肉厚で丸い直径1㌢足らずの葉、ヒモのような茎の先に咲く星形の小さな花。マルバマンネングサ(丸葉万年草)です。植えたつもりはないのに、何年か前から古くなった鉢の中で咲いていましたが、名前も分からないままでした。
ところが先日、NHKの朝ドラ「らんまん」に出てきて、びっくり。急に親近感がわきました。
ベンケイソウ科マンネングサ属。アジア各地の山地の岩場などに自然生殖しているそうです。かなり前に故郷の高知から鉢植えの花を持ち帰ったことがあり、そこにタネが付いていたのでしょうか。
肉厚で丸い直径1㌢足らずの葉、ヒモのような茎の先に咲く星形の小さな花。マルバマンネングサ(丸葉万年草)です。植えたつもりはないのに、何年か前から古くなった鉢の中で咲いていましたが、名前も分からないままでした。
ところが先日、NHKの朝ドラ「らんまん」に出てきて、びっくり。急に親近感がわきました。
ベンケイソウ科マンネングサ属。アジア各地の山地の岩場などに自然生殖しているそうです。かなり前に故郷の高知から鉢植えの花を持ち帰ったことがあり、そこにタネが付いていたのでしょうか。
梅雨の晴れ間に散歩に出ると、2つの純白の「花」に出会いました。
ハンゲショウとトキワヤマボウシ。ただし、どちらも花に見えるのは花ではないのです。
薄暗い自然観察池の奥に咲くハンゲショウ。囲いがしてあるので近づけませんが、細長い花序が伸び、周りの葉の半分が真っ白です。漢字では、化粧が終っていない「半化粧」、あるいは中国暦では7月の2日ごろから5日間の半夏生のころに咲くので「半夏生」と書くようです。
トキワヤマボウシが咲いていたのは、名古屋市農業センターの花木園。
このセンターはリニューアル整備が行われているため立ち入れませんが、高木のトキワヤマボウシが金網の柵から散歩道側に乗り越えんばかりに咲いています。これも、4枚の白い花弁に見えるのは総苞片で、中央にある黄緑色の小さな球状部分が花だそうです。
ハンゲショウ
これは2019年6月、名古屋の白鳥庭園で撮ったハンゲショウです
トキワヤマボウシ
沖縄が梅雨明けしましたが、本州などはこれからが本番。梅雨の晴れ間が続き、ややげんなりしていた自宅庭のムラサキツユクサ(紫露草)たちも、息を吹き返すでしょう。
ひょろりとした50㌢ほどの花茎の先に咲く、花径3㌢ほどの紫色の3弁花。早朝に咲き、午後には萎んでしまう1日花で、見た目は弱々しく頼りなげですが、結構生きる力を持っています。
萎んだ花のあとには新しい蕾のかたまりがあって、次々に開きます。ひと株の花茎には分かれた枝もあり、多い日は3~4個、少ない日は1~2個と、花数が違うのもおもしろいところです。
1日花だからか、花言葉は「ひとときの幸せ」。ただ、次々に新しい花が咲くので「尊敬している」といった言葉もあるようです。
先に水彩画教室のスケッチ取材で出かけた名古屋市役所の本庁舎と、愛知県庁の本庁舎は、いずれも昭和初期に建設され、国の重要文化財です。日本の伝統的意匠と西洋の建築様式が融合した市役所本庁舎は、何作もの映画のロケ地にもなっています。
描いたのは、ちょうど90年前の昭和8年(1933年)に完成した名古屋市本庁舎の螺旋階段。当時建設が進んでいた国会議事堂にも使用された山口県産の「小桜」という大理石が使われ、木製部分は最高級のチーク材が使用されています。廊下へ続くアーチ型の梁も目を引きます。
大理石の色や質感、やや薄暗い庁内に差し込む光、歳月を感じる経年変化などをどう出すか。結構難しい課題でした。10号です。
自宅庭のモジズリソウ(別名ネジリバナ)が咲き始めました。芝生に勝手に生えているのは例年通りですが、鉢植えモジズリソウの様子が気がかりなのです。花茎が細くて絡み合い、花の色にも艶がありません。
