風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「名古屋市民ギャラリー栄で、男だけの絵手紙展が2つ開催中です」

2019-04-30 18:09:02 | アート・文化

 「絵手紙は女性の趣味、なんて思われていたのはもう昔話。『ヘタでいい、ヘタがいい』から、男の世界も絵手紙を楽しもう」。こんな男たちの絵手紙展が、名古屋市民ギャラリー栄で2つ開かれています。

1つは個展の「猪又三郎絵手紙展」。もう一つはタイトルもズバリ「男の絵手紙展」と題するグループ展。いずれも5月5日(日)までです。

 

個展を開いている猪又三郎さん(82歳・名古屋市港区在住)が絵手紙に興味を持ったのは、20年ほど前。名古屋市政会館で開かれている男性だけの絵手紙教室で学び、楽しくなりました。 

「絵手紙を友人に出すと、絵手紙で返事が返ってくる。嬉しいですね。絵手紙の一番の魅力です」と猪又さん。
全国の同好の士と絵手紙をやり取りし、日本絵手紙協会の公認講師にもなりました。個展を2年ごとに開き、今回で6回目になりました。

展示されているのは、70㎝四方に切った画仙紙に最近夢中になっている墨で描いた絵に、考え抜いた言葉を入れた30余点。もう一つの趣味であるステンドグラスの作品を置いて会場を飾っています。

もう一つの趣味・ステンドグラスも

《グループ展・男の絵手紙展2019》

 個展を開いている猪又さんとともに、名古屋市政会館の男の絵手紙教室で学ぶ皆さんの作品展です。

男だけの絵手紙教室は十数年前、絵手紙指導者の岡母都子(おか・もとこ)さんが、大勢の生徒の中で男性は1人だけだったことに「手紙は女性だけでなく男性も出す。絵手紙を男性にも広めよう」と開きました。

今回の展覧会のテーマは「思い出の昭和」。子ども時代のけん玉遊びや夢中になった紙芝居、家族みんなで囲んだ食卓、親戚や近所の人も加わった田植えなど、それぞれの記憶を絵手紙にしています。
全国の絵手紙仲間からの作品も展示されています。

ただ教室の悩みは高齢化に伴う生徒仲間の減少。「市政資料館で毎月2回(第1日曜日と第3土曜日の午後)。授業料13000円(6か月分)。季節の花や野菜などを感じたまま描きませんか」と呼び掛けています。

 

 


楽書き雑記「名古屋・東山動物園に仲間入りした2匹のジャングルキャット」

2019-04-28 06:31:31 | 日記・エッセイ・コラム

 名古屋の東山植物園に新しく仲間入りした2匹のジャングルキャットを見てきました。
3歳のオス(愛称はカイリヤ)と2歳のメス(キリー)。スリランカの国立動物園からやってきました。

ジャングルキャットは中近東やインド、パキスタンなどの森や林、草原、砂漠などに生息、ネズミやカエル、鳥、魚などを捕食しています。ジャングルキャットという名前で連想される熱帯雨林にはいませんが、生息地域の中には野生の個体数が減っているところがあり、ワシントン条約で国際的な商取引は規制されているそうです。


家庭で飼っている一般的なネコより一回り大きく、灰黄色や黄褐色で四肢は長く、四肢や尻尾に縞があって尻尾の先端が黒いなどの特徴があるようです。

東山動物園での住まいは棟続きの食肉小獣舎で、ユキヒョウの隣。2匹は壁を隔てて別々に暮らしていますが、いずれは繁殖を試みることになるでしょう。
カメラを向けるとオスのカイリヤはポーズをとってくれたものの、メスのキリーはカメラを向けようとする度に奥へ引っ込んでしまいました。

ジャングルキャットの住まいです


楽書き雑記「自宅の庭のコデマリと名古屋市農業センターのフジ」

2019-04-27 07:03:04 | 日記・エッセイ・コラム

26日午後の自宅庭のコデマリと名古屋市農業センターのフジです。コデマリは満開、フジは散り始めといった状況です。

庭にコデマリを植えたのは7~8年前。50㎝ほどの苗木だったのに株元から枝を次々に伸ばし、花後に刈り取っても翌春にはさらに伸び、広がって他の草花への日差しを遮っています。

