風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽描き水彩画「赤目四十八滝を2枚描きました」

2017-09-30 06:31:47 | アート・文化

 

今年の夏は富士山麓の白糸の滝、三重県名張市の赤目四十八滝、岐阜県郡上市の阿弥陀ヶ滝、と3つもの滝を見てきましたが、うち赤目四十八滝を描いた2枚を掲載しました。 

滝が48もあるからとか、とにかくたくさんあるからこの名が付いたといわれる赤目四十八滝。
巨岩の間を縫うように次々に大小の滝が現れ、水がはじけます。そそり立つ岩を覆うコケや、岩の割れ目から伸びた低木の緑も鮮やかです。

流れる川面の表情は、水量だけでなく川底の様子で変わると言われますが、縦に落ちる滝の流れも、裏側の岩の様子で変わります。1枚目の滝は裏側に突起状の岩や段差状の岩が並んでいるので、流れの中に岩の先端が覗いたり、段差が現れるなどしています。




楽書き雑記「ただのプラモデルづくりと思うなかれ=名古屋モノづくりフェスタ6」

2017-09-28 16:45:32 | アート・文化

「名古屋モノづくりフェスタ6」。こんなタイトルの展覧会が、名古屋市民ギャラリー矢田(地下鉄ナゴヤドーム前矢田駅下車)の4階で開かれているのを知り、出かけてきました。展覧会は10 月1日(日)まで。

モノづくりと言うのだから、名古屋・栄で先日あった尾張名古屋職人展の延長線上にある作品展ぐらいに思っていたところ、意外にもプラモデルの作品展。少し戸惑いましたが、展示作品を見ながら居合わせたプロのモデラー(プラモデル制作者)の説明を受けて、奥の深さに驚き、結構楽しめました。

6回目だというモノづくりフェスタの会場には、テレビアニメでお馴染みのロボットや戦車、戦艦、戦闘機、フィギュアなどのほか、これがプラモデル?と思う作品がびっしり。東海地方にあるプラモデル愛好家グループや教室からの出品作や、それらとはちょっと様子の違うプロの作品も並んでいます。

いまひとつ分からないので、居合わせた人に尋ねることにしました。
――週末にはコンテストもあるようですが、どこをどう見ればいいのですか。

プロモデラーで、各地のカルチャーセンターやサークルで指導している山田良太さんが答えてくれました。
「絵と同じですよ」と、まずひとこと。
僕が絵を趣味にしているのを見透かされたような思いになりましたが、山田さんが続けます。

「基本はプラスチック製模型キットを組み立てるのですが、着色でどう質感を出すか、部品をどう組み立てるかだけでなく、他のキットの部品を使ったり、自分で作ったり、切ったり、削ったりします」

「素材もプラスチックだけでなく金属や木、竹、紙などいろいろ。それらをどう生かし、作品にしていくかです」
この言葉に、改めてプロの作品を見ると、布や植物の繊維らしいものや整形したものが使われていました。
プラモデルが登場するよりずっと前、子どもだった僕も木製組み立てキットで飛行機や船を作りましたが、竹ひごなどは自分で作ったものです。

「そうして出来上がった自分だけの作品が、目にした人に感動を与え、記憶に残せるか。そのためには研究も必要ですが、肝心なのはそれを楽しんで作ること。楽しく作らねば、人に楽しんでもらえないと思います。絵も、そうでしょ?」

この世界も奥が深いものだ、と思いつつも、もう一言尋ねました。
――でも、不器用では駄目でしょう。僕はCDのケースだってなかなか開けられませんから。

この質問に、山田さんは一笑。「わぁ~、僕もCDのケースが開けられません。みんなは簡単に開けるのに・・・。教室で生徒さんを見ていても、器用・不器用は関係ないですよ」

 

 

 


楽描き水彩画「10月3日から、名古屋市博物館で日本水彩名古屋支部秋季展」

2017-09-26 12:20:27 | アート・文化

 