このモジズリソウは3年前、それまで鉢にあったカモミールが枯れた跡に何故か伸びてきたのですが、デリケートな植物と聞き、そのままにしてきたのです。
ところが、5本だった花茎は、翌年に8本、昨年は10本を超え、ことしは16本も。直径約20㌢の鉢には多すぎ、密植状態なのは明らかです
株分けはどのようにすれば、土は培養土だけでいいのか、一緒に生えている草は取ってもいいのか、肥料はーー。ネットなどで学びながら、鉢を大きくするか、2鉢以上に分けるか、をしなければと思っています。
ラベンダーを見た名古屋市の荒子川公園では、もう一つの看板花であるアジサイの仲間「白いアナベル」を見てきました。アナベルは「アメリカアジサイ」とか「西洋アジサイ」とも呼ばれ、赤や緑もあるようですが、僕の好みは白いアナベル。最初に見た時は、大きな純白の花房に「何だ、こりゃ」と驚いたものです。
4弁の小花がびっしりと咲き、半円球を作っています。花期が長いのも特徴です。
花言葉は一般的なアジサイが色変わりするせいか、移り気とか浮気、冷淡などといった言葉が目立つのに対して、白いアナベルは「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」だそうです。
梅雨の晴れ間に、名古屋の「あおなみ線」で荒子川公園に出かけ、看板のラベンダー園を覗いてきました。
園内のラベンダーは7品種。ことしは例年より見ごろが早かったそうで、早咲き種はすでに花期を終え、今咲いているのは遅咲き種である青紫のグロッソと、薄紫のアラビアンナイト、デンタータの3品種のようです。
この日は風が強かったせいか香りは少なめでしたが、あおなみ線始発の名古屋駅で買った駅弁を木陰で味わってきました。
本格的な夏の花も、次々に開く時期になりました。鶴舞公園でも、ノウゼンカズラやキョウチクトウが花数を増やしています。
スイフヨウ園入口ではノウゼンカズラ。アーチに絡ませた蔓に、濃いオレンジ色の花を次々に開いています。花が勝利者を祝って鳴らすラッパのような形ということで、花言葉も「名声」「名誉」「栄光」など。
近くで咲くキョウチクトウはインドの原産。中国を経て江戸中期に渡来し、庭木や街路樹として広がりました。花や実、葉、枝、根に至るまで全てに毒性があるといい、花言葉も「油断大敵」「危険な愛」「用心」など。一時は、校庭にあったキョウチクトウを伐採した学校もあったそうです。
【ノウゼンカズラ】
【キョウチクトウ】
我が家の庭で咲き誇るユリです。
今年は豪雨や強い風の被害がなく、虫食いの被害も少なかったので例年以上の出来です。
ひとかかえほどの狭い所に、1~4個の蕾を持った花茎が11本も伸び、蕾の数は26個。せめぎ合うように開いています。数年前に多すぎると思って一部を取り除いたのですが、再びそれをするか、思案を迫られそうです。
これは名古屋・千種区にある揚輝荘の建造物5棟のうち、中核である聴松閣の玄関です。
聴松閣は、松坂屋の初代社長15代伊藤次郎左衛門祐民が昭和初期に、政財界の賓客をもてなすため建設した、いわば迎賓館。館内は洋風、中国、インド様式を取り入れた食堂やホール、応接室、寝室など、贅(ぜい)を尽くした設え(しつらえ)になっています。
伊藤が上高地の帝国ホテルに感動してデザインを依頼したとされ、描いた玄関は、そのシンボルと言えるでしょう。
石を積んだ4本の柱の上部に、丸太がバンザイでもするかのように立ち、棟木を支えています。10号です。
梅雨空の下で我が家の庭のアジサイたちも、生き生き咲いています。
アジサイは3株。品種名などは分かりませんが、ことしは公園のアジサイ園でもあまり見かけない株が例年以上に元気です。
