風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽描き水彩画「中山道太田宿の1軒で」

2016-07-31 07:00:00 | アート・文化




水彩画教室のスケッチで出かけた、岐阜県美濃加茂市の木曽川沿いにある中山道太田宿での1枚です。

街道沿いには、今も江戸時代の風情を感じる旅籠や店舗などが並びます。

その一軒、「入場無料」の文字を目にして気軽に入り、部屋にも上がらせてもらいました。
テーブルなどの調度品はあまり置いてないシンプルな風景。新旧の畳と庭から届くやわらかな光と風が、汗ばんでいた体を癒してくれました。

 

 


楽書き雑記「東山動物園の仲間たちを暑中見舞い」

2016-07-29 09:02:41 | 日記・エッセイ・コラム


やっぱり、水の中にいるのが一番だよ

おれも水から出たくないね

この寝姿、どう?

新人のツシマヤマネコ「りょう君」も、ねんねです

 本格的な猛暑の到来。名古屋・東山動物園の仲間たちも、さすがに参っているようです。
ブログのネタ切れというわけではありませんが29日午後、ちょっとご機嫌を伺ってきました。

主な仲間の多くは水の中に入ったままだったり、眠りこけたり、部屋に閉じこもったり・・・。それでも何頭かは、むっくり起きだして物好きな来訪者を迎えてくれました。
カメラに収めた何枚かを掲載します。


「ダマイ嬢」は阪神タイガースの快調にご機嫌でした

水中から顔を見せ「あんたも物好きだね。ご苦労さま」と

シャバーニはポーズを決めてくれました

ちゃかり水煙を浴びる野生のサギ

ボートも開店休業状態です






 

 


楽描き水彩画「東山動物園の仲間たち・胡蝶池の黒鳥(ブラックスワン)」

2016-07-27 20:02:20 | アート・文化

 

名古屋・東山動物園の正門から入ると、真っ先に迎えてくれるのは右手の胡蝶池にいる黒鳥(ブラックスワン)です。
名前の通り、全身が黒い羽根と長い首。真っ赤な口ばしの先端には、印象的な白い斑点が入っています。

オリーブグリーンに見える池をゆったり進み、時おり水面や水中を覗くように見つめています。
浮かぶ落ち葉を見ているのでしょうか。それとも、落ち葉の下に隠れている小魚や虫でも狙っているのでしょうか。

っとも、黒鳥は草食性。動物園ではペレット状のエサを与えており、これらをついばむことはないようです。
絵は10号です。



 


楽書き雑記「子どもたちの豊かな感性と素直な表現=21世紀の主役達展」

2016-07-26 14:51:41 | アート・文化





            

            



             

名古屋・栄の市民ギャラリーで「21世紀の主役達展」と題する展覧会が開かれています。31日(日)まで。
名古屋近郊の愛知県長久手市の造形作家・加藤裕美さん(59)が、幼児から小学6年生までの子どもたちを対象に、自宅や市内の文化施設で開く美術・造形教室の作品展。さまざまな絵の具や色紙、布などを使って制作した数々のアートが並んでいます。

思い思いのテーマで描いた絵画、絵入りのTシャツ、誕生日には絶対欲しいデコレーションケーキ、遠足の楽しみであるお弁当、昆虫や魚、人形などの造形。
さらには旅行や迷路探検、家族での遊び、星座などをテーマに作った絵本も。
どの作品からも、子どもたちの豊かな感性と素直な表現の素晴らしさが伝わってきます。

展示会場では、フランスの建築家が考案したという木の造形ブロック「KAPLA」で楽しむコーナーもあります。「??」と見ているうちに、子どもたちが楽しそうに積み上げた造形にはびっくりしました。

加藤さんは話します。
「子どもたちに『こうしなさい』とは言いません」「それぞれの感性と思い思いの表現で創作する子どもたちから、私自身の創作活動にも貴重なヒントをもらっています」





 

               

  
              

 

 


楽描き水彩画「今なお多い謎=奈良県明日香村の石舞台古墳」

2016-07-24 06:34:03 | アート・文化

 

 以前訪ねた奈良県明日香村にある国の特別遺跡「石舞台古墳」を描きました。
古墳時代の後期に巨大な石を用いて造られた横穴式石室。その後、覆われていた盛土が失われて石室が現れたと見られ、約30個の花崗岩の総重量は2,300トンと推定されています。