日本水彩画会名古屋支部の第31回秋季展が、103日(火)から9日(祝)まで、名古屋市博物館3階ギャラリーで開かれます。

風景画や静物画など丹精込めた作品を展示。博物館は地下鉄桜通線「桜山」下車、歩いて5分です。入場無料。




楽書き雑記「名古屋市農業センターで、今秋初のキンモクセイの香りをかいできました」

2017-09-24 18:36:31 | 日記・エッセイ・コラム

「あれ、このいい香りは?」
24日午後、訪ねた名古屋市農業センターを出て、センター脇の小路を歩いていて足が止まりました。
「キンモクセイだ」。あわてて閉門間際のセンターへ引き返しました。 

自宅のキンモクセイの状態から開花はまだ先のこと、と思い込んでいました。だから、この日も農業センターへ来たのに、近くを通りながら確かめることもなく、帰途についていたのでした。

キンモクセイがあるのは、ハクモクレンなどのある花木園の中。外からは見えにくいですが、6~7㍍はありそうな大きなキンモクセイがあります。
近づいてみると、まだ花数は少なく花芽らしい粒状の芽がいっぱいついていました。

花芽らしいのがいっぱいついています




楽書き雑記「地域住民が育てて21年=豊田市・逢妻女川の200万本のヒガンバナです」

2017-09-24 06:20:52 | 日記・エッセイ・コラム

名古屋から車でひとっ走り、豊田市内の宮上町1丁目を流れる逢妻女川(あいづまめがわ)堤防のヒガンバナを見てきました。全体的にはちょうど満開といったところですが、一部には蕾の姿も見かけました。

地元の住民たちが21年前に、比較的小さなこの川の堤防をヒガンバナの名所にしようと「逢妻女川彼岸花育成会」を結成。植栽や川の清掃などを続け、豊田市の「わくわく事業」補助金も受けて拡大。今では男橋~天王橋間の約450㍍の両岸を、約200万本のヒガンバナが真っ赤に彩っています。

問題はアクセス。鉄道の駅からは遠いので車が頼りとなり、見どころスポットの近くには臨時駐車場が設けられています。

全体的に満開ですが、一部にはツボミも



これは我が家の庭に咲くヒガンバナです




楽書き雑記「この道ひとすじが集う=第34回尾張名古屋の職人展へ」

2017-09-22 15:37:30 | 催し

ロボットがどんなに進化したって、将棋や囲碁には勝てても、「職人の技」だけには勝てないのではないか――。
名古屋・栄のオアシス21「銀河の広場」と、NHK名古屋放送センタービル「プラザウエーブ21」で、22日から24日までの日程で開かれている「尾張名古屋の職人展」を見て、その思いを強くしました。

衣・食・住・生活に関するさまざまな製品を生み出している、愛知県内42の業界団体や伝統工芸に取り組む職人たちが、一堂に会して技能を披露する催し。今年で34回目になるそうです。

テント張りのブースに、有松絞や帽子、畳、タンス、仏具、琴、名古屋友禅などの組合が並びます。
クリーニングやハンドバッグ、ランドセル、扇子などが並ぶブースも。それぞれ、製品が即売されているほか、実演や職人技の体験を楽しめる企画もあります。

ノコギリで切ったり、カンナをかけたり、扇子を作ったり、真鍮などのリングに文字を入れたり。不器用な僕はこれ以上恥をさらしたくないので遠慮しましたが、あちこちのコーナーに「自分だけのイッピンづくり」を楽しむ市民の姿がありました。

大量生産にはなじまないこれらの業界は、規模が小さく、安定した経営や技能職者の養成と確保、後継者不足などの壁がいつも立ちはだかっていると言われます。でも、手作りの温かさ、柔らかさ、きめ細かさは、決して機械が取って代わることはできないはず。守り抜いて欲しい、と心から思いました。

 

 

 


楽書き雑記「中京大中京高校の美術部OB有志の作品展へ」

2017-09-21 06:42:48 | アート・文化

卒寿の大先輩から出品された油彩画

名古屋にある私立の伝統校・中京大中京高校の美術部OB有志による展覧会を見てきました。
名古屋市民ギャラリー矢田(地下鉄ナゴヤドーム前矢田駅下車)で開催中(24日まで)の「第12回百花展」。企業や画材店などで働くOBたちが、描き、造った高校時代を思い起こして楽しもうと年に1度、作品を持ち寄っているそうです。

