風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽描き風景水彩画・風の游子展出品作「板根(ばんこん)」

2013-05-31 10:57:56 | アート・文化

       
              
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根の部分が幹から板状の形で地面に伸びています。エノキという落葉高木樹の「板根(ばんこん)」です。
 愛知県春日井市と岐阜県多治見市間の旧国鉄中央線の廃線跡で行われた愛岐トンネル群保存委員会による見学会で、ガイドさんが案内してくれました。

板根は根の周りの土が崩れたり、流出したため根を伸ばせなくなった植物が板状の支持材として発生させるそうですが、詳しいことは分かっていないそうです。熱帯地方や沖縄県西表島など気温の高い地域で多く見られますが、本州では珍しく「多分、これが北限でしょう」とガイドさん。

樹高
28m、根周り6m、樹齢推定200年。灰色がかった樹皮はザラザラしてシワがあり、ゾウの肌のよう。鉄道の建設から廃線までを見守ってきたこのエノキを地元の人たちは、親しみをこめて「山おやじ」と呼んでいるそうです。
絵は10号です。


64日(火)から9日(日)まで、名古屋市民ギャラリーで開く「第6回風の游子展」に僕が出展を予定している作品をシリーズでご覧いただきました。これらに数点加えて12点ほど出せればと思っています。
風の游子展には僕の他に5人の仲間が出品します。僕よりもずっと素晴らしい作品がそろっています。例年より随分早い梅雨入りをしましたが、ぜひご高覧、ご好評をお願いいたします。

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楽描き風景水彩画・風の游子展出品作「南極観測船ふじ」

2013-05-30 11:34:16 | アート・文化

 


 
 
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名古屋では珍しい吹雪に包まれる名古屋港ガーデンふ頭の「南極観測船・ふじ」です。

1965
年から18年間、南極で活躍した後、1985年からここに係留・展示されています。船内は操舵室はじめ、南極観測越冬隊員たちが生活した部屋や観測に使った車などを展示。外の広場には第1次越冬隊で活躍した樺太犬で、南極に残されたまま1年余を生き抜いたタロとジロの銅像などがあり、名古屋港水族館と並ぶ人気スポットになっています。

「ふじ」のホームページによれば、この砕氷船は全長
100m、最大幅22m、深さ11.8m、排水量5.250㌧。ディーゼル電気推進形式、12.000馬力で最大速力17ノット。定員245人、ヘリコプター3機を搭載、厚さ80cmまでの氷を連続で砕氷できました。

吹雪の中の「ふじ」は昨年(
2012年)22日の風景。前夜からの雪予報に早起きして動いていたバス、地下鉄で名古屋港に着くと名古屋ではあまりお目にかかれない吹雪が迎えてくれました。

強い風に舞う雪でポートタワーがうっすら見えるだけになり、オレンジ色の「ふじ」の船体が白い世界に包まれてしまう感動と幻想の光景も。そんな中で、早出してきてブリッジなどの雪かきをする職員たちの姿が印象的でした。

画題は「南極に思いをはせた朝」。これは
8号サイズですが、もっと大きく描いてみようと構想を練っているところです。


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楽描き風景水彩画・風の游子展出品作「沢辺の雪解け」

2013-05-28 08:07:03 | アート・文化

 


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春の日差しを強く感じ始めたころの信濃路。「この春を描けないだろうか」と歩いていて、残雪の表面に沢の岸辺から山の方へと伸びる一本の筋に目がとまりました。

何だろう。積雪が浅くなったので、地元の人が山へ柴でも採りに入った足跡だろうか。 

ちょっと違うようです。動物や自然をテーマにしたテレビ番組などを思い出し、これはきっと動物の足跡だ、と納得しました。
イノシシ、キツネ、タヌキ・・・。この辺りにはいろんな動物が棲んでいます。
冬眠から覚めて、沢の水を飲みにやってきたのでしょう。 

仮にこれが人間の足跡であっても、春の訪れを端的に表す風景だと心が躍りました。

乳白色がかってみえる雪解け水、身を寄せ合うようにして風雪をやりすごしてきた木々、岸辺に伸びる枯れた植物は葦でしょうか。そしてひと筋の足跡。
 
画題は「沢辺の雪解け」としましたが、「春のあしあと」でもよかったかな、と思っています。



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楽描き風景水彩画・風の游子展出品作「瀬戸内の島で」

2013-05-26 07:29:11 | アート・文化


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瀬戸内は世界に誇る造船産業の集積地。大型のタンカーや自動車運搬船から観光船や警備船艇まで、ありとあらゆる船が生まれています。