しかし、長く伸びた枝に直径3~4㎝の毬の半面のような花序がびっしり咲いた様子は見事。どこかへ植え替えることも考えましたが、こまめな剪定で対応するしかないかなと思っています。

農業センターの藤棚はひとつだけ。各地のフジの名所とは比べものにならない規模ですが、花の色合いも良く絵にしたこともあります。

先日、センター内に咲くポピーとヤグルマソウを見に来た時、「フジはまだ少し早いな。近場なので出直そう」とパスして再訪したところ、1週間も経っていないのに、藤棚の下は散った花びらでいっぱい。雨が降ったせいもあるでしょうが、花の命の短さを改めて知らされました。





楽書き雑記「名古屋・東山植物園の『しゃくなげの森』を見てきました」

2019-04-26 07:01:04 | 日記・エッセイ・コラム

25日午後、名古屋の東山植物園にある『しゃくなげの森』へ行ってきました。シャクナゲを長く楽しめるように、早咲き種から遅咲き種まで100品種、800本以上のシャクナゲが起伏を生かした森の園で植栽されています。

大小さまざま、色とりどりのシャクナゲが日差しに光ります。
でも、ちょっと気になる面も。全体に花数がやや少ない感じや、咲き終わったわけではなさそうなのに多くの葉が伸びた木、傷ついたような花びらも・・・。

シャクナゲの森によく来ているという人たちに、尋ねると――。
「私なりに全体の開花状況の目安になると思って見ている品種の様子では、去年より少し遅れているようです」
「例年にない極端に不安定な気温が続いたことも影響しているでしょう」
「それに、今朝までの強い雨で、開いていた花が随分やられました」
なるほど、よくわかりました。

それにしても、高温多湿の名古屋は栽培に不向きだといわれるシャクナゲ。なのに、これだけ大きな規模で咲かせている園芸師の腕前は大したものだと改めて思いました。

 

 


楽書き雑記「名古屋芸術大学の創立50周年記念大学展が、愛知県美術館ギャラリーで開催中」

2019-04-25 06:58:38 | アート・文化

東海地方の芸術大学3校のひとつ、名古屋芸術大学が2020年に創立50周年を迎えるのを記念して、名古屋の愛知県美術館ギャラリーで開いている大学展を見てきました。29日(月・祝)まで。

学校のHPによると、名古屋芸大は1970年に音楽学部と美術学部で開校。現在は芸術学部(芸術学科=音楽・美術・デザイン・芸術教養の各領域)と人間発達学部(子ども発達学科)、大学院からなっています。

大学展では卒業・修了後510年を経て活躍している若手アーティストやデザイナーたち、それにこの春に大学のキャンパスで催された卒展・修了展で優秀な成績だった絵画やデザインなどが展示されています。




楽書き雑記「こけら落としは傘寿展=改装された愛知県美術館地下2階のアートスペースX室で」

2019-04-23 17:27:25 | アート・文化


「80歳(傘寿)80点(展)」。
耐震化など大がかりな改修を終えた愛知県美術館で昨年春から休館していた地下2階の展示室(アートスペースX)も23日にオープン、こんなタイトルで開かれている木版画の個展を見てきました。

この展示室にとっては、言わばこけら落としの展覧会。素人目ですが、それにふさわしい作品展だと思いました。29日(月・祝)までです。

木版画の傘寿展を開いているのは、岐阜県多治見市在住の阿部正枝さん。

「木版画を始めたのは20年前。それまで3年ほど油絵を習っていましたが、もっと変わったことがやりたくなって」
「勝手気ままに彫り、まさに我流版画でしたが、思い切って多治見市美術展など公募展に出したところ、これが入賞。木版画にハマりました」

以後、岐阜県美術展や棟方記念版画大賞展、川上澄生木版画大賞展などに入選、入賞の繰り返し。古希の70歳の時に初めて個展を開き、今回が2回目だそうです。

今回並べた80点は4号大から30号大までさまざま。たたみ大の作品を彫ったこともあるそうです。モチーフも多岐にわたっています。海外旅行で出掛けた風景もあれば、好きな音楽の楽譜を入れた作品も。
「イメージを膨らませて何でも彫っています」

