熊本熊的日常

日常生活についての雑記

帰りにコーヒー豆

2012年04月12日 | Weblog

そんなことは当たり前だと言われてしまいそうだが、昼間に勤めに出ていると時間がない。夜勤と昼勤は職場での拘束時間が同じであるとしても、空き時間は同じではないのである。昼間に空いている時間というのは、美術館に出かけてもよいわけだし、習い事をしてもよく、買い物だってゆっくりできる。しかし、夜はそういうわけにはいかないのである。空いているといっても、その時間でできることの選択肢は昼よりも狭い。そんなわけで、コーヒー豆の補充をしないといけないと思い、勤め帰りにハニービーンズに立ち寄った。開いてなかったら週末に来るしかないと思っていたら、平日は午後8時まで営業している。一安心である。

いつものように豆を選んだ後に店主の羽入田さんとおしゃべりに興じる。今日は音響機器メーカーのBOSEに勤めている人が作って持って来たという針金製のドリッパーを見せてもらった。ネルの袋で淹れるようにペーパーフィルターを使って淹れることができるのだという。その人がひとつひとつ針金を加工し、鑞で溶接して作ったのだそうだ。その人はコーヒーそのものより、コーヒーを淹れるという行為、身体動作に興味があるのだそうで、他にもミル用サイクロンクリーナーとか様々なコーヒー用具を考案しているのだという。針金の端正な加工が美しく、どのような味に落ちるのか興味もあったので、ひとつ買い求めてきた。住処に帰り、簡単な夕食を作って食べた後、そのドリッパーを使ってコーヒーを淹れてみた。羽入田さんに聞いたところでは、3分くらい蒸らしてうんと濃く抽出するというのが作り手の想定する使い方らしいのだが、私は普通に淹れてみた。カップ型の一般的なドリッパーで淹れるよりも雑味が抜けてまろやかな味だ。今使っているプラスチック製のカップ型ドリッパーは抽出口のところの汚れが落ちにくくなってきて、そろそろ取り替えようかと思っていたところだったので、これを機にこの針金ドリッパーに交代させることにした。

ちなみに写真の説明をしておくと、ドリッパーの下の格子模様のカップは合志真由子さんの作品。鉄瓶は山形の鋳金工芸職人である長谷川直秀さんの作品。赤いポットはコーヒー抽出専用に注ぎ口が加工されているカリタの「コーヒー達人・ペリカン」という商品。ドリッパーにセットされているペーパーフィルターは有限会社カフェグッズが販売している「コットンパワーコヒーフィルター」という商品。ネルドリップに近い味が出るというもので、新宿のヤマモトコーヒーで店の人に勧められて買ってみたものだ。中のコーヒーはマンデリン。