イギリスの有名なストーンヘンジを訪れた際も、造られた目的を含めて今なお、さまざまな説があり何ひとつ結論は出ていない事に驚きましたが、この石舞台古墳も歴史研究者・古墳研究者らの謎解きは続いているようです。

例えば、埋葬されていた人物については、蘇我馬子説があれば蘇我稲目説もある、といった具合。
盛土が失われたこともあって元々の墳形も分かっていません。盛土が失われた原因は自然説、人為説と分かれます。

なぜ「石舞台」という名称で呼ばれるようになったのかも、はっきりしません。

巨石の間の小さな石。元からあったのだろうか。
隙間から光が差し込んでいるようです。盛土で覆われていた古墳とはいえ、この隙間も意味があって設けられていたのだろうか。

あれやこれやと想像を巡らせながら描きました。出来るだけ接近して、古代遺跡らしさ、巨石のどっしり感も出そうとしたのですが・・・。






楽書き雑記「名古屋のリニア・鉄道館へ=過ぎし歳月を振り返る」

2016-07-22 06:12:12 | 日記・エッセイ・コラム

   

   







    


名古屋・港区の金城ふ頭にある「リニア・鉄道館」へ。蒸気機関車から新幹線、そして超電導リニアまで、居並ぶ車両を見て回り、過ぎし人生の何コマかを振り返るひとときになりました。

リニア・鉄道館はJR東海が2011年に開設した鉄道博物館。約40両の車両が並び、運転シミュレータや日本最大級の鉄道ジオラマなどもあって、全世代共通の人気スポットです。

僕は比較的転居・転勤が多く、出張も多かったせいで、よみがえるシーンの中によく鉄道が登場します。
まず、足が止まったのは特急「つばめ」を牽引していた蒸気機関車です。
東海道線の沿線で過ごしていた小学生時代。ばく進する列車を見に線路わきへ行き「つばめ」と「はと」のカッコよさに「いつかは乗ってやろう」と夢見たものです。

機関車が引っ張る貨物列車は、それ以上に魅力的でした。

機関車の迫力と車両のとてつもない長さ。車両を「1つ、2つ・・」と数え、「今度は何両かな。100は超えるかな」。時の立つのも忘れ、次に走ってくる貨物列車の音に耳をすませました。
屋根のない貨車の積み荷や車両の所属基地を示す文字などに興味を持ち、日本経済の一端を子供なりに学んでいた、と思います。

蒸気機関車といえば煤煙。四国山脈を貫きトンネルを抜けたらトンネルの土讃線を利用していたころ、窓を閉めるのを怠り車内に煙を充満させてしまったこともありました。


国鉄ストの度に、未明の空に煙を噴き上げる機関車を労使が囲んで繰り広げる「暁の乗務員争奪戦」。ウオッチしたのは、機関区のある任地に赴いた駆け出し時代の1ページです。
列車が一本も走らないストの朝、通勤者らと歩いて職場に急ぐ「痛勤体験記」をものにしたのも遠い思い出です。

在来線車両の展示コーナーで懐かしかったのは、東京―静岡間の急行「東海」の文字。それより前に東京―名古屋間で走っていた準急時代を含めて、「東海」は安くて、速くて、夜行もある、若いころの頼りになる存在でした。

展示場には鉄道輸送の歴史や写真などのコーナーもあります。
戦後、機関車の屋根にも人が乗ったまま走る写真には、列車の窓から小便小僧をしたり、車内からあふれた大人たちに挟まれて乗車口のそばで小さくなっていたころがよみがえりました。

今や東京―新大阪間が2時間22分。
「考えられなかった速さ」に改めて驚くとともに、長時間の旅の思い出もいくつか浮びます。

半世紀前、四国の田舎から上京するには丸一日かかりました。

それでも、心ひそかに思う女性とその友人のために、ひと足早く出かけて瀬戸内海を渡り、東京へ向かう急行の座席を確保したり、寝台車では乗り合わせた女性に胸をときめかせたり・・・。僕にも、こんな青春時代があったのです。





   

      




 



 