僕よりお姉さんだけど妹みたい。随分お若いですね――。
「80歳といっても数え年。いやそれでも何か月かサバを読んだかな。早くやりたかったし、まもなく傘寿ということで」と阿部さん。2人で大笑いになりました。

※掲載した作品写真は、今回展に展示されていないのもあります。


 


楽書き雑記「名古屋市農業センターにあるヤグルマギクとポピーの花畑」

2019-04-22 06:43:23 | 日記・エッセイ・コラム

 

名古屋市農業センターにあるヤグルマギクとポピーの花畑です。
郊外の観光園で見かけるような広さではありませんが、どちらもすらりと伸びて咲き誇る美しさを楽しむには十分でしょう。

ヤグルマギクは青、紫、赤、ピンク、白・・・。これらが混色状態で咲いています。
実は、ヤグルマソウと呼んでいた花の正式名称が「ヤグルマギク」であると知ったのは最近です。

僕にとってヤグルマソウは、子どものころ自宅の庭で咲いていた花の中で一番印象深い花の一つです。美しいけど細く伸びた茎に「大丈夫だろうか」と、強い風が吹くたびに気にしていたものです。

おとなしくて、やや虚弱に見える可愛い女の子への思いに通じるものがあったのかもしれません。

何年か前にヤグルマソウの呼び名は、ユキノシタ科のヤグルマソウと混同しないためにヤグルマギクに統一、図鑑などでもヤグルマギクと記載されるようになりました。でも僕の中では「旧姓」のままです。
もっとも、ヤグルマソウは園芸種の中でも病害虫に強い丈夫な花に分類できるようです。

 ポピーも黄色や白、オレンジ、ピンクなどが混色で植えてあります。数百株はあるでしょう。一株に十数本の茎が伸び、てっぺんの花が風に揺れています。

ポピーと言えば、頭に浮かぶのは確かオルセー美術館で見たモネの「アルジャントゥイユのひなげし」。ヒナゲシ(ポピー)が咲き乱れる丘の道を日傘の妻カミーユと息子が歩く風景に、スイレンの作品と同様しばらく見とれたものです。
ポピーは
ヤグルマギクとは違って、ヒナゲシをはじめアマポーラ、コクリコ、虞美人草など別名がいっぱいあります。

余談ですが、このようにヤグルマギクとポピーが咲き誇る農業センターの花畑なのに、園の入場者が多いわりに人影は多くありません。広いセンターで分かりにくい場所のためか、あまり知られていないようです。
花畑があるのは、駐車場の奥の方にある歩行者出入り口のそばで、四角い屋根のある小さな休憩所の前です。

 

 

 


楽書き雑記「名古屋市昭和区の区の木・ハナミズキの様子を見てきました」

2019-04-20 06:59:47 | 日記・エッセイ・コラム

 

名古屋市昭和区が「区の木」にしているハナミズキの街路樹を見てきました。
昭和区が区の木にハナミズキ、区の花にハナショウブを選んだのは、ちょうど30年前の平成元年(1989年)。以来、区役所から少し歩いた塩付通や桜花学園高校の方へ向かう道路の両側を、白やピンクのハナミズキで埋めています。

19日午後の様子は写真の通り。例年より早めに訪ねたことや数日前までの冷え込みのせいか、いま一つの感じでしたが、20度超えの気温が続き青空が広がれば、平成最後の美を見せてくれるでしょう。

ハナミズキと同時に選んだ「区の花」のハナショウブは、区内にある鶴舞公園でサクラやバラ、アジサイなどとともに公園を代表する花に。来月には令和最初の華麗な美を楽しむことになります。

 

これは区役所前の薄いピンクのハナミズキです




楽描き水彩画「竹林の散策路に置かれた防火用水」

2019-04-18 07:53:48 | アート・文化

 

