風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「庭のハナトラノオが回復軌道に」

2020-09-29 06:22:46 | 日記・エッセイ・コラム

 

かつて我が家の庭の秋の主役だったハナトラノオが、復活軌道に乗りました。
増えすぎたため行った掃討作戦を中止した結果、戻り始めたのです。

ハナトラノオの繁殖力は極めて旺盛。一時は狭い庭に数百本もが伸び、時おり引き抜いていましたが、周りのシャクヤクやユリなどの根や球根がハナトラノオの根に締め付けられるまでになっていました。

そこで5年前にハナトラノオの掃討作戦を展開。スコップで根を掘り起こして取り除き、残った根から翌年出てきた芽も次々に摘み取りました。

この結果、1昨年には30本ほどになったのですが、見慣れた風景が消えると今度は寂しくなって作戦を中止したのです。
作戦中止は成功。昨年は約70本にまで復活しました。

今年は周りの花木の背が伸び日陰が増えたせいもあってか開花が遅く、細くて背丈の低い茎が多いですが90本ほどありそうです。早くも3倍増ですが、しばらくは植物たちの生存競争を見守ることにします。

 

 


楽書き雑記「地味だけど、凄いヤブランと目出度いミズヒキ」

2020-09-27 06:15:22 | 日記

 

半日陰の庭で、地味だけど存在感のある2つの花。ヤブランとミズヒキです。

常緑多年草のヤブラン。
暑かろうが寒かろうが、日が当たろうが当たるまいが、踏まれようが無視されようが、定位置に踏ん張り、この季節にはIきちんと青紫の花を咲かせ、実を付ける。
花言葉を見たら「隠された心」、そして「忍耐」。なるほど納得です。

細く長く伸びた花茎に、赤と白の粒々が並んだような花穂のミズヒキ。花弁はなく花弁に似た赤3枚、白1枚計4枚の咢から成っているそうですが、姿・形はまさに祝儀袋に掛ける水引ですね。
花言葉も「喜び」「祝い」「寿」など目出度い言葉が並んでいます。

 

 

 

 


楽描き水彩画「味噌蔵の庭 ②木桶の中と木桶のタガ」

2020-09-25 06:28:09 | アート・文化

 

愛知県岡崎市にある八丁味噌メーカーの味噌蔵で、次の仕込みに向けて中庭に並ぶ木桶と重石を描いたもう一枚と、木桶のタガの絵です。

6㌧の八丁味噌を2年間かけて熟成する木桶は直径、高さとも約2㍍。ざっと100年間は使用されるといわれ、まさに八丁味噌の命です。

桶の中は差し込む光の強弱や角度によって随分違って見えます。長年使い込まれて微生物が定着した木桶の内側の板面は、外側以上に色の変化があるように見えます。

木桶を締めるタガは割竹を編んだのと金属が使われていますが、それぞれの経年変化も絵になるなと思いました。

 

 

 


楽書き雑記「名古屋市農業センターでヒガンバナ巡り」

2020-09-23 06:20:09 | 日記・エッセイ・コラム

 

今年のヒガンバナ見物は、最も近場にある名古屋市農業センターで済ませました。

同センター内のヒガンバナは多いわけではありません。
それもあちこちに点在しており、しだれ梅園や竹林などの小路を歩くと赤、白、黄のヒガンバナが20本から100本ほどずつ咲いているのに出会え、宝探しをしているみたいで楽しめました。

 

 

 

 


楽書き雑記「庭に咲く白い花と実=ワタとニラとタマスダレ」

2020-09-22 06:27:16 | 日記・エッセイ・コラム

 

庭の隅で3種類の白い花と実に秋を感じています。
ワタの実とニラ、タマスダレの花です。

ワタを庭に植えたのは初めて。矮小品種ではなかったはずですが、他の草花に囲まれて日陰になった結果、茎の高さは60㌢ほどにしかなりませんでした。
それでも8月下旬には小さいながらもハイビスカスに似た花が咲き、ピンポン玉大になった実から白いワタが飛び出しました。

ニラの花は数本ですが、庭で咲くのを見たのは初めて。種を蒔いた覚えはないので、これも庭に来る鳥が種を運んできたのでしょう。花弁6枚の小さな花を付けています。

タマスダレはかつて敷石の脇などにたくさん咲いていたのですが、年ごとに激減。ことしは3ヶ所に数本ずつになりました。。
減った原因ははっきりしません。でも、芝が敷石の下へ這い込まんばかりに伸びており、これらを少し取り除いてやろうかなと思っています。