会場には「最近、卒寿(90歳)の祝いがあった」という
大先輩の油彩画をはじめ、水彩画、アクリル画、イラストレーションなどが並びます。中には美術部の顧問だった先生の作品や、日本画の画家だったという祖父の遺作もあります。

前身である中京商業時代からの大先輩は、卒業した1945年(昭和20年)当時の校舎や先生たちの写真も展示。「こんな展覧会もいいな」と思ったものです。

日本画家だった祖父の作品も


 


楽書き雑記「今年も楽しんできました=名古屋市立高校の作品展」

2017-09-19 17:42:26 | アート・文化

 


名古屋にある市立、県立、私立高校のうち、市立高校14校の第70回名古屋市教育祭・高等学校展覧会が19日、市民ギャラリー栄で「今だから表現できること」をテーマに開幕しました。24日まで。

書道・美術・家庭・写真の各部門に並ぶ作品は、若々しい感性と伸びやかな表現力に満ち溢れ、僕が例年楽しみにしている作品展のひとつです。
といっても、僕には作品を評価する能力はありません。だから、その場の印象や作品に添付されたコメントなどを読み、足が止まった作品が中心になります。

とりわけ書道は、高校時代も不得意科目だっただけに、どの作品からも力強さと繊細さ、一字一字に込めた思いが感じられ、圧倒されます。
例年楽しみにしている山田高校書道部の共同作品の文字は「輝」。山田高校は今年創立40周年なのですね。

美術作品では、ペン画による超高層ビル街に圧倒されました。
懐かしい旧式カメラを描いた絵についての次のようなコメントにも感心しました。
「このカメラはファインダー用と撮影用の2つのレンズを持ち、異なる風景を写す。自分も1つの物事をさまざまな角度から見られるようになりたい」

「日々の毛並み」と題する共同作品のクマ像には驚きました。
コメントには「新聞紙で大まかに形をつくり、新聞紙をねじった毛を一本ずつ貼り付けた。よく見ると色が違う毛並みに注目してください」「日々更新される世の中の情報イメージを重ね合わせながら完成させました」と。

ドレスやバッグなど丹精込めた作品が並ぶ家庭部門の中で、お手玉に目が止まりました。
「なんだ『おじゃみ』(僕は子どものころ、これで遊ぶことはしませんでしたが、こう呼んでいたのです)じゃないか。懐かしいな」と思って見たのですが、コメントによれば、3年生の2学期の授業にある「赤ちゃんとの触れあい体験」で一緒に遊ぶために作ったのだとか。

「ペレットがこぼれないように、二重に縫いました」「糸がほつれないように、細かく本通し縫いにしました」「小さいころ遊んでいたお手玉を作るのがこんなに難しいとは」「こどもができたら、作ってあげたいです」の感想に、うれしくなりました。

写真もアマチュアカメラマンらの作品展では見かけない、ユニークな作品が数多く並んでおり、展示場にもカメラを手にした年配の客が目立ちます。
写真には、高校生ならでは作品や大人では付けそうにない題名も。

「青春の一ページ」と題する作品には「気合を入れるため、円陣を組むクラスの女子にカメラを向けたらピースサイン。それがとても楽しそうに見えて」のコメント。
道路を歩いているカメを見つけて撮った作品名の「亀ですが何か。」、ハトをアップで撮った「わい、ハトやで」には、思わず吹き出しそうになりました。

 

 

 


楽描き水彩画「明治の豪商・諸戸家の土塀にある『鬼瓦』を描く」

2017-09-18 06:34:50 | アート・文化

この鬼瓦を目にした時、大きさと歳月の経過を思わせる風格に「面白い、描いてやろう」と思ったのですが、かなり時間が経過しました。瓦の面が紋様なのか文字なのかが分からず、調べてからにしようと先送りしていたのです。