 竹林を行く散策路で見かけた風景です。
竹垣の内側に置かれた真っ赤なドラム缶。白い文字で「防火用水」と書いてあります。もちろん中には水が入っています。

 以前、名古屋城の石垣のそばに同様のドラム缶(これは白地に赤の文字でした)が置いてありました。万一に備えるだけでなく、くわえたばこなどの防止にも、「火の用心」の看板より何倍もインパクトがあります。

「でも、夏になると蚊の発生源になって・・・」と、苦笑混じりに竹林で作業していた男性。ドラム缶には細かい目の網がかぶせてありますが、蚊たちはどこからかドラム缶に侵入したり、水が満タン状態に入れてあるので一雨あれば水かさが網を超え容易に産卵できるのでしょう。




楽書き雑記「雨の中を咲き始めのボタンを見に名古屋の徳川園へ」

2019-04-17 16:49:27 | 日記・エッセイ・コラム

 ボタンは咲き始め。天気は終日雲が厚く、所により雨も――。
ネットなどでこんな事前情報を目にしながら、あまのじゃくよろしく「これもまた一興」と17日、名古屋・徳川園のボタン園に行ってきました。

情報通り、55種、約1000株のボタンのうち、開花しているのは12割といったところ。恒例の牡丹祭は46日から始まっているものの、3月後半からの冷え込みのせいでかなり開花が遅れているようです。

天気の方も気温が予報よりかなり低いままで、昼前から雨がポツリ、ポツリ。結局傘を差したままのボタン見物になりました。

同好の士でしょうか。園内のあちこちにボタンに見入る人の姿が目につきます。
開いて間もないボタンは瑞々しく、色つやも良さそう。花びらや葉の雨滴を入れてカメラに収めてきました。

 

フジも少しづつ開花を始めました




楽書き雑記「名古屋港ワイルドフラワーガーデン(愛称・ブルーボネット)に出かけてきました」

2019-04-15 07:03:18 | 日記・エッセイ・コラム


名古屋市港区潮見町にある名古屋港ワイルドフラワーガーデン(愛称・ブルーボネット)へ出かけてきました。
遊具や遊戯施設はなし。リーズナブルな入園料で、四季折々の草花や花木が咲き誇る散策路を歩き、時には屋内での若いアーチストたちの無料演奏に耳を傾けるなど、「ゆったりとしたひととき」を味わうことができました。


この庭園は2002年、中部電力が創立50周年の記念事業として新名古屋火力発電所の敷地の一部を整備してオープンしました。
イギリスのトップガーデンデザイナーが手掛ける庭をはじめ、キッチンガーデンやハーブガーデンなど22の庭があります。

チューリップやパンジー、アイリス、ポピーなどの草花。庭園の愛称である青いブルーボネットの花があちこちに。白いアセビや真っ赤なアカバナトキワマンサクも。
散策路を離れ、ガーデン脇の岸壁方向に足を進めると、海の向こうに名古屋港ガーデンふ頭などが目に入ります。

入園料は大人300円(65歳以上200円)、小中学生150円、6歳未満無料。駐車場の駐車料金は無料。土・日・祝日は名古屋港のガーデンふ頭と金城ふ頭から水上バスが運航されています。

市内バスも新瑞橋や金山、神宮東門からワイルドフラワーガーデン行きがあり、この日はこちらを利用しました。

庭園の周りは大きな工場が並ぶ工業地帯。飲食店はあまり見当たりません。弁当持参の場合は園の南エリアにある「花のコミュニティガーデン」を利用できるそうです。園内にレストランが1軒ありますが、こちらもグッド。
帰りにはブルーボネットの苗と種子を買ってきました。

10連休。1日くらいこうした庭園で過ごすのもいいかも。5月1・2両日は午後を中心に屋内コンサートが開かれる予定。これも無料です。

ブルーボネットの花です




楽書き雑記「チューリップや変わり種のツバキ=名古屋-東山植物園へ」

2019-04-13 07:10:15 | 日記・エッセイ・コラム

名古屋の東山植物園に出かけてきました。約150種950本というシャクナゲの森がお目当てでしたが、3月下旬からの冷え込みのせいで、見ごろはまだまだの状態。そこで、市民の手によるお花畑や初めて目にした花などを中心にカメラに収めてきました。