島々にはドックをはじめ大小の関連工場、ドック専用の船着場、従業員寮などが点在。地域経済も造船を抜きに語れません。それだけに、世界経済の動向や為替相場、中国や韓国の造船企業との競争などによって、何度も好不況の波に浮き沈みさせられてもいます。

そんなことを考えながら光る海、漁港、レモン畑などを歩いて画題を取材するとともに、こんな風景も絵にしました。

ドックから出る廃品の一時保管場所でしょう。船をつなぐ太いロープ、船体を岸壁などとの接触から守ってきた大型タイヤ、塗料の空き缶、アンカー、暖を取るため使った古いドラム缶・・・。
一つひとつの果たしてきた役割を思い浮かべつつ描いた20号の作品です。




 
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楽描き風景水彩画・風の游子展出品作「2月の桜」

2013-05-24 07:51:47 | アート・文化

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「高遠さくら祭り」の舞台、長野県伊那市・高遠城址公園の桜たちの2月中旬の風景です。園内のタカトオコヒガンザクラは1500本以上。春には公園全体を薄紅色に染めます。
そんな桜をいま掲載するのはいささか季節外れの感じですが、展覧会での顔見せ公演ということでご覧ください。

2月中旬の桜は冷たい冬も峠を越え、25万人以上もの花見客が押し寄せる2ヶ月後の4月に向けて芽吹きのとき。桜だけには限りませんが、この時期の樹木には開花期のような華やかさはないものの、樹木そのものの持つ力強さ、美しさを感じます。

ここの桜の古木たちには地面から何本もの支柱が伸びています。厳しい風雪から守るためですが、エネルギーを注入するパイプのようにも見えます。

絵の題は「充電のとき」とします。


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楽描き風景水彩画「赤くなり始めた再生のイチゴ」

2013-05-22 22:08:52 | アート・文化

 風の游子展の出品作シリーズを小休止して、このブログで紹介した僕がハンギングで育てている「再生のイチゴ」(4・17、4・20更新)の続報をさせてもらいます。

気温の安定した先週初めごろから実も大きくなり、次々に色づいているからです。長らく放りっぱなしにし、品種も味も忘れていたイチゴ。それだけにワクワクする気分です。
      
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ヒヨドリなどから守るために被せた半透明のゴミ袋をめくると、真っ赤に熟した実、白くてところどころにピンク色が入った実、黄緑の実。ひと株に
20個ほどついています。

形はスーパーなどに数多く並んでいるとんがり帽子形ではなく、ずんぐり形。でかいのだと横
35センチ、高さ3センチほどありますが、全体的には小ぶりのようです。少し摘果した方がいいのかもしれませんが、そのままにしています。

早速、味わってみました。

やや酸味が強いようです。でも、昨今の甘さを競う果物に閉口している僕には、この方が大歓迎。すっかり甘味派の家人らは敬遠気味のようですから、僕が独り占めできそうです。

絵にもしてみました。
イチゴの実が重なっている部分をアップしてみたのですが、もう少し離して大きな葉を入れた方がよかったかもしれません。
イチゴの絵といえば昨年秋、東京・丸の内の三菱1号館美術館で観た静物画の巨匠「シャルダン展」での「木いちごの籠」。いつかは、あんな絵を描いてみたいなあ。
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楽描き風景水彩画「風の游子展出品作・製材所」

2013-05-21 07:38:06 | アート・文化

 

大都市の名古屋でも、都心から離れると人々の生活臭のある通りや小さな町工場などに出会います。これも街歩きの楽しみです。

例えば堀川や中川運河沿い、名古屋港周辺などです。
描いた製材所は、堀川沿いを歩いていて見つけました。すぐそばを都市高速道路の高架が走っています。

材木置き場一杯に積み置かれた巨木。輸入材でしょうか。切り倒した時の大型チェンソーの跡がくっきり残っています。ここに来る前は、堀川や名古屋港西側などにある貯木場で長い間水に浮かべてあったのでしょう。木肌や皮を覆うのは乾いたコケ類のように見えます。
 