写真を取り出して見つめました。
一方で、鬼瓦に関するネットを開くと、鬼面や家紋、動物、それに1字か2字の漢字が使われていることが分かりました。

「ということは、これは漢字1字をデザイン化したようだな」と判断、それらしい文字を思い浮かべました。でも、出てきません。

「分かった!!」。テレビの早押しクイズでボタンを押す気持ちでした。
カタカナで「モロト」と読めます。カタカナが使われた鬼瓦を見たのは初めてです。

この鬼瓦は三重県桑名市が生んだ明治の豪商・諸戸清六(もろと・せいろく)の屋敷を囲む土塀の屋根瓦の先端に置かれたものです。 

三菱財閥を創立した岩崎弥太郎らと日本経済の先駆けとして活躍、日本の山林王とも言われ、現在の「諸戸グループ」の礎を築いた諸戸清六。そのような男がどんな1つの漢字を選んだのだろう、と思い込んだことも、迷路にはまり込んだ要因です。

さらに言い訳をすれば、「モ」の字の縦線と横線の一部が、長い歳月で切れたり繋がったりしているように見えたせいもあります。でも、想像力が乏しかったことは否めないでしょう。

正体が分かったことに気を良くして、絵の方は比較的短時間で描けましたが、歳月の経過を示す瓦のコケやカビ、汚れなどの表現がいまひとつだったと反省しています。

の瓦を絵にしたのですが、10年前に少し離れたところで
撮ったの写真を見ると、はっきり「モロト」と読めます

 


 

 


楽書き雑記「七草の世界も激変の時?=名古屋・鶴舞公園の市緑化センターで秋の七草展」

2017-09-16 16:36:03 | 日記・エッセイ・コラム

 「春の七草」とか「秋の七草」とか言いますが、その草の名前は?と問われれた時、僕は自信を持って答えられるのは、それぞれ3つか4つです。春にはスーパーで買ってきた七草セットで作った粥を食べるのに、名前となるとその程度。食べることのない秋の七草の名前は、さらに怪しいものです。

名古屋・鶴舞公園の市緑化センターで16・17両日の日程で「秋の七草展」なる催しが開かれているのを知り、出向いてきました。

植木どころ・愛知県稲沢市の稲沢植木研究会の企画。会場にあったガイドに目を通すと、まず「七草」が紹介されています。
①萩(ハギ)②尾花(ススキ)③葛花(クズ)④撫子(ナデシコ)⑤藤袴(フジバカマ)⑥女郎花(オミナエシ)⑦朝顔(キキョウ)。※念のためですが、カッコ内は読み仮名とは限りません。

展示テーブルには七草を植えた小鉢が60個ほど並びます。全て品種名が違います。ハギだけでも19品種(実際はもっと多いといい、我が家の庭のハギの特徴を話すと、19種以外の名前でした)。

植木研究会の方が説明してくれました。
「昔から日本に自生していたもの、中国や朝鮮から渡来したものなどさまざま。自生種の中には、もう小さな島だけになって、絶滅危惧種に指定されているのもあります」

日本を代表する花とされるナデシコの固有種・カワラナデシコ(ヤマトナデシコ)。女子サッカー「なでしこジャパン」で一躍有名になりましたが、かつては河川敷に広く分布していたのに、現在では山間地のごく限られた場所にしか見られないそうです。

秋の七草といっても、花を目にする時期が地域によって随分違います。オミナエシは、名古屋周辺では6~7月の花とされますが、関東では8月、関西では9月の花だとか。

野生のキキョウは8~9月なのに、市販されているキキョウの開花はほとんど6~7月。
「日本人の早いもの好きの表れでしょうか。我々生産者もどんどん早咲きに改良して出荷しているのです」
万葉の時代から続く「七草の世界」も激変しているようですね。

※写真の表記は品種名を省きました。

ハギ

ススキ

クズ

ナデシコ

フジバカマ

オミナエシ

キキョウ

 

 


楽描き水彩画「鋳物工場の作業風景を描く」

2017-09-14 07:19:57 | アート・文化

三重県桑名市へ出かけたスケッチ会の目玉は、地場産業である鋳物工場での取材でした。成果の1枚がこれです。

桑名市は、吉永小百合の代表作「キューポラのある街」(1962年)の舞台になった埼玉県川口市と並ぶ鋳物の街。1600年代の初め、鉄砲製造を皮切りに桑名藩の奨励策を受けて繁栄、戦後も200を超える工場があったといわれています。

