の甃 
   の作者にも申し訳ない。得意先が本郷赤門に有り、白山通りに抜ける
   裏道として菊坂はいつもの道。はて甃と思ってしまうのです。
   結局、最近のころころは詩情を失いつつあり、反省しきりです。 
   
    
   江戸切子溢るるほどに冷し酒
   梅雨空へ汽笛響かせ明治村
   の2句を頂きました。

   さて、今回の句会は佳句も多く、その中でも特選6というお句。

   菜殻火の端に夕闇来てをりぬ 

   私も真っ先にいただきました。夕闇の擬人表現はころころも学ぶところです。
   「来てをりぬ」に時間が集約され、
   菜殻火と夕闇の景色がゆっくりと変わってゆく様が見てとれました。
   俳句をしていなければ菜殻火も知らなかった。

    本牧の海へ夕立の白さかな 
   このお句も佳句ですね。本牧の海とはおしゃれでした。
   どうも地名が入ると私のその地への思い入れが優先してしまう事
   再認識し学びます。

   生き物は買はぬ約束祭の子
   皆が心で思う同感を詠うことが俳句の成功です。
   私も「そうそう」と頷きながら頂きました。

   花芥子やベビーバギーの幌真白  
   本編に書き込みましたが、「風」を感じました。その風の清潔感がいい

   透き通る花瓶に活けてカーネーション 
   選句評に成る程と、自分の鑑賞眼の弱さを露呈いたしました。
   
   姫女苑売り地の札のかすれゐて  
   景色に既視感がありました。

   麦こがし片意地張りてしまひけり
   ころころは本来こう言うお句が好きなんですが、もう少し
   物語を知りたいところです。

   ゆ様をお迎えして全員投句プラスころころの軽薄な8句目投句と
   とても良いテーマ句会でした。
     

   
   

    
   
コメント (4)
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