南シナ海、ASEM会合で提起へ=岸田氏、独外相らと会談
昨日、親中派として知られる野田聖子議員が”南シナ海問題は日本には関係ない”とする旨の発言をしたところ、一斉に、世論の反発が起きることとなりました。擁護する意見は殆ど見られないのですが、この現象は、日本国民の大半が、この問題が国際社会全体の法秩序に関わる重大事であると認識している証でもあります。
日本国を含め、全ての国に対してシーレーンの安全を約束しているのは、国際法における航行の自由の保障です。一国でもこの原則を否定し、海域の囲い込みや妨害活動を始めますと、法による海洋秩序が崩壊し、全ての船舶の安全と航行が脅かされます。その被害は計り知れず、海洋法を基礎とした秩序を守ることは、国際社会全体の安全保障問題でもあるのです。この観点からしますと、国際社会の一員である日本国もまた、同盟国であるアメリカをはじめ、他の諸国と共に海洋安全保障に対して責任を負う立場にあり、この分野での活動に背を向けることは、国際社会に対する責任放棄を意味します。菅官房長官は、南シナ海における自衛隊の活動を将来的な検討課題と述べておりますが、南シナ海は、日本国のシーレーンに関わるのですから、率先して参加べきとも言えるのです。今日の軍事行動は、純粋なる”国権の発動”ではなく、国際秩序の維持の側面が強いのです。
従来の安保議論では、憲法問題に論点が移りこそすれ、海洋安全保障に関心が集まることはなかったものの、今般の”南シナ海の危機”は、集団的自衛権の行使容認に向けた政府解釈の変更、及び、安保関連法案の成立が、時宜に適っていたことを示しています。何故ならば、国際秩序全体を見据えた日米同盟と国際協力の強化、並びに、自衛隊の域外派兵の地理的範囲拡大を柱とする法整備があってこそ、南シナ海での米軍の”航行の自由作戦”への自衛隊参加や日米共同訓練の実施等が、政策オプションとして俎上に上げることができるからです。
マスコミ各社が実施した世論調査の結果によりますと、安保関連法案に対する支持率は依然として低く、国民の理解は十分には得られていないようです。しかしながら、抜き差しならない状況に至った”南シナ海の危機”は、安保法制の整備に対する国民の支持が上向く契機となるのではないでしょうか。否、実のところ、国民の多くは、既に内心においてその必要性を深く理解していると思うのです。
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日本国を含め、全ての国に対してシーレーンの安全を約束しているのは、国際法における航行の自由の保障です。一国でもこの原則を否定し、海域の囲い込みや妨害活動を始めますと、法による海洋秩序が崩壊し、全ての船舶の安全と航行が脅かされます。その被害は計り知れず、海洋法を基礎とした秩序を守ることは、国際社会全体の安全保障問題でもあるのです。この観点からしますと、国際社会の一員である日本国もまた、同盟国であるアメリカをはじめ、他の諸国と共に海洋安全保障に対して責任を負う立場にあり、この分野での活動に背を向けることは、国際社会に対する責任放棄を意味します。菅官房長官は、南シナ海における自衛隊の活動を将来的な検討課題と述べておりますが、南シナ海は、日本国のシーレーンに関わるのですから、率先して参加べきとも言えるのです。今日の軍事行動は、純粋なる”国権の発動”ではなく、国際秩序の維持の側面が強いのです。
従来の安保議論では、憲法問題に論点が移りこそすれ、海洋安全保障に関心が集まることはなかったものの、今般の”南シナ海の危機”は、集団的自衛権の行使容認に向けた政府解釈の変更、及び、安保関連法案の成立が、時宜に適っていたことを示しています。何故ならば、国際秩序全体を見据えた日米同盟と国際協力の強化、並びに、自衛隊の域外派兵の地理的範囲拡大を柱とする法整備があってこそ、南シナ海での米軍の”航行の自由作戦”への自衛隊参加や日米共同訓練の実施等が、政策オプションとして俎上に上げることができるからです。
マスコミ各社が実施した世論調査の結果によりますと、安保関連法案に対する支持率は依然として低く、国民の理解は十分には得られていないようです。しかしながら、抜き差しならない状況に至った”南シナ海の危機”は、安保法制の整備に対する国民の支持が上向く契機となるのではないでしょうか。否、実のところ、国民の多くは、既に内心においてその必要性を深く理解していると思うのです。
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