太い材木が吊り上げられ、製材機の方へ。なかなかの迫力です。釣り上げ運搬機には「28t」の文字がありました。
 

重く太い材木、リモコンで動く吊り上げ装置の力強さ、作業場に差し込む光などに注意しながら描きました。大きさは40号です。

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楽描き風景水彩画「風の游子展・尾道のネコ」

2013-05-18 08:24:23 | アート・文化

 

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ネコの町としても知られる広島県尾道市。千光寺公園の坂道を上り下りする間も、立ち止まると必ずネコが目に入りますよね。

この絵を描いた三重塔周辺でも、座っているネコ、歩いているネコ、居眠りするネコ・・・。何度目かの尾道詣でで、お馴染みになったネコもいます。

その一匹。前年に訪れた時も夕方でしたが、辺りをパトロールでもするかのように歩き回り、三重塔とほぼ同じ高さで対面するコンクリート防護壁の先端に、チョコンと座りました。これも前年通りです。

じっとしたままです。
何を見ているのでしょう。三重塔、眼下に広がる山陽線が貫く街、夕日に光る尾道水道、しまなみ海道、山並み・・・。もっともっと遠くを見ているのかもしれません。

それとも考えごとでもしているのでしょうか。
きょうの出来事、今夜の夕飯のこと、観光客のこと、ネコ社会のこと、仲間のこと・・・。もっと先のことかもしれませんね。

背後の夕日が沈みかけたころ、ゆっくりとその場を離れました。あすも、また。

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号のこの絵の題は「ぼくの日課」です。




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楽描き風景水彩画「風の游子展・出展作紹介・ネコ①」

2013-05-16 08:04:24 | アート・文化

僕たちの風景水彩画のグループ展「第6回風の游子展」を6月4日(火)から9日(日)まで、名古屋・栄の名古屋市民ギャラリーで催します。
6人のメンバーがこの1年間に描いてきた作品の中から、合わせて55~60点をご覧いただく予定で、各自が選考を進めているところです。
ぼくも教室で描いたり、公募展に出したり、このブログに掲載した絵などから選んでいますが、これまでブログには載せていない絵の何枚かを、きょうからシリーズで紹介させていただきます。



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教室のスケッチで出かけた名古屋・守山区内。閑静な坂道沿いにある民家の玄関先で見かけたネコです。

朝のまどろみを楽しんでいたのでしょう。
足を投げ出して横になっていたのですが、近づくとむっくりと起き上がり、こちらを見ました。
でも、その眼に警戒心などはうかがえません。
「おはようございます。みなさん、お散歩ですか?」と、話しかけられている感じです。

「可愛いなあ」。カメラを向けました。
すると、こんなしぐさを始めたのです。「ネコの顔洗い」というのでしょうか。シャッターを切ると同時に、こんな「画題」が浮かびました。

「お化粧直すから待ってね」

          

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楽書き雑記「高知学芸高校同窓会の中部支部設立」

2013-05-12 17:08:03 | 日記・エッセイ・コラム

僕にとっては久々に重い役割を持つことになりました。高校の母校の同窓会中部支部設立総会がきのう(5月11日)名古屋であり、僕が役員(支部長)になったのです。

僕が卒業した高校は、高知市内にある私立高知学芸高等高校。
1957年に創立しました。半世紀を経て、高知県内では進学志望の中学生あこがれの高校になっています。

僕はこの高校に創立と同時に入学、
1960年に卒業しました。つまり、一期生なのです。年齢的にも能力的にも勘弁してほしいと思いつつ役員を引き受けたのは「一期生が逃げたらいかん」との意思からでした。

関東、関西などにはありながら、170人ほどの同窓生が暮らす中部になかった同窓会づくりに僕が賛同した一番の理由は、
母校の教育に対する思いです。

僕は高知学芸高校のそれを「にいはりの教育」と呼んでいます。

校歌である「学芸讃歌」の一節にもある「にいはり(にいばり)=新墾・新治」とは「土地や田畑、道などを開墾したり切り開くこと、またそのようにしてできたところ」を意味します。