ワタ

 

ニラ

 

タマスダレ

 

 


楽書き雑記「増えています秋の花=名古屋市農業センター」

2020-09-21 06:18:16 | 日記・エッセイ・コラム

 

散歩コースにある名古屋市農業センターに立ち寄ってきました。
10日ぶりですが、秋の花が結構増えていました。

長くて太い剣のような葉の間から高さ2.5㍍はありそうな茎が突っ立ち、赤い小枝には細長いベル型の赤と黄緑の穂花が数多く垂れています。
リュウゼツラン科のベスコルネリアというそうで、花の多い宿根草園でもひと際目立ちます。

小路を隔てた一角は、サルビア(セージ)園と言えるほどの品種が咲いています。赤いのもありますがほとんどは青系。晩秋まで咲き続けます。

しだれ梅園を歩くと白いニラ(ガーリックチャイブ)の花。梅の木の下を埋めるように咲いています。

ベスコルネリア

 

サルビア

 

ニラ

 

 

 


楽書き雑記「花咲くサルスベリが林のように=名古屋の名城公園」

2020-09-19 06:16:09 | 日記・エッセイ・コラム

 

名古屋城に隣接する名城公園を散策していて、花咲くサルスベリがやや誇張気味に言えば群生しているような光景に出くわしました。
よく訪れる公園ですが、園内が広いことやこの時期に訪れるのは少ないので目にしたのは初めてです。

場所はオランダ風車の裏で道を隔ててある池の畔。
サルスベリは、小高い丘状になっている2カ所に合わせて40本ほど。赤い花がほとんどですが、白やピンクも見えます。

「百日紅」と書く通り、花期が比較的長い花。まだしばらくは楽しめそうです。

 

 

 


楽書き雑記「新時代の名古屋都心に向けて再スタート=リニューアルした名古屋テレビ塔と久屋大通公園」

2020-09-17 05:56:18 | 日記・エッセイ・コラム

 

新しく生まれ変わって18日に開業する名古屋・栄の「名古屋テレビ塔」と、足元の久屋大通公園を見てきました。
テレビ塔にはカフェやレストランに加えて新しくホテルが入り、公園も「ヒサヤオオドオリパーク」と名付けられて大きな水盤やレストランなどがある広場が整備されました。

名古屋テレビ塔はテレビ時代の先駆けとして1954年に完成。高さ180㍍は4年後に東京タワー(332㍍)ができるまで、東洋一の高い建造物を誇ったと言われます。

テレビのデジタル化に伴って2011年に電波塔の役割を終えましたが、これからも都心のシンボルに、と全面改修に着手。名古屋市が進める公園一帯の再開発事業とともに工事が進められていました。
新型コロナなどのため予定より遅れたものの、そろって開業にこぎつけました。

「未来タワー」のコンセプトでリニューアルされたテレビ塔の1~3階にはパブやレストラン、カフェなどが入り、4~5階にはホテルが誕生。地上90㍍のスカイデッキや塔をライトアップする照明の解像度も大幅にアップされました。

幅112㍍、延長1700㍍と日本一の規模を誇る久屋大通の中央分離帯では、2027年度完成を目標に大がかりな再開発事業が進められています。

テレビ塔の足元一帯には芝生広場やほんの少し水を張り、テレビ塔を映す長さ80メートルの水盤などを設置。レストランや卓球教室など約35店舗が並んでいます。

広場は大災害時の避難所にもなりますが、せせらぎの庭があり緑陰での散策と休息の場だったこれまでとは違って、食やショッピングと芝生広場でちょっとしたピクニック気分を味わうなど、新しい感覚で楽しむ場になったようです。

 

 


楽書き雑記「スイレンやゴクラクチョウカ=鶴舞公園のミニ温室」

2020-09-16 07:03:24 | 日記・エッセイ・コラム

 

名古屋の鶴舞公園にある小さな温室。東山植物園の温室とは比べ物にならない規模ですが、時おり立ち寄るとユニークな花に出会えます。

ネオレゲリア・カロライナエ・フランドリアという長いネームプレートのあるパイナップル科の赤い花。長く幅広の葉の外側には白くて太い線が縁取りのように入っており、花の下の葉は赤く染まっているように見えます。

