風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽描き水彩画「世界手づくりおもちゃ館の作品を描く」

2024-07-05 06:49:30 | アート・文化

世界の手づくりおもちゃ館「海賊船」(愛知県日進市)に展示されていたおもちゃの一つを描いてみました。
おもちゃは木片や竹、土、新聞紙、段ボール、針金、廃材、生活ごみなどを素材にして子どもたちや親子らで手づくりした車や飛行機、人形、台所用品など。そこには子どもたちの自由で豊かな個性や発想力、表現力、創造力がいっぱいです。形や色付けなども「人物はこう、車はこう・・・」といった決まり文句は感じられません。

描いたのは赤いバス。サッカー選手を乗せたチームバスでしょうか。車体に描かれた絵に引き込まれました。日本でも子どもたちが描いたペインティングバスが走っているのを見かますが、この赤いバスにも子どもたちの夢と楽しさが詰まっています。

だから僕もいつもの描き方を忘れるようにして10号大の絵に取っ掛かりました。
鉛筆で荒っぽくデッサンし、着色も透明水彩や不透明水彩、アクリルも使って、勢いよく進めました。バスの車体がおもちゃより少し長くなったり、色が違ったりしましたが、描き直しや塗り直しはしませんでした。細かなことにこだわり、結局つまらない絵にしている反省もあります。
実物のおもちゃと見比べると、僕の絵はやはり見劣りします。でも楽しく、疲れは感じませんでした。

 

 


楽描き水彩画「スマトラトラのダマイ」

2024-05-31 07:30:00 | アート・文化

今回の動物絵はトラです。
モデルはスマトラトラのメスのダマイ。2016年、2歳の時に横浜のよこはま動物園ズーラシアから名古屋の東山動物園にやってきて、2111月に繁殖のため仙台市の八木山動物園へ引っ越しました。

スマトラトラは、インドネシアのスマトラ島にしか生息していない絶滅危惧種。日本では国内の動物園が協力して繁殖を目ざしています。トラの中では一番小さな種ですがダマイは人懐こく、訪ねるたびにカメラの前で迎えてくれました。サイズは10号です。

 


楽書き雑記「白とオレンジのコラボ」

2024-05-24 06:53:27 | アート・文化

名古屋市農業センターの宿根草園も、日ごとに夏の花が開花。鮮やかなオレンジ色のクニフォフィア(トリトマ)と、真っ白なジャスタデージーがコラボしています。

クニフォフィアはアフリカ原産。オレンジ色の筒状の花がブラシのような筒状になって立ちあがっています。和名は赤熊百合(シャグマユリ)というそうです。
ジャスタデージーは、
米国の育種家がレウカンセマム(フランスギク)と日本のハマギクを交配した園芸種。花径8㌢ほどの白い花が花壇のあちこちで咲いています。

 

 


楽描き水彩画「定年後個展のファイナル展と彩游会展」

2024-05-16 07:07:44 | アート・文化

名古屋市民ギャラリー栄で絵仲間たちが開いている2つの水彩画展を見てきました。20回佐藤英機水彩画ファイナル展と、第9回彩游会水彩画展。いずれも19日(日)まで。

【第20回佐藤英機水彩画ファイナル展】

ファイナルとある通り、名古屋市緑区在住の佐藤英機さん(83)が定年後、毎年開いてきた個展を20回目の今回で完了するという目出度い催しです。

佐藤さんは定年後、①旅を楽しみ絵を描く②年に1度は個展を開く③地元の絵画団体の会員になる、といった目標を立てました。
東へ西へ南へ北へと旅に出て絵に仕上げ、2003年から市民ギャラリーで8号大から50号大までの作品を毎年数十点ずつ展示する個展を開催。ほぼ独学ながら、区民展や水彩協会展などでも受賞を重ねてきました。

コロナ禍で2年間の開催中止も余儀なくされましたが、水彩協会の会員にもなることができました。
しかし、「年齢とともに体力、気力、創作力などが衰え、個展は今回を区切りのファイナル展にしました」と佐藤さん。そして続けました。
「個展をこれだけ続けられたのは、搬入、展示、会場での接客、搬出作業まで妻や娘夫婦ら
の支援と協力があってのこと。感謝しています」「個展をやめても、絵は描き続けます」。

 

【第9回彩游会水彩画展】

絵仲間の大坪信之さんらのグループ。11人のメンバーが月2回集まって互いの研鑽に努めており、8号サイズの風景画を中心に数点ずつ展示しています。

 

