老人高額医療費の還付で時効発生というニュースですが、この見出しだけで意味がわかる方は多くないと思います。これは、要するに払いすぎた医療費は返ってきます、それは戻ってくるのではなくて、もともとあなたのものだということです。そして、取りに行かないで2年間経ってしまうと時効になってもう戻らないという詐欺まがいのシステムなのです。私たちの医療団体の働きかけで、一度手続きをすれば次の月からは自動的に振り込まれるようになった市町村も多いのですが、本来住民のものであるそのお金を還付することに不熱心な町村では、このように時効になって還ってこないことになります。元々は、このシステムが悪いのは明らか。そして、それに対して、私たちが何も働きかけなかったら、知らんぷりして住民には知らせようともしなかった市町村がかなりあった。このことを覚えておいてほしいと思います。この膨大な調査や働きかけは、青森県保険医協会の事務局員の熱心な仕事によってなされたものです。
老人高額医療費の還付で時効発生
自己負担の限度額(外来は一般一万二千円)を超えて支払った医療費分が還付される「老人高額医療費の償還払い制度」で、深浦町、平賀町、碇ケ関村の一部患者の医療費が時効となり還付できなくなったことが県保険医協会の調査で分かった。時効発生が確認されたのは県内で初めて。高額医療費の時効は患者が市町村から還付対象者であるとの通知を受けてから二年間だが、還付申請を忘れている患者に再通知するたび延長されることから、同会は再通知の徹底を市町村に求めている。
老人高額医療費の償還払い制度は高齢者(七十五歳以上)が所得額に応じて決められた自己負担限度額を超えて支払った場合、各市町村窓口に償還を申請すれば、後日還付を受けられる仕組み。二〇〇二年十月に施行された。
調査はことし八月、同会が全市町村へ郵送で調査票を送り回答を得た。
調査によると、深浦町、平賀町、碇ケ関村は医療費が限度額を超えた時点で患者に通知していたが、他市町村のように二年以内に再通知しておらず、未申請者の時効が発生した。
平賀町は本年度当初時点で時効分を含む五百三十三件、約二百六十万円が未払い金となり、深浦町、碇ケ関村は時効の件数、金額とも不明と回答した。また、ある市町村は取材に対し「還付額が数十円などと少ない場合は患者が償還請求権を放棄するケースが多く、再通知をいくら出し続けても申請が来ない」と語った。
同会は「時効となった分は国庫に納められてしまう。各市町村とも再通知を徹底し時効とならないよう努めてほしい」と呼び掛けている。
老人高額医療費の還付で時効発生
自己負担の限度額(外来は一般一万二千円)を超えて支払った医療費分が還付される「老人高額医療費の償還払い制度」で、深浦町、平賀町、碇ケ関村の一部患者の医療費が時効となり還付できなくなったことが県保険医協会の調査で分かった。時効発生が確認されたのは県内で初めて。高額医療費の時効は患者が市町村から還付対象者であるとの通知を受けてから二年間だが、還付申請を忘れている患者に再通知するたび延長されることから、同会は再通知の徹底を市町村に求めている。
老人高額医療費の償還払い制度は高齢者(七十五歳以上)が所得額に応じて決められた自己負担限度額を超えて支払った場合、各市町村窓口に償還を申請すれば、後日還付を受けられる仕組み。二〇〇二年十月に施行された。
調査はことし八月、同会が全市町村へ郵送で調査票を送り回答を得た。
調査によると、深浦町、平賀町、碇ケ関村は医療費が限度額を超えた時点で患者に通知していたが、他市町村のように二年以内に再通知しておらず、未申請者の時効が発生した。
平賀町は本年度当初時点で時効分を含む五百三十三件、約二百六十万円が未払い金となり、深浦町、碇ケ関村は時効の件数、金額とも不明と回答した。また、ある市町村は取材に対し「還付額が数十円などと少ない場合は患者が償還請求権を放棄するケースが多く、再通知をいくら出し続けても申請が来ない」と語った。
同会は「時効となった分は国庫に納められてしまう。各市町村とも再通知を徹底し時効とならないよう努めてほしい」と呼び掛けている。