以前、映像翻訳を勉強していたとき、韓国映画についての教養講座風のものも受講していた。そのときの講師と麻布十番で何年かぶりに再会して、黄牛という韓国料理屋で夕食を共にした。麻布十番というところにはこれまで縁がなく、数えるほどしか訪れたことがないのだが、古くからの商店街という風情で、楽しく歩くことのできる町だ。午後5時から午後9時までその料理屋で過ごした後、彼の家にお邪魔することになった。彼の家は二の橋と三の橋の間にあるマンションの2階で、そちらのほうでは彼のパートナーが彼女の友人を招いて飲み会中だった。そこに合流する形になり、初対面の人たちと一緒に過ごすことになった。人の生活というのは、本来、こうして知り合いを紹介し合いながら自分の世界を拡げていくものなのだろう。そういうこととは無縁に何十年も過ごしてきてしまうと、人と知り合うということが億劫になってしまう。しかし、やはりそれでは生活は豊かにはならない。豊かさというのは、結局のところは他人と様々な形で交渉を持ち、そうした関係を積み重ねることにあると思う。折しも失業して人間関係の重要さを思い知ったところなので、なおさらこれまで新たな人間関係を構築することに消極的であったことを反省した。
彼のほうは堀江貴文の「拝金」という本を映画化しようと動いているらしい。さすがに日本では無理らしいのだが、彼の母国のほうは可能性が無いわけでも無いらしい。ハングル訳も2週間前に発行されたそうだ。今日も彼はこの作品がいかに映画に向いているかということを滔々と語っていた。そして「熊本さんも是非読んでよ」と日本語オリジナルとハングル版を頂いた。さすがにハングル版のほうは読むことができないが、日本語のほうは読んでみようと思う。
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拝金 |
堀江 貴文 | |
徳間書店 |