近年は、バブル経済の崩壊や海外の安価な製品の流入、円高不況、従業員の高齢化、さらに後継者不足と次々と難題に直面。経営環境は厳しさを増す一方ですが、現在も31の事業所が川口市の工場との技術交流や新商品の開発に勤め、高品質な製品を生み出しています。

見学・取材をお願いした工場にお邪魔すると、やや薄暗い場内で鉄くずなどの原料が溶け、熱気が伝わってきます。
この日の外気温は30度を超える真夏日でしたが、その程度とは比べものになりません。

溶鉱炉で溶けた溶湯(溶けた鋳鉄)を「取鍋(とりべ)」と呼ばれる、専用の桶からを鋳型の注湯口へ。鋳鉄が温度の低下で固まったりしないように、素早くかつ静かに細心の注意をはらって作業が進みます。
溶けた火花が飛び散る中で、黙々と作業するベテラン従業員。そんな様子を描きました。

 

 


楽書き雑記「小中学生の描く未来の愛知=愛知県不動産鑑定士協会の小中学生絵画コンクール」

2017-09-12 17:34:15 | 催し

愛知県知事賞 「植物でできている名古屋」 中1

 

名古屋市長賞 「未来の町」 小4

こんな街ができたらいいな――。
小中学生たちが「住んでみたい未来の愛知」を描いた絵画コンクールを、名古屋市民ギャラリーで見てきました。愛知県不動産鑑定士協会の企画。17日(日)まで。

会場には生徒たちから募った、4つ切画用紙に水彩やアクリルなどで描いた約50点が展示されています。

車道と同じくらい広い歩道、街中を走るリニア、ゲームをいっぱい楽しめる町・・・。未来の東山動物園として、動物たちがオリのない広場でゆったり過ごし、その様子を観客たちは中央の円形の囲いの中から楽しむ、といった発想の絵も。

名古屋郊外にある愛・地球博記念公園に、犬や猫の保護・愛護公園を、という思いで描いた作品もありました。看板には「触れ合いOK」の文字が。
どの作品にも、子どもたちの素直で大らかな夢が描かれ、その豊かな発想が楽しく、うらやましくもありました。

愛知県教員委員会賞 「ぼくらの未来都市」 小6

名古屋市教育委員会賞 「木造建築中」 小6

愛知県不動産鑑定士協会長賞 「夢よ広がれ 僕たちの街」 小6

愛知県不動産鑑定士協会長賞 「犬猫の保護愛護公園」 中1

 

 


楽書き雑記「ヒマラヤスギの松ぼっくり」

2017-09-10 17:37:58 | 日記・エッセイ・コラム

 

「何だ、あれは」。名古屋の鶴舞公園を散策していて、見上げました。
ヒマラヤスギの枝に並ぶモンブランケーキのような円錐形の物体。長さが10㎝、直径5㎝ほどで、「松ぼっくり」の親分のみたいです。

「名前にスギが入っているのだから、スギの仲間だろう。だから杉ぼっくり、とでも言うのだろうか?」

帰宅して調べると、ヒマラヤスギはスギ科ではなくマツ科なんですね。「松ぼっくり」で正解だったようです。
鶴舞公園はしばしば訪れており、園内の樹木の中でとりわけ多く、存在感のある木なのに、松ぼっくりが生っているのを目にしたのは初めてでした。

ヒマラヤスギは雌雄同株、雌雄異花。10~11月に開花して実をつけ、翌年10月ごろ熟すそうで、今回見たのはその前の段階。熟せば茶色くなって松の実と同様にはじけ、種子が飛び出すようです。

だだ、雌花が咲くのは樹齢30年以上になってから。実をつけるのはそれ以降といい、鶴舞公園でも松ぼっくりが生っている木は少ないようです。それも下からだと葉に隠れて目に付きにくく、見たのは初めてなのも仕方がないか、と納得しています。

 

 

  


楽書き雑記「懐かしい味、お国訛り・・・名古屋で恒例の『ふるさと全国県人会まつり』開催」

2017-09-09 17:16:46 | 日記・エッセイ・コラム

懐かしい「アイスクリン」も

全国各地にふるさとを持ち、名古屋で暮らす人々らで構成する県人会が合同で催す「ふるさと全国県人会まつり」が、今年も名古屋・栄の久屋大通公園で、9・10両日の日程で開催。さっそく出かけてきました。

