6月16日

2009-06-15 23:57:08 | Weblog

      ( 泰山木 )

 

泰山木家出るたびの遠目ぐせ        野沢節子

 

泰山木の花ありつたけ崩壊秘め       加藤楸邨

 

日本武尊泰山木ひらく             原田喬

 

あけぼのや泰山木は蝋の花         上田五千石

 

       ☆   今日は和菓子の日ということです。

848年(仁明天皇の嘉祥元年)6月16日に、16個の菓子類を神前に供え、疫病退散を祈ったという嘉祥菓子の故事に由来するものです。
夏の和菓子も多くの季題になっています。お菓子ということで句が甘くならないよう
に詠むのもこつでしょう。

 

白玉や子のなき夫をひとり占め         岡本眸

 

ひえびえと吉野葛餅雉子鳴く           飯田龍太

 

葛切を水の流れのさまに盛り           檜 紀代

 

蜜豆に話のつきぬ旅の果             沼尻ふく


 
言ひにくきことさりげなく水羊羹          樋口久子

 

 


どうでしょう?それぞれの季題のお菓子の少しの趣の違いを
読み解くのが面白い。

白玉や子のなき夫をひとり占め    これを
蜜豆や子のなき夫をひとり占め   やはり白玉が動かないわけが分かりますね。
                            

 






 

 

 

 



コメント (2)
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