風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「現代美術!? あいちトリエンナーレの会場巡り始める」

2013-08-29 07:47:23 | アート・文化


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 (会場のひとつ愛知県芸文センターの地下2階エントランスでは
           ヤノベケンジの「サイエンス・チャイルド」が迎えます)                        
 
世界の一流アーティストが集結! こんなキャッチフレーズで、現代美術を中心にした「あいちトリエンナーレ2013」が、名古屋市内と岡崎市内を舞台に開かれています。10月27日まで79日間のロングラン。やっと気温も過ごしやすくなったので、遅まきながら少しずつ会場巡りを始めました。

現代美術といっても、いつの時代からの美術をいうのか、どんな作品をいうのか、などの定義はないようです。絵画、彫刻、構造物、映像、音楽、照明、演劇、ダンス、オペラ・・・と、
表現方法はさまざま。アーティストの一人からは「自分は現代美術作家と思えば、それで十分」との説明も聞きました。だから、大きな展示室に白い紙一枚、ロープ一本、小石一個を置くことで表現したっていいわけです。
でも、僕は無知なるが故にあまり関心がありませんでした。

そんな僕の中に、7・8年前から少しずつ変化が起きました。
 通い始めた風景水彩画教室の先生が「本職」は現代美術作家だったこと、新しく家族になった一人がガラス工芸と現代アート作家であること――などから興味を持ち始めたのです。
現代アートが並ぶ21世紀美術館(金沢市)や森美術館(東京・六本木)へも出向くようになりました。教室の絵仲間たちも先生に連れられてギャラリーに足を運ぶうち現代美術が身近になり、世界のアーティストが集まる北京の798芸術区(大山子芸術区)へ一緒に出かけたこともあります。

といっても、僕が現代美術をきちんと理解できるようになった訳ではありません。ただ「こんなものは僕にはわからん」と、作品に見向きもしなかったのが「なるほど」「ほー」と、作品の前に立ち止まるようになったのです。

作品に込められた意図は? どこまで表現できているのか?展示場所や空間を有機的に結び付けているか?
最近は「僕の足と目と時間を長く止めた作品が良い作品」と勝手に評価を楽しみ、作品からほとばしるエネルギーに驚嘆しています。
 
ただし、奇をてらうことだけに精力を注いだような作品は敬遠します。

今回のトリエンナーレのテーマは「揺れる大地―われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」。

 
この実に重いテーマを、作家たちがどう受け止め、どう向き合い、どう表現したのか。できるだけ多くの作品に出会いたいと思います。<o:p></o:p>

 

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名古屋の猛暑を締めくくる「第15回にっぽんど真ん中祭り」

2013-08-24 20:40:26 | アート・文化

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                                         (はじける若さ)

 

学生たちが生みだし、「15歳」になった名古屋の「にっぽんど真ん中祭り」が、23日の前夜祭を皮切りに25日まで華やかに、賑やかに開かれました。

地元愛知県を中心に、この祭りのベースである「よさこい」「ソーラン」の高知、札幌をはじめ全国各地、それに韓国、台湾、サイパン島などからも含めて計205チームが鳴子(なるこ)を両手に参加。久々の雨に見舞われた時間もありましたが、名古屋の都心だけでなく、県内の計19カ所を舞台に踊りまくりました。


僕は24日、カメラを手に名古屋都心と郊外の天白区平針会場へ。音響のボリュームをいっぱいに上げた地方(じかた)車を先頭に進む踊りの列は、どのチームもエネルギー全開。沿道を埋めた観客の掛け声と拍手を浴びていました。


カメラに収めた何枚かを掲載します。

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(北海道大学チームの地方車)

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  (踊り会場の移動は地下鉄で)


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         (平針会場には「給水所」のサービスも)


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         (名古屋市上下水道局も都心の栄で

         道行く人になごやの水」でお接待)


















 

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楽描き風景水彩画「ノリタケの森に恐竜出現」

2013-08-21 07:52:08 | アート・文化

名古屋駅近くのある「ノリタケの森」に行ってきました。赤レンガの旧工場建物や窯跡などが魅力で時おり出向いていますが、今回は孫とここの芝生広場に展示されている巨大な恐竜を見てきたのです。

展示されている恐竜は、恐竜時代末期の白亜紀末期(約6850万年前~約6650年前)に棲息し、史上最大級の肉食恐竜と見られているティラノサウルスと、ジュラ紀末期の1億5000万年前から白亜紀前期の1億4500万年前に棲んでいたとされるブラキオサウルス。