《お花畑》

市民団体や企業などが植栽しています。
春はお馴染みのチューリップ。さまざまな形の畑に色とりどりのチューリップが、パンジーとともに春を謳歌しています。

 

《変わり種のツバキ2つ》
ひとつは「紅卜伴(べにぼくはん)」という品種。中央の雄しべ・雌しべのあるところが小さな花びらの塊のように盛り上がっており、蕊(しべ)部分が花弁化したようです。説明板によると、岐阜市以西の古寺社に古木が多くあり「日光」とか「紅唐子」の別名もあるとか。

もう一つ目に留まったのは背丈が50㌢ほどの若木。赤い蕾が1つ付いています。品種名は「光源氏(ひかるげんじ)」。
説明板によると、多くの白覆品種の中で最も華麗な品種とか。咲いた花や成長した姿を見たいものです。

 

《温室で》
多くのブーゲンビレアが咲く中で、ラッパの形をした黄色い花をたくさん咲かせた木。「ヒメアリアケカズラ」といい、果実は刺のあるイガグリやウニに似た形だそうです。

小さな池の湖面に白い花を咲かせた水生植物。葉はスイレンのようです。「ニンフォイデス」という名前で5弁の可憐な花にしばらく見とれました。

 

《散策路で》

サクラの花びらが風に舞い、モミジの若葉が広がる中で目についた花々。
薄紫の「コバノミツバツツジ」が林のあちこちで咲いています。
白いブラシのような花をびっしり付けた花もありました。九州から北海道まで広く山野に咲く「マルバアオダモ」のようです。

  

 


楽書き雑記「名古屋の3大ランドマーク(名古屋城天守閣・名古屋テレビ塔・中日ビル)の新装・改装工事」

2019-04-11 06:57:07 | 日記・エッセイ・コラム

 名古屋への旅行や勤務経験のある方にとっても懐かしい名古屋の「3大ランドマーク」が、一斉に新装・改装工事に入っています。
名古屋城の天守閣、久屋大通公園の名古屋テレビ塔、栄の中日ビル。リニア新幹線の開通など、名古屋の新時代をにらんだプロジェクトです。

【名古屋城天守閣】

徳川家康の天下普請で1612年に築城した尾張徳川家の居城。1945年の名古屋大空襲で大天守や本丸御殿などが焼失したものの戦後に大天守をコンクリート造りで復元しました。天守の屋根の金の鯱はあまりにも有名で金鯱(きんこ・きんしゃち)城とも呼ばれています。

近年、名古屋城では大がかりな整備計画が進められ、目玉の一つだった本丸御殿の復元は昨年完成。総仕上げとなる天守閣をコンクリート造りから本来の木造に復元する事業が22年末完成を目標に進められています。

すでに、天守閣への入場を停止して基礎的な工事にかかっていますが、本格工事を前に難問に直面しています。
新しい木造天守への登城手段(コンクリート造りではエレベーターもある)をどうするか、石垣の強度はどうか。大きくて厚い壁です。

【名古屋テレビ塔】

東京タワーより4年早い1954年に完成。高さ180㍍。当時は東洋一高い建造物と言われたそうです。

都心を貫く久屋大通公園のど真ん中。名古屋の各テレビ局の電波を送信する役目はテレビのデジタル化に伴って終わりましたが、観光スポットとして親しまれており、リニューアル工事に着手しました。
20年7月までに、耐震化工事のほか「塔にあるホテル」が誕生する予定だそうです。

 
【中日ビル】

広小路通と久屋大通の交差点角にあって1966年に開業。12階建てで中日劇場や中日パレス、全国物産センター、中日文化センターなどが入っていました。

 新しい中日ビルは地上31階、地下4階、高さ約180㍍、延べ面積11万3000平方㍍。低層部に商業施設や多目的ホール、中層部に賃貸オフィス、高層部には高級ホテルが入る計画。解体後21年初めに新ビル建築にかかり、24年度完成の予定だそうです。