直径10~20㌢の半円球に、2重咲きのような直径2㌢ほどの青い小花が重なるようにびっしり。降りしきる雨水が溜まって重くなり、20球のうち何球かが地上すれすれまで垂れています。
リニューアル整備された名古屋の鶴舞公園(つるまこうえん)。先に生まれ変わった正門付近を紹介しましたが、今度は同時に整備された秋の池と熊沢山エリアを見てきました。
両エリアでも、新しくレストランやカフェ、名古屋の著名な精肉店の店などがオープンしていました。
水辺や林の中には休憩用の東屋やデッキが設けられ、テーブルや椅子が置かれた芝生広場も整備。雨天の日は歩くのが大変だった散歩道も舗装されています。
これまで花や緑陰の中を散策するだけだった公園は「ひと休み」と「味わう」が加わったことで、魅力倍増の憩いの場になっていました。
突然の雨にどうぞ、ということでしょうか
水彩画教室から出かけた名古屋・千種区にある揚輝荘の建物の一枚です。
揚輝荘は、松坂屋の初代社長15代伊藤次郎左衛門祐民が、政財界の賓客をもてなすため大正から昭和初期にかけて設けた別荘。北園と南園からなり、それぞれ贅(ぜい)を尽くした建物や庭があります。
絵にしたのは、北園の伴華楼(ばんがろう)。尾張徳川家から譲り受けた名古屋別邸の一部を移築し、和室に椹(さわら)板のうろこ壁がある洋館を増築しました。伴華楼の名は山小屋のような宿泊施設「バンガロー」から付けたそうです。
僕が通う水彩画教室の生徒のうち、3人(山本忠弘、西田正幸、山田里美のみなさん)が所属するグループ展を見てきました。名古屋市民ギャラ―栄で開催中の第12回遊人会展。展覧会は4日までです。
教室でも個性的で力のある3人。遊人会展でもそれぞれの傑作が4点ずつ並んでいました。
山本さんは、名古屋の東山動物園や教室からスケッチ取材に出掛けた名古屋の日泰寺参道での作品。インドサイのゴツゴツしたでっかい尻を画用紙一杯に描き、迫力十分。動物画はよく見かけますが、このような角度から描いたものは見たことがありません。参道沿いの見逃しそうなウインドウを巧みに切り取った作品も、来客の目と足を止めていました。
西田さんは、我々の教室では描く人が珍しい裸体画を、慣れたタッチで描いています。2人の男女を描いた絵の背景には、僕も昨年秋に豊田市美術館で見て感動したドイツ最高峰の画家、ゲルハルト・リヒターの大作を置き、見事な作品に仕上げています。
山田さんは、教室で出掛けた取材の成果を中心に、風景や店頭に並ぶ野菜などを透かし模様が入った和紙のような画用紙に描いています。この紙は絵具の浸透力などが他の用紙と違い、使うのが難しいのですが山田さんはうまく使いこなして味わいのある絵にしています。
(山本忠弘)
(西田正幸)
(山田里美)
名古屋のノリタケギャラリー(西区則武新町)で開かれている、シャドーボックスアートの作家とイラストレーターのコラボ展「COLABO~2nd stage~」を見てきました。シャドーボックスアートなんて聞くのも見るのも初めてでしたが、立体感あふれるアートに見入りました。6月4日まで。
作家らの説明によると、シャドーボックスアートは、フランスの貴婦人たちの遊びが始まりとか。同じ絵柄のカードやプリントなどを何枚か切り抜いて重ね合わせたり、自分自身や画家らが描いた絵を重ねて深みのある額に収めることで、新鮮で生命力あふれる立体作品に仕上げます。
ノリタケギャラリーでの展覧会は、結成して10年になる名古屋や関西のシャドーボックス作家7人の「グループななつぼし」の作品とともに、作家自身やイラストレーターらが描いた原画がずらり。額に収められた立体感と遠近感たっぷりの傑作に、アートの世界の広さと深さを新たにしました。