楽描き水彩画「第104回日本水彩展名古屋展始まる」

2016-07-20 17:39:56 | アート・文化

日本水彩展2016の名古屋巡回展が、20日から名古屋・栄の愛知県美術館8階のギャラリーで始まりました。24日(日)まで。
わが国の水彩画界で最も歴史と伝統があり、レベルの高い日本水彩画会の104回目の公募展。

会場には風景・静物・人物など50~80号の作品がずらり。大勢の絵画ファンが丹精込めた作品に見入っていました。


 

 

 


楽描き水彩画「金閣寺の歴史を見てきたイチイガシの根元を描く」

2016-07-18 06:25:48 | アート・文化

 

神社や寺の境内には、必ずといっていいほど巨木や古木がありますが、京都・金閣寺(鹿苑寺)のシンボルツリー「イチイガシ」も、その一本です。

金閣寺の説明書きによれば、このイチイガシは金閣寺の伽藍配置が現在のように整備された江戸初期からあるとされています。だから以後400年間の金閣寺の歴史を見てきたわけです。

植栽されたのか、以前あったのを残したのかは定かではありませんが、京都では数少ないイチイガシの巨木として京都市の天然記念物に指定されています。

木の全体を描くか、根元を描くか考えましたが、巨大でたくましい生命力を感じる根元の印象が強かったのでこちらにしました。
苔むした根元から真っすぐ伸びる一本の若木も外さずに描きました。4号ですが、いずれ大きくしたいと思っています。

 


楽描き水彩画「20日から第104回日本水彩展名古屋展=教室の仲間と私の作品も入選」

2016-07-15 06:36:04 | アート・文化

 日本水彩展2016の名古屋巡回展が、20日(水)から24日(日)まで名古屋・栄の愛知県美術館ギャラリー(県芸術文化センター8階)で開かれます。
わが国の水彩画界で最も歴史と伝統があり、レベルの高い日本水彩画会の公募展。ことし104回目になります。

今回の日本水彩展には、水彩画教室の同級生で、先月初めに名古屋で催したグループ展「風の遊子」展のメンバーでもある絵仲間とともに私も入選しました。
いずれも50号の作品です。

仲間は連続入選を続けており、今回は「潮音」と題する作品。
伊勢湾に注ぐ河口の引き潮時に見つけた風景。杭にカキなどの貝が幾重にも付着してできた塊を中心に、球形ブイやハシゴなどを描き入れています。

入選・落選を繰り返している私の作品は「名駅到着あと1分」。
並行して走る新幹線・東海道線・名鉄線が渡る細い運河の鉄橋。線路の先には名古屋駅などの超高層ビルが近づいてきます。


   草野 二郎                          潮音                F50   


        藤墳 富弥           名駅到着あと1分     F50

※絵は第104回日本水彩展図録から






楽描き水彩画「木曽川べりの中山道太田宿へ=水彩画教室のスケッチ会」

2016-07-13 20:36:19 | アート・文化

 







水彩画教室のスケッチ会で、岐阜県美濃加茂市の太田宿へ。
あいにくの雨まじりの中、今なお残る宿場の風景や酒蔵などを見てきました。

太田宿は江戸時代の五街道のひとつである中山道51番目の宿場町。国の重要文化財・脇本陣林家住宅は、僕の故郷・高知が生んだ板垣退助が1882年4月、ここに泊まった翌日、岐阜での遊説中に暴漢に襲われたと知りました。
その時に口にした「板垣死すとも自由は死せず」はあまりにも有名です。

訪ねた酒蔵は、美濃の酒「御代櫻(みよざくら)」の生産現場。巨大なタンクや絞り装置、火入れ装置などを案内してもらい、自分への土産として一本購入して、酒蔵のそばを流れる木曽川河畔へ。

楽しみにしていた木曽川は雨で増水して満足できる取材はできませんでしたが、改修が進んだ堤防を目にして、川べりの住家約5000戸が浸水した1983年の水害を思い出しました。

 

            








 


楽書き雑記「名古屋の街を走る路面電車=加藤幹彦さんの写真個展」

2016-07-12 17:56:08 | 日記・エッセイ・コラム

      





       

