踊る小児科医のblog

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アスベスト 広がる被害 遅れた対策

2004年12月23日 | NEWS / TOPICS
20日放送のクローズアップ現代でアスベストの問題が取り上げられていました。タバコ問題との対比で受動喫煙はアスベストの10倍も危険という話をすることがありますが、アスベスト自体がまだ使用禁止になっていなかったということは、迂闊にも全く知りませんでした。この問題について詳しく知識を整理できていませんが、構図としてはここでも水俣病や薬害エイズやタバコ病と相似形の「産業界のために国民の健康を犠牲にする国というシステム」の問題に行き着くのだろうと思います。直接は関与できませんが、今後も重大な関心を持って注視していきたいと思います。

クローズアップ現代
『アスベスト 広がる被害 遅れた対策』(12月20日放送)(NO.2010)
 "静かな時限爆弾"と呼ばれるアスベスト。20~40年前に建設現場などでアスベストを吸引した人が、今、悪性のガンを発症し相次いで亡くなっている。患者は、これから40年で10万人にのぼると見られている。
 また、アスベストを含んだビルや住宅が今後解体の時期を迎えるため、被害の拡大が心配されている。解体時に発生するアスベストは17年前に対策がとられたはずだった。しかし、この数年、保育所の解体現場で乳幼児が吸引してしまうなど、身近な建物から思わぬ被害が続出。まともな処理が行われていない実態が浮かび上がってきた。
 番組では、終わらないアスベスト被害の実態と背景を伝え、今後の対策を考える。
 スタジオゲスト:村山 武彦さん(早稲田大学理工学部・教授)  

アスベスト対策情報(石綿対策全国連絡会議 BANJAN)

アスベストについて考える
 皆さんは、アスベストはもう、日本では使われていないと思ってはいませんか?
 日本では、1987年頃から、学校の吹き付けアスベストが問題になり、 同じ頃、ベビーパウダーにも使われていることがわかり、一時、大きな社会 問題になったことがありました。
 その後、吹き付けアスベストが全国の学校から除去されたということになって、 みんなの関心は一挙に失われてゆきました。
 しかし、日本では、いまだに、年間10万トンにも及ぶ* 大量のアスベストが使われているのです。
 アスベストは、危険であることがはっきりとわかっていて、 各省庁で代替化の必要があると言われているような物質です。
 他の諸国では禁止されたり、使用されなくなっています。
 また、イギリスやフランスでも、アスベストによる死者は、 現在、年間数千人に及んでいるという報道が、日本でもされています。
 それでも、問題にされて10年もたっていながら、 相変わらず、大量に使用され続けているのはなぜなのでしょうか。
*(近年急速に減少中。2001年の輸入量は7万9千トン、2002年の輸入量は4万3千トン)