巨体を左右上下に動かし、口を大きく開いて、辺りを振動させるような
唸り声をあげています。これまで博物館などで骨格標本を見たことがありますが、これだけの「リアル感」が加わると、迫力十分。この巨大恐竜の展示は9月8日までの予定です。

ティラノサウルスを絵にしてみました。鎧のような肌、鋭い歯、ばかでかい頭部、それに引きかえいかにも小さな前肢、2本だけの指・・・。描く一方で、ネットなどで恐竜時代の項目や、地球の誕生から生き物の進化まで拾い読みして、結構楽しいひとときでした。
絵の下の2枚はノリタケの森での写真です。

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                          (  ティラノサウルス)   

                              

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          (ブラキオサウルス)                   (ティラノサウルス)


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楽描き風景水彩画「僕なりの東福寺の庭」

2013-08-17 07:57:29 | アート・文化


 

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見たような構図の絵だな、と思われる方が少なくないでしょう。
昨年夏、京都の東福寺を訪ねて、日本画の巨匠・東山魁夷が描いた「東福寺の庭」を僕なりに描いてみました。といっても、もし東山画伯が描いていなければ、僕なんかがこのようなシンプルにとらえた描き方を思いつくはずはないのだから、「サルまね」と言った方が正しいでしょうね。

敷石とウマスギゴケで描かれた市松模様。一見単調なようだけど、しばらく縁側に座って見ていると、石畳の苔が大広間に並べられた座布団のように見え、会議や講話に集まった人たちの緊張感や会話が聞こえてくるようでした。
暑さなどで苔が枯れたのか、あちこちに赤茶けた部分が見えます。せっかくの苔庭なのだから緑色で塗りつぶそうかとも考えましたが、できるだけ忠実に描くことにしました。苔の座布団の分厚さ、敷石の質感をどう出すかも課題でした。

「年暮る」「緑響く」など、どれも見とれてしまう東山作品ですが、「東福寺の庭」はもちろん「道」「二条城の石垣」など、単純化を極めたともいえる画面構成の絵もすごいですね。これから石垣や道も「サルまね」してみたい、と思っています。
正直言って、絵のことには全く興味がなかった少年時代、本で見た「道」の絵に「どうしてこの絵が・・・」と首を傾げていたのですが・・・。<o:p></o:p>

 


楽描き風景水彩画「四万十市西土佐で最高気温41度を記録・緑陰と水音の誘い」

2013-08-12 15:49:05 | アート・文化

 

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                                  (京都・哲学の道)

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                                           (水都・岐阜県大垣市の大垣公園)

相変わらず猛暑が続きます。12日、わが国観測史上最高の気温41・0度を記録した高知県四万十市西土佐地区は、僕が少年時代を過ごした町の近隣の村(当時は西土佐村)です。子供や若者たちがきょうも四万十川の本流や支流へ飛び込んでいるだろうなあ、と思うと、60年前が懐かしくなります。

そんなわけで、僕は寒さは苦手でも暑さには自信があったのですが、さすがに今年の暑さは・・・。外出する
のさえ、億劫になります。

でも、緑陰公園のようなところなら食指が動きますね。
今回掲載したのは昨年夏、京都に出かけて立ち寄った哲学の道と、絵画教室で岐阜県大垣市の大垣城・大垣公園に行ったスケッチ会での作品です。
きょうきのうの暑さほどではなかったものの、緑と木陰と水の音の3拍子そろったモチーフにほっとしたものです。

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楽描き風景水彩画「戦争の愚かさ伝える大日如来像」

2013-08-09 10:31:39 | アート・文化

       
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ことしも間もなく8月15日(終戦記念日)。今回の作品は、第2次世界大戦の名古屋大空襲で被災しながらも生き残り、戦争の愚かさ、悲惨さを今に伝える名古屋中区大須の寺院・七寺(ななつでら)の大日如来像を描いたものです。

三菱重工など軍需産業の集積地だった名古屋は、繰り返し米軍機の襲来を受けました。とりわけ市街地を標的とした大戦末期の相次ぐ空襲は、名古屋の街を焦土と化しました。

七寺の住職の話では、七寺が被災したのは1945年(昭和20年)3月19日の大空襲。東京大空襲の9日後です。

総務省などの記録によれば、午前2時ごろ米軍の
B29爆撃機320機が名古屋上空に来襲。この夜だけで中村区、中区、東区などの約4万戸が焼夷弾などで焼失し、約15万人が被災。竣工して間もない6階建ての名古屋駅も炎上しました。
 