各県ごとに設けたブースには特産の菓子や酒などが並び、ステージでは踊りや民謡を披露。
通りや周りのテーブル席は、懐かしい味や自慢の地酒を手に、お国訛りで談笑する人たちで埋まっていました。

僕も転勤などで、いくつも持っている「第2のふるさと」にも立ち寄りながら、地ビールで秋空に乾杯!。

 




楽書き雑記「名古屋の都市河川・山崎川に、100種余もの野鳥が!=『山崎川鳥撮会』の写真展へ」

2017-09-08 15:55:13 | 日記・エッセイ・コラム

カワセミ

オオルリ

亀ちゃん元気かね、とコサギ君


「すごい!名古屋の市街地を流れる都市河川にいる野鳥の種類が、こんなに多いとは……」
名古屋市博物館(瑞穂区瑞穂通)で開催されている「山崎川鳥撮会写真展」を拝見しての率直な驚きと感想でした。展覧会は10日まで。

山崎川は名古屋・千種区の平和公園にある猫ヶ洞池から、一部暗渠を流れ、他の川と合流して名古屋港に注ぐ2級河川。流域にはマンションが林立する住宅街や大学、陸上競技場などが並びます。
日本さくら100選にも選ばれた桜並木には、僕も毎年のように訪れていますが、大きなコイなどを目にすることはあっても、野鳥を意識することはありませんでした。

その野鳥たちの生態を観察して、カメラに収めているのが「山崎川鳥撮会=やまざきがわとりとりかい」のみなさん。
会のホームページ(http://yamazakigawa.org/)によると、入会資格は60歳以上の名古屋市民。現在の会員は92歳を筆頭に30人余で活動、作品展を2011年から毎年開いており、今年は7回目です。入会などの問い合わせは瑞穂福祉会館(052-841-3113)で受け付けているそうです。

鳥撮会がこれまでに山崎川で確認した野鳥はオオヨシキリ、キビタキ、ハシボソガラス、コサギ、ジョウビタキ、カワセミ、ケリ、カイツブリ、エナガ、トラツグミ、ハクセキレイ、ホシゴイ・・・。海との距離もさほどないので、ユリカモメやイソヒヨドリなどもいて、何と108種ほどとか。

冒頭に掲載した案内はがきの「オガワコマドリ(♂)」は、昨年11月20日から今年5月4日まで、地下鉄新瑞橋駅近くの新瑞橋下で初めて越冬。この情報を知った野鳥ファンやカメラ愛好家が現地へ詰めかけ、中には東京から新幹線で訪れた人もいたそうです。

「野鳥を撮影するのに一番大切なことは何ですか?」と、応対してくださった会員に尋ねてみました。
「やっぱり根気と根性です」と話し、こうも付け加えられました。

「自主規制するしかないことですが、シャッターチャンスを作るためにエサを蒔くようなことはやめたいですね。エサをやると、野鳥はそこに居付いてしまいますから」
自然の生態や環境を守ること。これも会が目指すことだし、愛好家のマナーでもあるのですね。

写真展会場には、山崎川だけでなく市内外に出かけて撮った傑作を含めて1人2点ずつ、計約60点が展示されています。
写真に添付された撮影者の短行のコメントや、場内に流れる野鳥のさえずりに加えて、多くの写真を並べて「お気に入りがあれば1枚お持ちください」といった嬉しい配慮もされています。

作品展を拝見した後、山崎川に立ち寄ってきました。
初めてオガワコマドリの越冬が確認できた新瑞橋や桜並木を歩き、カラスやコサギのような姿を見かけたものの、撮影位置を探している間にどこかへ飛んで行ってしまいました。何事も簡単ではありませんね。

※掲載した写真は、山崎川以外での写真も入っています。

キビタキ

ライチョウ

ジョウビタキ

 オガワコマドリ

初めてオガワコマドリの越冬が確認された山崎川の新瑞橋

春は花見の舞台です(2017年春)