かつて名古屋の街を走っていた路面電車(名古屋市電)の姿を収めた元美術教師・加藤幹彦さん(81)の写真展「市電残像」が、名古屋・納屋橋の角にある旧加藤商会ビル地階の堀川ギャラリーで開かれています。
名古屋の街から市電が消えゆく時代に名古屋に勤務していた僕の脳裏にも、路面電車の姿と音・振動がよみがえりました。展覧会は7月31日まで。

ウィキペディアなどによれば、名古屋市電は1898年、わが国2番目の電気鉄道としてスタート。小刻みに路線を巡らし、まさに市民にとって最も頼りになる足でした。

しかし、バス路線の充実や地下鉄の増強、さらに本格的な車時代の到来で深刻になった道路混雑の緩和策などを理由に、1960年代から次々に路線を廃止。74年には全ての路面電車が姿を消しました。
広小路通りを走っていた路線の最後の夜、名古屋に勤務していた僕も最終電車を取材。車内は飲食街などでの仕事を終えて家路につく女性たちでいっぱいだったのを思いだします。

加藤さんは、市民の暮らしの中にあった路面電車を写真に残しておこうと、さまざまな場所や角度から撮影。膨大なフイルムの中から今年になって写真集「市電残像―名古屋に路面電車があった頃―」を出版しました。

熱田神宮の初詣客の中を行く電車、車掌から切符を求める女性ら、僕も毎日のように目にしていた納屋橋周辺の夜景に包まれて走る電車、花で飾られた最後のお別れ電車・・・。

列車の鉄道を渡る電車、車体の検査や修理の現場などもあります。

ギャラリーにはそれらの中から15点ほどが展示。写真集を見たという元市電乗務員の手紙なども展示されています。

市電廃止後、しばらくして「うるおいのある街づくりのために、八事~本山間の四谷通に路面電車を復活させてはどうか」との声が行政側から上がったことがありました。

結局、費用対効果などを理由に夢のままで終わりましたが「けばけばしいネオンは別として、路面電車が走っていたころの街の風景は、ゆとりがあって美しかった」と思うのは、僕も年をとったというこ とでしょうか。

             



      



        
※写真は加藤さんの写真集と個展の展示作品から選びました。


 


楽書き雑記「今回はフリーパスを手に=現代美術国際展・あいちトリエンナーレ2016開幕まで1カ月」

2016-07-09 06:40:28 | アート・文化

 
        
       


現代美術を中心に、さまざまなアートが複合的に展開される国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2016」の開幕まで、あと1カ月に迫りました。
今回は初めて前売りフリーパス(一般・3100円)を、すでに購入。あちこちの会場巡りを楽しもうと思っています。

あいちトリエンナーレは2010年に始まり、3年ごとに名古屋を中心に愛知県内で開催される現代アートの一大イベントです。
僕は現代美術・芸術にそれほど詳しいわけではありません。でも、さすが国際展。これまで2回の会場回りをして、自分が結構楽しんでいることに気づきました。

気に入った作品をもう一度見ようと再度訪れたり、途中で時間が無くなり、後日、改めて訪れたり。そのたびに当日入場券を買っていました。

そこで今回は、期間中に何度でも展示会場の全てに入ることができるフリーパスを利用することにしたのです。

今回の開催期間は、8月11日から10月23日までの74日間。
会場は、名古屋市内は愛知県芸術文化センター、名古屋市美術館、長者町、栄、名古屋駅の各会場。
岡崎市内の東岡崎駅、康生、六供の各会場。
さらに今回は豊橋市も参加。PLAT、水上ビル、豊橋駅前大通が会場になります。

今回のコンセプトは「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」。
未知への無限の探求を続ける人間をテーマに美術、映像、パフォーマンス、音楽、オペラなどを繰り広げるとか。
ちょっと難しそうですが、現代アートの知識も理解力も乏しい僕を感動させてくれる作品に出会うのを楽しみに、会場巡りをしたいと思っています。






楽描き水彩画「夏のプラタナス(スズカケノキ)」

2016-07-06 07:29:46 | アート・文化

 