「新しく開いた学び舎で、理想の教育を追い求め、生徒それぞれが自分らしさを磨き、人生の基本をつくり育てていく」という思いが込められているといっていいでしょう。

同じ高知県内なのに当時は、自宅から汽車に乗っても3時間はかかった15
歳の僕を迎え入れてくれた学校は、プレハブ造りのような校舎と小さな食堂ぐらい。でも、周辺の農家では納屋を改造するなどして僕たちを温かく迎えてくれました。


楽しさいっぱいの学び舎でした。
校庭にいくつもの輪を描くフォークダンス。
「あそこは芸能人の養成学校か」と揶揄されたこともあったようですが、先生たちが試行錯誤を重ねながらも一丸となって「新しい教育、理想とする教育」に取り組む姿が僕の脳裏によみがえります。

「自由」とともに、生徒たちが自律・自立するために必要な「規律」もありました。自由と規律をベースに、生徒たちが「広い心を持ち、何が正しいかを追求し、新しい感覚を磨き、創造力、実践力を養う」。そんな方針が僕にもビンビン伝わってきました。

勉強嫌いで成績もよくなかった僕も、部活を含めて高校生活を謳歌できたのです。
先にこのブログで三重県・安乗崎の灯台を描いた作品を載せた際にも「この灯台がロケ地になった映画『喜びも悲しみも幾年月』を高校時代に観た」と書きましたが、そうした3年間でした。

半世紀の歳月が流れ、卒業生は1万9000人。近くの10万平方メートルもの広大な敷地に移転、中学校もでき、寮なども併設されました。勉学だけでなくスポーツ、芸術活動でも活躍ぶりをこちらの新聞やテレビでも目にするようになりました。


高知から8人の同窓会本部・先生を迎えて催した設立総会。
僕は「建学の精神がこれからも引き継がれ、歴史や伝統にあぐらをかくことなく、理想の教育を追い求める学び舎であってほしい」と挨拶
を結びました。

懇親会の締めくくりに、参加者全員が輪になって4番まで歌った「学芸讃歌」。

♯あさかぜの すがしきくに
にいはりの みちはひらけぬ
名をし立て 高知学芸
あまつ日に のぞみたかく

年齢差が最大半世紀ある
同窓生たちの表情は、みんな晴れやかで誇らしげでした。


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楽描き風景水彩画・新緑と花の季節「若葉のカキノキ」「アヤメとヤグルマギク」

2013-05-10 14:36:45 | アート・文化

 


新緑と花の季節。振り回された気温の上下もやっと安定してきましたね。
 

今回は先日、絵画教室のスケッチ会で出かけた三重県桑名市の多度地区での風景の中から、まず2枚を選んで描いてみました。

 
この日は歩いていて飛ばされそうな強い風でしたが、田植え真っ盛りの田園は田舎育ちの僕にとっては懐かしさでいっぱいでした。

 
1枚目の絵は若葉を次々広げ、黄色がかった白い花を咲かせるのも近い柿の木。かなり年代ものでしょう。剪定や重みで自然に折れた古枝のあとにできたコブから力強く左右に広がる枝、ゴツゴツした木肌、あちこちに青白いコケが見えます。
 

子どものころ、どこの庭でも柿の木はシンボルツリーの一本。秋になると登って実ったカキを食べるのが楽しみでした。ただし、柿は折れやすい木。枝の付け根からはがれるように折れて、枝ごと地面に落ちたのは僕の遠い思い出です。
 

2枚目はアヤメとヤグルマギク。農作業時や道行く人への思いから植えられたのでしょう。アヤメ園のよりも野性的に感じます。ヤグルマギクもアヤメに寄り添うようというより、アヤメに負けまいと細い茎を伸ばした姿は逞しく見えました。
 

今回は2枚とも、現地での写真も載せてみました。

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楽描き風景水彩画「第6回風の游子展」ご案内

2013-05-07 15:26:02 | アート・文化

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僕たち水彩画仲間のグループ展「第6回風の游子(ゆうし)展」を、6月4日(火)から9日(日)まで、名古屋・栄にある名古屋市民ギャラリー栄の第3展示室(中区役所7階)で開きます。案内はがきもほぼ出来上がり、出展する作品選びなどにかかりました。

このグループは、朝日カルチャーセンター名古屋の講座「風景水彩画入門」(講師・山田彊一先生)の受講生の一部。
有志たちで「年1回の教室展とは別に、作品を多く見てもらえる機会が欲しい」と企画して、ことし6回目を迎えました。