中央のミニ池にはスイレン。白とピンクのハナキリン、一つだけでしたが南の島を飛ぶ鳥を思わせるゴクラクチョウカも咲いていました。

スイレン

 

ネオレゲリア・カロライナエ・フランドリア

 

ハナキリン

 

ゴクラクチョウカ

サンタンカ

 


楽書き雑記「攻防。カマキリとアゲハチョウ」

2020-09-15 05:55:42 | 日記・エッセイ・コラム

 

 

庭に咲くオミナエシの茎に止まるカマキリがいました。花に虫が寄ってくるのを待っているのでしょう。
カメラで昆虫や鳥の生態を撮ったことはほとんどありませんが、窓際で本を読みながらチャンスを待ちました。

約1時間後、アゲハチョウが飛んできました。下部の枝にある花房に数十秒ずつ止まって蜜を吸い、次の花房に移って同じことを繰り返しています。
カマキリも気づいたようですが、まだ動きません。

しばらくしてアゲハチョウが花房の多いてっぺんに移りました。カマキリがゆっくり向きを変え、茎を登ります。
スローモーションのシーンを見るようです。大きめの花房の下に身を隠すようにして動きを止めました。待ち伏せポイントを決めたようです。

アゲハチョウもカマキリに気づいているのでしょうか。カマキリがいる花房はパスして下部の花房に移り、中部の花房へと巡ったあと再び上部の花房に戻ってきました。

しかし、アゲハチョウは1つ、2つと花房の蜜を吸うと、パッと飛び立ち隣家の庭へと消えました。

「こんな失敗、よくあることさ」
カマキリはもといた場所へ戻り、今度は上向きになって再び待機体勢に入りました。

アゲハチョウに近づくカマキリ

もう少しだ

あれ、アゲハチョウがまた向こうへ行きやがった

よし、戻ってきたぞ

危険を感じたのかアゲハチョウがパッと

あ~あ また失敗だったか

またチャンスを待つとしよう

今度は上向きの体勢で

 

 


楽書き雑記「名古屋市緑化センターの『秋の七草展』を見てきました」

2020-09-13 06:17:02 | 日記・エッセイ・コラム


ハギ

ススキ

クズ

名古屋・鶴舞公園の市緑化センターで「秋の七草展」(12・13日)を見てきました。

萩(はぎ)、尾花(おばな=すすき)、葛花(くずばな=くず)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、女郎花(おみなえし)、桔梗(ききょう)。
それぞれ品種が違うのを鉢植して数点ずつ展示してあります。

もちろん即売コーナーもあり、僕はオミナエシ(女郎花)と同属で、オミナエシという和名の起源になったといわれる白い花の苗を買ってきました。
その名はオトコエシ(男郎花)です。

ナデシコ

フジバカマ

オミナエシ

キキョウ

 

買ってきたオトコエシ(男郎花)です

 

 

 


楽書き雑記「名古屋らんフェア&食虫植物フェア2020」

2020-09-12 06:18:07 | 日記・エッセイ・コラム

名古屋の久屋大通庭園「フラリエ」で、「名古屋らんフェア&食虫植物フェア2020」を見てきました。
新型コロナのため半年延期されての開催。関係者の一人は「迷いましたが、何とか開くことができました」とホッとした表情でした。14日(月)まで。

会場の大温室「クリスタルガーデン」には、名古屋愛蘭会などのメンバーらが丹精込めて育てた色、形さまざま洋らんを展示。
和名の「ウツボカズラ」で知られ、東山植物園の温室などでも人気のある食虫植物「ネペンティス」の仲間たちも並んでいます。

でも、秋に入った今は開花中のランは少なめ。会場内は春の展覧会の豪華さや華麗さを競い合うような感じではなく、これから咲く苗などの即売が目立ちます。

しかし入場者は先刻承知。
「ランは難しそうだけど、挑戦してみようと思ってきた」「毎日ワクワクして眺めた蕾が咲いた時の嬉しさは忘れられられない」などと話しながら、一株数百円から数万円と幅広い価格と品種の中から選んでいました。

コロナによる外出自粛で自宅での野菜栽培やモノづくりがブームのようですが、ラン栽培もそんな現れでしょうか。
僕も華麗さとか豪華さは乏しくても、優しく可愛い品種で花芽付きの安価な株を3株買い、ランラン気分で家路につきました。

 

買ってきた3つの株を鉢に植えてみました

 

 

 


