日豪2プラス2、南シナ海の中国に「強い懸念」
中国は、南シナ海の問題について、再三にわたり紛争の当事国間の問題として解決すべきと主張し、”航行の自由作戦”を実行したアメリカに対して、部外者は介入すべきでないと批判しています。この態度からしますと、どうやら中国は、根本的なところで国際法における区別を理解していないか、敢えて別次元の問題を行動させようとしているように思われます。
南シナ海のスプーラトリ諸島の領有権をめぐっては、中国は、確かに東南アジア諸国との間で領有権を争っています。否、争っているというよりも、法的、並びに、歴史的根拠を欠いているにも拘わらず、既成事実化を重ねることで実質的に支配下に置いているのが現状です。複数の国家間で領域を争うケースでは、紛争の解決は、当事国間での外交をはじめ平和的手段を以って解決されるべきであり、この点においては、当事者の合意は重要です。その一方で、航行の自由の問題は、一つの領域をめぐる特定の諸国間の領有権確定の争いではなく、「公海に関する条約」や「国連海洋法」といった国際ルール上(一般国際法)の問題です。全ての諸国に適用される国際ルール上の問題となりますと、当事国のみならず、全ての諸国に、違反国に対してルールの順守を求める権利が生じます。南シナ海問題について、全世界から中国批判の声が湧きあがっているのは、それが、法の支配に基づく国際秩序そのものに対する危険な”挑戦”であるからに他なりません。
中国は、あくまでも、南シナ海問題を専ら領有権問題として扱おうとしておりますが、国際社会は、中国が南シナ海に人工島を建設した上で領海を設定し、かつ、軍事基地化を図ろうとしている行為を問題視しています。つまり、これらの行為こそが、国際ルールを侵犯しているのです。中国は、航行の自由を阻害する行為が、国際社会から当然に介入されるべき違反行為であることを認識すべきと思うのです。
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中国は、南シナ海の問題について、再三にわたり紛争の当事国間の問題として解決すべきと主張し、”航行の自由作戦”を実行したアメリカに対して、部外者は介入すべきでないと批判しています。この態度からしますと、どうやら中国は、根本的なところで国際法における区別を理解していないか、敢えて別次元の問題を行動させようとしているように思われます。
南シナ海のスプーラトリ諸島の領有権をめぐっては、中国は、確かに東南アジア諸国との間で領有権を争っています。否、争っているというよりも、法的、並びに、歴史的根拠を欠いているにも拘わらず、既成事実化を重ねることで実質的に支配下に置いているのが現状です。複数の国家間で領域を争うケースでは、紛争の解決は、当事国間での外交をはじめ平和的手段を以って解決されるべきであり、この点においては、当事者の合意は重要です。その一方で、航行の自由の問題は、一つの領域をめぐる特定の諸国間の領有権確定の争いではなく、「公海に関する条約」や「国連海洋法」といった国際ルール上(一般国際法)の問題です。全ての諸国に適用される国際ルール上の問題となりますと、当事国のみならず、全ての諸国に、違反国に対してルールの順守を求める権利が生じます。南シナ海問題について、全世界から中国批判の声が湧きあがっているのは、それが、法の支配に基づく国際秩序そのものに対する危険な”挑戦”であるからに他なりません。
中国は、あくまでも、南シナ海問題を専ら領有権問題として扱おうとしておりますが、国際社会は、中国が南シナ海に人工島を建設した上で領海を設定し、かつ、軍事基地化を図ろうとしている行為を問題視しています。つまり、これらの行為こそが、国際ルールを侵犯しているのです。中国は、航行の自由を阻害する行為が、国際社会から当然に介入されるべき違反行為であることを認識すべきと思うのです。
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