七寺の周辺も焼け野原になり、七寺では七堂伽藍の全てが焼け、旧国宝の本堂や阿弥陀如来座像などが焼失しました。

そんな中で大日如来像は銅版の身体が焼けただれたものの、辛うじて生き残りました。体のあちこちに残る手当ての跡。境内に鎮座して68年の風雪も何とか乗り越えてきたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


楽書き雑記「高知学芸高校同窓会の総会に出席して」

2013-08-05 15:12:51 | 日記・エッセイ・コラム

 

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                         (アロハシャツに迎えられました)

 

   
僕が卒業した高知学芸高校の第51回同窓会総会が高知市内であり、同窓会中部支部の支部長を引き受けている僕も出席してきました。ふるさと土佐の匂いをかいできたいとの思いもありましたが、年齢差が半世紀以上もある世代が一堂に集う会合は、どのように企画され、運営されるかに興味があったからです。

   

ホテルの会場に近づいたとたん、収穫がありました。長い受付机に並んだお揃いのアロハシャツ姿に迎えられたのです。あれっ、会場を間違えたな、とフロントの掲示板を確認しようと戻りかけたくらいです。

実は同校の同窓会は10年ほど前から、入学年度が同じ「○○期生」、それもちょうど50歳になった年に企画・運営のすべてを担当することになっているのです。それまでは多くの学校と同様に職場代表や世代代表で構成する実行委員会や幹事会がやっていたのですが、「○○期方式」になってからは、気合いの入れ方が全く違ってきたそうです。

にぎやかながらも、母校の同窓会にふさわしい上品でスマートなものを。担当期になると、前期よりもレベルを高めようと、総会・懇親会の受付から進行、アトラクションまで、企画を練りに練り、リハーサルもして本番に臨みます。一年がかり、いやそれ以上前からアタマの中にあるお役目、との声も聞きました。

「同窓会の役員だけで受け持つのは大変」「毎回同じようなプログラムで、マンネリ化しているのではないか」。そんな心配も、かなり解消できました。「出席者がたくさんあるだろうか」の不安も毎回あったのですが、その回の○○期生が『基礎』になり、次期生も見学にやってくるので、かなり増えたそうです。

また、50歳という各世代の感覚を一番理解でき、活動できる年齢であることもうなずけます。

今年の担当は22期生。どの期でも同じですが同窓生の多くが故郷を離れて暮らしていますので、22期でも地元に居住する人が中心になって、約80人がこの日全員アロハ姿で「おもてなし」してくれたのです。

アトラクションも自前。女性陣が舞台いっぱいにフラダンスを披露しました。体の動きや切れに対する自信に陰りが出てくる年齢ですが(失礼!)
、重ねた練習の成果をみせ、参会者全員に手ほどきするひとコマもありました。
キャラクターを登場させたり、心当たりを次々回って集めてきたという品々を賞品にした大抽選会も。

また、高知は酒好きなら誰もが認める酒どころ。同窓会にも関係者が少なくありません。乾杯もビールだけでなく日本酒も登場します。で、この日使われたの銘柄は?これも、22期生のひとりが社長を務める酒造会社の銘酒でした。

世代の幅広い参会者を飽きさせまいとする工夫と演出が印象的でした。会場では、来年の総会を担当する23期生もかなりの人数で出席。ノウハウをつかみ、より趣向を凝らした同窓会を、と見つめていました。


総会のマンネリ化に悩んでいる幹事さん、参考になりましたか。


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           (練習の成果を披露してくれたフラダンス)

           
 

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      (舞台に上がったキャラクター。愛称は学校らしく「マナブリス」)


      
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     (幅広い世代を飽きさせまいという工夫と演出がうかがわれました)



          
 
        

 


    

 

 

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楽描き風景水彩画「雪の朝」

2013-08-01 07:25:28 | アート・文化


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猛暑に抗って、こんな絵を載せてみました。
名古屋で昨冬の雪の日、出勤のために公園の通りを歩いて近くのバス停へ急ぐ若い女性です。

名古屋では例年1~3回しかない積雪。戸惑い、急ぎながらも慎重に、慎重に歩く姿。
なにより、ショッキングピンクの傘とマフラー、そして手袋の「3点セット」
が印象的でした。