楽書き雑記「草花も『臨休明け』で増やす花数」

2020-09-10 05:46:35 | 日記・エッセイ・コラム

 

厳しい残暑の中にも秋を感じるようになって、草花たちも生気を取り戻したようです。
名古屋市農業センターの宿根草園を覗くと、猛暑の間は「臨時休暇」状態だった花が一気に花数を増やし始め、秋風に揺れていました。

フロックス、ガウラ、キキョウ。
いずれも花期は初夏から晩秋まで。かなり息の長い花で暑さにも強いですが、さすがに連日の猛暑の中では花数を減らし、うつ伏せ気味になって萎れた花殻が目立つ状態でした。

しかし最高気温が35度を下回り始めると、待ちかねていたように復活。初夏の花園の時と同様、今度は秋の花園を彩ってくれます。

フロックス

 

ガウラ

 

キキョウ

 

 

 


楽書き雑記「拾われ戻ってきた新調したばかりの眼鏡」

2020-09-08 05:54:34 | 日記・エッセイ・コラム

 

コロナ・長梅雨・猛暑・大型台風――。気の重い歳月が続いていますが、この間にもうれしい体験は少なくありません。
名古屋の東山動植物園内で新調したばかりの眼鏡を落としたものの、拾われて戻ってきたのもそのひとつです。

僕は眼鏡をいつもかけているわけではありません。普段は上着の左上の内と外にあるポケットに差し込み、新聞を読んだり、メニューや時刻表などを見る時に出し入れしているのです。
この習慣は眼鏡が必要になった30年前から変わっていません。もっとも近年はブログ執筆などパソコンの利用で眼鏡をかける回数が大幅に増えましたが・・・。

だからかがんだ時に落としたり、飲食店のテーブルに置き忘れたり。眼鏡店に「一番安いのでいいから」と駆け込んだことが何度かあります。
家内や友人の「ケースに入れて持ち歩けばいい」とのアドバイスにも「面倒だし、安い眼鏡だから」と聞き入れてきませんでした。

今回は「外出自粛ばかりしておれない」と東山動植物園へ出掛けたのですが、眼鏡は数日前に新調していたので、時おり上着のポケットに手を当てて確かめつつ歩いていたのです。

その眼鏡が無くなっているのに気づいたのは、動物園側から植物園側に移ってしばらく歩いた時でした。
「動物園で○○を見た時には眼鏡があった」
「植物園に入ってから身をかがめて花を見たり、ビオトープの池で身を乗り出して水中生物を探したりしたが、その時にでも落としたのだろうか」
「どちらの園も広大だし、外出自粛で入場者が少ないから拾われることもないだろう」

半ばあきらめながらも、動物園側も含めて歩いたコースを引き返し、植え込みの下などを探しながら帰宅したものです。

翌日、念のためにと東山植物園に電話を入れると「おっしゃるような眼鏡が届いています」との返事。すぐさま受け取りに行ってきました。

何処に落ちていたのか、拾ってくださった方は入場者なのか、園の職員やボランティアの園内ガイドさんだったのかなど、詳細を知ることはできませんでしたが、感謝とともに素直に反省もしました。

今は眼鏡に紐を付けて首から垂らし、使わないときは紐を付けたままポケットに差し込んでいます。
これまで勧められても「いかにも老けた感じ」と拒否していたのですが、「これ、結構いいですね」。マスクの紐ともつれたりしているものの、いずれ慣れるでしょう。それより、早くマスクが不要になって欲しいですね。

 

 

 


楽描き水彩画「味噌蔵の庭①」

2020-09-06 05:46:48 | アート・文化

 

教室で出掛けた岡崎市の八丁味噌製造現場の風景です。味噌蔵と味噌蔵の間にある広い庭に、木桶と重石が並んでいます。
次の仕込みに向けて、木桶のタガのゆるみや底板のメンテナンスもあるようです。

熟成中の現場では、木桶の上に積み上げられた重石は丸い形がほとんどのように思えましたが、よく見ると四角形や三角形などもあります。
バランスよく円錐形に積み上げるには、形の異なる石でなければならないでしょう。地震でも重石が崩れたことはないそうです。


6㌧の味噌が入った高さ、直径各2㍍の木桶の上へ積む石は約3㌧。職人たちは「石には顔がある」「石を載せるのではなく積むのだ」と言い、石積みができるようになるには10年ほどの経験が必要、と聞きました。10号です。