万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

地球温暖化論争―政治が科学をねじ伏せるとき

2010年03月02日 15時59分35秒 | 国際政治
【あめりかノート】ワシントン駐在編集特別委員・古森義久(産経新聞) - goo ニュース
 天動説が支配する時代には、コペルニクスのように地動説など唱えようものなら、異端者として迫害されかねませんでした。こうした出来事を、現代人は、中世人の蒙昧として冷笑しがちです。しかしながら、地球温暖化の議論を聞いていますと、現代人は、中世人を笑えないのではないかと思うのです。

 地球温暖化説の根拠となったデータに数多くの誤りが見つかったことで、現在では、懐疑論がようやく公然と議論されるようになったそうです。世界各地で大雪や寒冷化現象が観察されていることも手伝っのことでしょうが、それ以前には、懐疑論を主張しようものなら、袋叩き状態であったと伝わります。もし、報道されているように、誤ったデータをCOPの報告書の基礎として採用したのが、一人の研究者であったとしたならば、この一人の研究者が、政治力をバックに、他の全ての研究者が集めた正確なデータや研究結果をねじ伏せてたことになるのです。公式の見解が唯一絶対とされ、客観的な事実を述べようとした者が追放されるという側面において、この現象は、中世の異端者迫害に類似しています。

 政治的な思惑が客観的な科学をねじ伏せますと、中世が暗黒時代と評されたように、人類は、知性や理性が曇った時代に生きることになります。地球温暖化については、充分に解明されていない部分が多々あるのですから、先入観を排して、誰もが納得するような方法で再調査を行うべきなのではないでしょうか。数世紀後の人類から、21世紀は”暗黒時代”と揶揄されないように。
 
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コメント (8)
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