展覧会名の「風の游子展」は、このブログのタイトルを紹介させていただいたページ(
2013318日)にも書きましたが「風の吹くままに人生を歩く遊子(旅人)のような我々の作品展」という意味です。
「水もしたたる・・・」と言いたいところですが、平均年齢が70+αの男たちでは無理がありますよね。

 今年も出品者は6人。この1年間に教室で描いたり、公募展に出したりした6号~40号大の作品の中から、合わせて55点前後をご覧いただこうと考えています。


        ※この会場風景は、第1回風の游子展(2008年)のものです。
 
   
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楽書き雑記「三重県桑名・多度地区での驚き」

2013-05-03 09:47:50 | 日記・エッセイ・コラム

 都会でも片田舎でも通りを歩いていると、車を走らせていては絶対に経験できない驚きや感心することに出くわします。先日、絵画教室でスケッチ取材に出かけた三重県桑名市の多度地区でも「ホォー」「ヘェー」の繰り返しでした。

この地区は上げ馬神事で知られる多度大社の門前町ですが、普段は比較的静かなたたずまいです。

養老線の下野代という無人駅から、田植え真っ盛りの田園風景をノートやカメラに収めながら、のんびり歩くこと30分。大きな民家の庭先に、車を数台止めることができそうなガレージがあり、中に油絵が飾ってあったのです。

4号から30号大の花の絵を中心に15点ほど。真ん中に看板が掲げられ「木もれ陽美術館」とありました。

絵の作家は、この住まいの主婦である草薙桂子さん。僕より3歳ほど先輩だそうです。
「じっくり本気で絵に向かったのは、中学校での教職をやめてから。現職の時は教えるのに精一杯。本格的に描くことなんてできませんでした」と草薙さん。

この10年。油絵に始まったお絵かきは最近、版画の世界に。次々と大作を手掛けながら公募展にも挑戦しているそうです。

一方で陶芸にも挑戦。アトリエには茶碗やぐい飲みが並び「気にいったのがあったら持って行ってくださいね」。

秋には三重県美術館市民ギャラリーで個展を予定しているとか。そのエネルギッシュな活動には脱帽です。

       
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「なんだ、これは」
 

多度大社から多度駅へ向かって歩いていて出くわしたのが、道路脇に並ぶ高さ1㍍から2㍍ほどのオブジェの数々です。
 

創作しているのは平野清孝さん。「69歳ですが、5年ほど前に腰痛で農業が十分にできなくなって・・・。古くなった農機具などを見ていると、無性に形にしたくなったんです」
 

作品を自宅そばの道路脇に並べてみたら、通学する子どもたちから「すごーい」と歓声があがったそうです。
 

「うれしかった。だから新しい作品をつくる。子どもたちが喜んでくれる。また作る。大人たちも足を止める。また作る」
 

使わなくなった道具などを持ってきてくれる人も。空き缶、なべ、土管、金属片、食器、板の切れ端、バケツ・・・。
 

「でも、これでこんなのを作ってほしい、といわれてもできません。モノをじっと見ていて、ああして、こうして、ひねったり、くっつけたりしているうちに形になっていくものですから。作品に題名や説明書きをしていないのは、見てくれた人が想像してくれればいいからです」
 

道端の納屋には、作品の素材になりそうなモノがいっぱい。
このあと、どんな作品が並ぶのでしょう。
                                 

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楽描き風景水彩画「藤の花」

2013-05-01 07:10:23 | アート・文化

 

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花の季節。どこを歩いても色とりどりの装いで迎えてくれます。中でも藤の花は主役の一人でしょう。

東海地方各地の「藤まつり」もこの大型連休が今シーズン最後の見せ場。どこも大にぎわいです。

 
僕が今回描いた藤は、名古屋・天白区にある名古屋市農業センターの小さな藤棚。このセンターは春の梅まつりが有名ですが、休憩所にある藤棚は小さいながらも脇役としての存在感を見せています。

棚の骨組みを包むように垂れる紫の房。蜜を求めてミツバチよりも数倍大きな黒いハチが飛び交っていました。あまり近づかない方がよさそうです。<o:p></o:p>

 

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