 


楽描き水彩画「父子の連れション」

2024-05-03 06:52:24 | アート・文化

今回の絵はひんしゅくを買うかもしれませんが、描いたのはゴリラ舎が現在の場所に移転する前の旧舎時代に見かけたゴリラ一家の父と子の「連れしょん」です。

「イケメンゴリラ」「イクメンゴリラ」と、今も一番人気の
シャバーニが運動場の堀の堤防にいるのを見て子どもゴリラが駆け寄ってきました。当時、3歳近くになってどんどん体が大きくなり、観客の目にも慣れてきた息子のキヨマサのようです。キヨマサはいつもシャバーニの後を追い、動きを真似ています。

まもなく、シャバーニが勢いよく小便を始めました。それを見て、キヨマサもすかさずシャー。「父さん、見て見て」とキヨマサ。「その調子だ。上手くなったね」。

 

 


楽描き水彩画「食事するカバ」

2024-04-19 06:58:24 | アート・文化

どの動物でも一番満足げな表情は食事の時。まさに「黙々と」です。

描いたのは東山動物園の食事中のカバ。刈り取ってから余り時間が経っていない青草を、大きな口に入れています。
ホームページなどによると、カバの食事のメニューは青草の他に干し草やオカラ、ニンジン、サツマイモ、リンゴなどのようです。

 

 


楽描き水彩画「名古屋市農業センターのしだれ梅園」

2024-03-08 07:20:01 | アート・文化



名古屋市農業センターのしだれ梅園を描いた1枚です。私の場合、花そのものにフォーカスすることが多いのですが、今回は園内の逆光の風景を描いてみました。

今年は暖冬とあってしだれ梅も例年より10日ほど早く開花、しだれ梅まつり(320日まで)の終わりを待たずにピークに達しました。
次は桜の出番。ウエザーニュースによる名古屋・鶴舞公園の開花予想は、321日となっています。

 

 


楽描き水彩画「世界の子どもたちによる手づくりおもちゃ館『海賊船』へ」

2024-03-03 07:22:46 | アート・文化

木の皮や針金、紙などを素材に、世界の子どもたちが思い思いに手づくりしたおもちゃが狭い通路いっぱいに並びます。
ここは水彩画教室が屋外スケッチ会で出かけた愛知県日進市にあるNPO法人「海賊船」。僕は所用で出席できず後日訪ねたのですが、子どもたちの個性豊かな発想力と表現力、創造力に魅入りました。

海賊船のホームページなどによると、海賊船は館長を務めた川合英治さん(故人)が、子どもたちに自分で考える力や失敗を乗り越える力を養う場にしようと45年前に開設。子どもたちが創作を楽しむ工房と、川合さんが世界の約70カ国を回って収集した子どもたちによる手づくりおもちゃを中心に数千点を展示しています。

さほど広くないギャラリーに、木や竹、草、紐、新聞紙、厚紙、針金、金属パイプ、瓶の栓、クッション材、廃材などを素材にして作った飛行機や車、動物、楽器、人形、履物、バッグ、お面、台所用品、遊具、観覧車などのおもちゃがびっしり。まさに子どもたちひとり1人が夢を膨らませ、作り上げた
宝物です。

 

これは海賊船のある庭にカラスが造った巣です

 


楽描き水彩画「しだれ梅と鳥」

2024-02-23 07:55:42 | アート・文化

名古屋市農業センターのしだれ梅園も見ごろから満開へ。 咲き揃う花を見上げると、ウグイス、ムクドリ、ヒヨドリなどの鳥たちが蜜を求めて忙し気に樹間を飛び交っています。

今回は枝垂れる花と、鳥が枝に止まってひと休みしている様子を描きました。鳥がヒヨドリかムクドリかの断言はできませんが、くちばしが黒くて胸が白い斑点状に見えることや尾羽が長いことなどからヒヨドリのようです。

 

 


楽描き水彩画「ゾウ親子の朝の会話」

2024-02-16 07:30:00 | アート・文化

描いたのは東山動物園のアジアゾウの親子が、朝の会話を楽しむ様子です。この場面は現在10歳になったメスのサクラが5歳だったころ。当時も描いたのですが、もう一度描き直してみました。