かつては人気の街路樹だった落葉樹のプラタナスです。
大きく広い葉、樹幹のこぶ、樹皮が剥がれた跡の薄緑の肌など、描きたくなる木のひとつです。

何年も前、ヨーロッパの街で目にしたプラタナスの巨木の存在感に圧倒された思い出がよみがえります。

日本には明治期に導入。全国各都市の街路樹や公園などのシンボルツリーとして植樹され、ひと昔前は名古屋のメインストリート・広小路通の街路樹にもなっていました。

しかし、大きな落ち葉の掃除や旺盛に伸びる枝の伐採など、手間と費用がかさむために激減。名古屋では愛知県庁舎・名古屋市庁舎前や鶴舞公園などで見かけるぐらいになりました。


鶴舞公園の奏楽堂を囲むようにして並ぶプラタナスは太さ、容姿ともなかなかのもので、描いたのはその一本です。

以前も鶴舞公園のプラタナス描き、掲載しました。
http://blog.goo.ne.jp/kyuukazan/e/98bf37501ee8bb23c5fcdc4ee1a340f0
春先のプラタナスですが、落葉した姿も好きです。

 

  
名古屋・広小路通のプラタナスの街路樹(名古屋市公式ウエブサイトから)




上下とも以前描いたプラタナスです












楽描き水彩画「東山動物園の仲間たち=『可愛い!』の声が飛ぶオオアリクイ」

2016-07-04 06:38:35 | アート・文化




「可愛い!」
動物園の観客、とりわけ若い女性たちが発する一番多い言葉でしょう。
でも、コアラや子象のサクラちゃん、シャバーニの家族らに対してならまだしも、オオアリクイ舎で耳にした時は、少し驚きました。
比較的広い園庭を、鼻を地面にくっつけるようにして歩き回っているだけなのに、どこが可愛いの?と。


オオアリクイなどアリクイの仲間は、名前の通りアリやシロアリを主食にして、中南米の草原や熱帯林に生息しています。
アリ塚や倒木などのアリの巣を探して歩き回り、前足の鋭い爪で破壊。長い鼻を突っ込んで60㎝ほどもある舌を差し込み、アリを粘々した唾液で絡めて食べます。
歯はないそうです。

舌は1分間に150回も出し入れされ、1日に食べるアリは3万匹にもなるとか。
しかし、巣の中のアリを食べ尽くすことはないそうです。数分で巣を離れ、別の巣を探して再び歩き回ります。視覚は弱いものの、優れた嗅覚と聴覚でアリの巣を見つけるのです。

オオアリクイは体長1mから2m。ほぼ全身が長くて太めの毛で覆われ、尻尾の長さは65㎝以上、1㍍に達するのもいるそうです。

小型の種類のアリクイはペットとしても飼われており、ネットでは愛犬のように衣服を着せたりして可愛がる様子が紹介されていました。
それに、ドタ~と寝そべっている動物が少なくない中で、鼻を地面にくっつけるようにしてひたすら歩き回る姿を見ていると、女性たちの「ワ~、可愛い」が理解できたような気がしました。



 

 


楽書き雑記「目を見張る復元模写技術と現代の匠たちの技=名古屋城の本丸御殿へ

2016-07-01 20:59:09 | 日記・エッセイ・コラム











名古屋城で復元工事が進む本丸御殿を見てきました。

本丸御殿には何度か出かけていますが、公開部分が新たに加わったのと、部屋の一部が中に入って見ることができる特別観覧中(8月4日まで)だからで、見事な障壁画の数々をカメラ(フラッシュを使わなければ可能)に収めてきました。

本丸御殿の復元は、2018年の全体公開を目指して工事が進行中です。
これまでに正規の接見の場であった表書院が完成・公開されており、新たに藩主と親族・家臣らの対面や宴席として使われた対面所が加わりました。

どの部屋でも目を引き付けられるのは、四季の移ろいや人々の暮らし、虎や雉などを鮮やかな色彩で描いた襖絵など障壁画の数々。

名古屋城が大戦末期の大空襲で金鯱を含めて焼失したものの、狩野派の絵師らによる障壁画だけは数多く残り、それを元に古典復元模写の第一人者である日本画家・加藤純子さんや愛知県立芸術大学日本画保存研究会が復元模写に取り組んでいます。

御殿の造りの高度な技法と豪華さは言うまでもありません。
木曽ヒノキをふんだんに使い、天井や屋根、金箔、黒漆塗り、飾り金具など、江戸時代の職人らの技を継承した現代の匠たちの仕事には、何度見ても目を見張ります。