万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

韓国の対日”慰安婦交渉”の戦略は禁じ手では

2015年11月21日 15時06分31秒 | アジア
 本日の日経新聞の朝刊では、慰安婦問題に関する記事が取り上げられており、朴大統領の手法を紹介しておりました。韓国もまた、かの『孫子』に倣い、”戦わずして勝つ”を上策としているそうです。

 先日の日韓首脳会談において、両首脳間で”慰安婦問題に関する交渉を加速する”との合意が成立したことから、韓国側は、これを機に年内にも日本側から大幅な譲歩を引き出す形で決着をつける構えのようです。一方、日本国内の世論調査では、この問題での対韓支援には、人道支援の名目でさえ大多数の国民が反対しており、韓国側の思惑通りに事が進むとも思えません。それでは、韓国側には、膠着状態から抜け出す”戦わずして勝つ”方法があるのでしょうか。当記事によりますと、韓国側は、日本国政府に要求を飲ませるために、「日本側に変化がなければ交渉に見切りをつけ『日本が悪い』と世界中に広める」作戦を温めているようなのです。韓国には、VANKと呼ばれる民間国際プロパガンダ組織も国際的に活動しており、様々なルートを通して大々的に対日批判の”慰安婦キャンペーン”を張る、ということなのでしょう。しかしながら、この戦略、国内法の刑法で言えば、”脅迫の罪”に当たるのではないでしょうか。しかも、慰安婦問題に関しては、歴史的な事実を調査・確認することもせず、韓国側は、一方的な”歴史認識”を根拠に脅しているのですからより悪質です。韓国側のモラルなき脅迫的な交渉手法は、日本国側の姿勢を硬化させこそすれ、軟化させるとは思えないのです。また、朝日新聞社の記事撤回以降、国際社会においても韓国の主張に重大な疑いが生じており、反日プロパガンダ活動が、かつてほど絶大な効果を発揮する状況にもありません。

 ”戦わずして勝つ”ための戦略が、社会一般の掟に照らせば禁じ手である以上、国際社会において批判に晒されるのは韓国、ということになるのではないでしょうか。”戦わすして勝つ”の戦略は、結局は、”戦わずして負ける”結果に終わるのではないかと思うのです。

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コメント (2)
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