この朝も、部屋から運動場に出てきたサクラと母親のアヌラが歩きながら、何だかソワソワ。間もなく別の部屋から父親のコサラが顔を出すと、小躍りするように駆け寄りました。

柵越しに鼻を絡ませ、父親がサクラに話かけているようです。
「おはよう。ご飯をきちんと食べたかい?」「砂浴びもするんだよ」
「うん分かった。水浴びもね」
絵は10号です。

 

 


楽描き水彩画「サツマイモを手にしたオランウータン」

2024-02-02 07:21:42 | アート・文化

昨年暮れに水彩画教室のスケッチ教室で東山動物園を訪ねたのを機に、動物園の仲間たちを描いています。
ただ、動物園でも描きたくなる様子に出会うことは多くはありません。このスケッチ会でもそうでした。だからオランウータンやトラ、ゴリラなどの姿は新しくなった現在の飼育舎ではなく、旧舎で撮った写真を使うことになりそうそうです。

この絵は昨年8月に38歳で亡くなったスマトラオランウータンのメス「アキ」が元気だったころの様子です。1頭だけで過ごしていましたが、訪ねるたびに顔を見せボールやロープ、麻袋などで遊んだり、キャベツなどを食べる様子もカメラに収めることができました。

今回はオランウータンの食事メニューのひとつ、好物のサツマイモを手にした場面。「美味しそう。色も形もいいね」。じっと見つめています。下に掲載したオランウータンの1日分の食事メニューには、ヨーグルトが1個。なるほど。我が家と同じだね。

 

 


楽描き水彩画「木曽谷の老舗酒屋」

2024-01-26 07:44:19 | アート・文化

水彩画教室で出かけた木曽谷の街・長野県木曽福島町で目にした酒店を描いたものです。
商店街やビル街を描くことはありますが、店の一つに絞って描くことはあまりありません。しかし、街道沿いにあって酒ファンによく知られた酒蔵の店であり、歴史を感じる店舗や、しめ縄がかけられた大きなスギ玉、のぼり、樽酒などが並ぶ風景に惹かれ、正面から描きました。

七笑(ななわらい)や中山道などの文字も描きました。でも店内に並ぶ商品の酒瓶などはきちんと描くのは難しいので、気ままに置かせてもらいました。

 

 


楽描き水彩画「特急・しなの」

2024-01-18 07:24:25 | アート・文化

 

木曽谷の中央線を走る特急「しなの」です。
先に水彩画教室から出かけた長野県木曽福島町を散策中に驀進してくる「しなの」と出会い、みんながカメラを向けました。しかし、僕が撮ったのは列車を横から写したごく平凡な写真。これでは絵になりません。結局、絶好の位置からタイミング良く撮っていた仲間の写真をもらって描きました。

カーブに差し掛かったところで、先頭車を正面からとらえ、連なる客車も。山の樹木や線路脇のコンクリート斜面、柵に絡んだ蔓性植物の色づいた葉が季節を感じさせます。
春になったら何処かへ出かけたいなあ。絵は10号です。

 

 


楽描き水彩画「空き家に残された壁掛け鉢」

2024-01-10 06:56:10 | アート・文化

街歩きで目にした空き家の壁です。通りに面して格子状に木枠が張られた土塀の壁面に、大小の壁掛け鉢が4つ。鉢に花はありません。

この家にはどんな人が住み、この鉢にはどんな季節の花が植えられていたのだろう。高齢の夫婦、いや鉢の数からみるとお父さんを中心に4人家族だったのかも・・・・。水をやり、花殻を摘むのが朝の日課だったはずです。道を行く通勤者や通学生たちも心を和まされたことでしょう。

壁の鉢が残されたのは、引っ越しの際に積み込むのを忘れたからとは思えません。新しい入居者にも使ってもらえれば、の思いからに違いない。そんなことを思いつつ描きました。8号です。

 

 

 


楽描き水彩画「歴史地区発掘調査の現場」

2023-12-28 07:30:00 | アート・文化

楽描き水彩画の今年の締めくくりは、50号大で描いた「歴史地区発掘調査の現場」。この夏の公募展で入選した作品です。

以前、ツアーで出かけたベルギーの街を巡るなかで見かけた風景。地下から姿を現した建物や道路などの遺跡を、黄土色を基調に描きました。発掘現場に立っている小旗は、さらに地下深くに古い遺構があったらしく、穴を掘って建造物や水路などの存在を調べるためのようです。

年末年始の休暇に入ります。良いお年を。