人気だった回転展望施設はレストランやモニュメントなどの形で活用することを検討しているようです。




楽書き雑記「愛知県内の美術史をたどる『アイチアートクロニクル1919~2019展』を開催中=愛知県美術館リニューアルオープン記念展」

2019-04-09 07:56:37 | アート・文化

大改修が終わった愛知県美術館で開かれているニューアルオープン記念展を見てきました。
題して「アイチアートクロニクル1919~2019」。料金は一般500円、高校・大学生300円、中学生以下無料。6月23日まで。

ちょうど100年前の1919年は、東京の洋画グループ「草土社」の活動に刺激された愛知県内の10~20代の若い画家たちが「愛美社」というグループを作って展覧会を開いた年。
以後100年、戦争や復興、ヨーロッパの前衛芸術などの影響を受けながら年代を重ね、今や美術界はさまざまな表現手法を展開、会派も群雄割拠する時代になっています。

そこで、愛知県美術館がこれまでに購入や寄贈された美術作品に加え、名古屋市美術館や豊田市美術館などのコレクションの協力を受けて、100年をたどろうとの狙いです。 

全館使って年代を追いながら展示。僕が学ぶ水彩画教室の講師で現代アート作家・山田彊一先生の1969年の作品「現代餓鬼草子 太郎と花子 №3」も展示されていました。

絵画が中心ですが、展覧会を案内する手書きのポスターや戦火で焼失した名古屋城天守閣の再建工事の写真なども展示されています。 

また、1970年代初頭、名古屋の若い芸術家や学生らが愛知県美術館へ美術品として「ゴミ」を出品したことから、美術品とは認めない美術館側と裁判沙汰になった「ゴミ裁判」なども紹介しています。

美術館のリニューアル工事では耐震対策が施されたほか、床や天井の張り替え、壁面の化粧直しを実施。照明もLEDになりました。

※掲載した作品の写真は展覧会のチラシからです。

 

 

 


楽書き雑記「名古屋近郊の愛・地球博記念公園(愛称・モリコロパーク)で春を満喫=サツキとメイの家にも」

2019-04-08 07:23:38 | 日記・エッセイ・コラム

 

サツキとメイの家


名古屋市近郊の長久手市にある「愛・地球博記念公園(愛称・モリコロパーク)へ7日、春休みの思い出づくりをする孫たちと出かけてきました。

2005年に開催された愛知万博(愛・地球博)の会場跡地に造られた公園。
ナゴヤドーム30個分という広大な敷地に家族向けの遊戯施設、自然体験ゾーンなどが揃い、入園料は無料、遊戯代も格安とあって休日は家族連れで賑わっています。

孫たちは幼稚園や小学校から何度か訪れているとはいえ、当然ながらこの日も孫中心のプログラム。
それでも、歩く先々で満開のサクラやハナモモ、ユキヤナギなどに迎えられ、春を満喫しました。

愛・地球博の人気パビリオンにも再会できました。
スタジオジブリのアニメ映画「となりのトトロ」(宮崎駿監督)の主人公が過ごした「サツキとメイの家」。想定した昭和30年代の暮らしぶりを再現した居間、炊事場、書棚、茶ダンスや衣類ダンス、浴室、井戸水をくみ上げる手押しポンプ・・・。

「風呂をいっぱいにするのに、バケツで何杯運んだかなあ」
昭和30年(1955年)といえば僕は中学生。「サツキのメイの家」のような和洋折中型というハイカラな家ではありませんでしたが、懐かしく蘇りました。

 余談ですが、愛知県とスタジオジブリがこの愛・地球博記念公園を舞台に「ジリテーマパーク」を2022年度までに整備する計画があるそうです。「魔女の谷エリア」「もののけ姫エリア」など6つのエリアを設けるというもので、ジブリファンならずとも楽しみです。

 ただ一方で、広大な自然や景観が損なわれはしないか、商業ベース偏重になって家族連れの負担が過重になりはしないだろうか。「中学生以下は無料」の素晴らしい屋内立体遊戯施設を駆け回る孫たちを見ながらそう思いました。

 

 

サツキとメイの家の井戸水汲み上げポンプ