風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「第10回ポスターグランプリ=愛知県美術館ギャラリーで開催中」

2019-10-31 06:21:57 | アート・文化

愛知・岐阜・三重・石川・富山各県の印刷工業組合や愛知県印刷協同組合などによる第10回ポスターグランプリの入賞・入選作品展が、名古屋・栄の愛知県美術館8階ギャラリーで開かれています。11月4日(月・振替休日)まで。

将来のグラフィックデザイン業界を担う人材を育てていこうとの狙い。今回は「輪」をテーマに募り、大学や高校、専門学校、業界で働く人たちから多数の応募があったそうです。

デザインやメッセージ性などから審査。グランプリ(最優秀賞)に金城大学短期大学部の吉田日向子さんの作品が選ばれたほか、優秀賞6点、特別賞12点などが展示されています。


【グランプリ】


【優秀賞】

 



楽書き雑記「第66回愛知県私学美術展へ」

2019-10-30 06:45:49 | アート・文化

 

名古屋・栄の愛知県美術館8階ギャラリーで開かれている、第66回愛知県私学美術展(県私学協会主催)を見てきました。11月4日(月・振替休日)まで。

絵画・デザインの部、写真の部、書道の3部問。各私立高校から選ばれた生徒たちの意欲溢れる作品が並んでいます。





「楽書き雑記「遅くなってごめんなさい。ホトトギスが勢いよく開花」

2019-10-28 06:30:40 | 日記・エッセイ・コラム

 

 

我が家の庭で開花の様子が変だったホトトギスが、すごい勢いで咲いています。
「夏が猛暑だったうえ長く続いたので、しばらく休ませてもらいました」とでも言っているようです。

ホトトギスは我が家でも例年8月末から9月にかけて咲き始め、秋の訪れを感じさせてくれます。ことしも、9月初めに咲いている何本かを見て「暑い暑いと言ってはいても、秋だね」と思ったものです。

 でも後が続かなかったのです。例年に比べて茎が短くて細く、てっぺんに付いた花芽も小さく、開花を断念したかのようなのも。葉が虫に食われ、傍には大きな毛虫がいました。
「暑さに加えて害虫まで・・・。ことしはこれまでか」と思ったものです。

ところが10月の声を聞くと、周りのチェリーセージなどの間に隠れていたホトトギスがどんどん顔を見せて成長。花芽も勢いよく膨らみ、朝夕に冷え込みを感じるようになって開花に拍車がかかったようです。

花期が長いことから「永遠にあなたのもの」とか「秘めた意志」「永遠の若さ」といった花言葉通り、晩秋の庭を彩り続けてくれることでしょう。





楽描き水彩画「快挙。『フツーの新顔』が連続入賞=名古屋市天白区美術展と瀬戸市美術展

2019-10-26 16:51:39 | アート・文化


 

風景水彩画教室の「新顔」が、初めて挑戦した公募展に連続入賞しました。
新顔といっても経験者(他の教室にいたとか学生時代などに心得のある人)と未経験者がいますが、彼は後者。定年後の趣味にと、この道を選んだ意気込みと努力の見事な成果です。

名古屋市天白区在住の村上元彦さん(61歳)。
教室に入ったのはちょうど1年前。「勤めが定年になりました。60歳ですが絵は初めてです」と自己紹介され、「じゃあ、フツーの人だな」と思ったのを覚えています。経験者を特別な人とすれば、圧倒的に多い未経験者は普通。今風に言えばフツーの人というわけです。

ちなみに僕はフツー。村上さんが入学した日に持ってきた絵を見て、風景の中の見えるものを全て描こうとしていたり、陰影のつけ方など見て「僕もそうだったな」と思ったものです。

しかし、村上さんのスケッチ取材での動きや作品を見るたびに、その変化に驚きました。
次回、次々回と見ていくと、僕を含めた先輩たちが好き勝手に村上さんの絵を論評した言葉が選択され、取り入れてあるのです。

もう一つ。教室のスケッチ取材とは別に独自で駆け回って掴んだ「絵になる素材」を次々に見せられ、同じ意欲と努力でも本気で向かえば短期間でも一気に向上するものだな、と思わずにいられません。

最初の入賞は、すでに終わった天白区美術展洋画部門の教育委員会賞。街なかのカフェが、やわらかな色使いで30号の作品に仕上げています。
続いて奨励賞を受けたのは、開催中(27日まで)の第72回瀬戸市美術展。この種の展覧会場では減ってきた撮影禁止とかで、ここには掲載しませんが、「根(命)」と題する絵は地面を這い広がる木の根を描いています。

どちらも全国規模の絵画団体の公募展ではなく、地方自治体の公募展だといっても「フツーの新顔」が教室の先生の筆入れなどもなしに入賞するのは簡単ではないでしょう。

僕は65歳で教室に入って12年。意欲も努力もそれなりにしているつもりですが、停滞気味です。
「才能がない、と言い訳していてもしょうがない。ギアを入れ直し、アクセルを踏んでみようか」。村上さんの絵を見ながらそう思いました。

 

 


楽書き雑記「モダンアート中部作家展を見てきました」

2019-10-24 06:35:03 | アート・文化

 


抽象美術系団体のひとつ、モダンアート協会の名古屋支部が名古屋・栄の愛知県美術館8階ギャラリーで開いている「モダンアート中部作家展2019」を見てきました。

名古屋で開かれていた現代アートの国際展「あいちトリエンナーレ」が、一週間前に終わったばかり。何かと不満の残る展覧会でしたが、自身に芽生えた現代アートへの興味が消えたわけではない、と出かけてきました

名古屋支部のアーティスト22人が、絵画や彫刻など29点を出展。
無雑作にひかれたような何本もの筆跡で表現された絵、段ボールの断面だけを張り付けて描かれたような絵模様・・・。

相変わらず「?」「?」の連続でしたが、しばらく作品の前に立っていると、作家の創作意図を理解できたような気がして頷くことも。それなりに楽しんできました。


 


楽書き雑記「未来の芸術家たち展=名古屋の東邦高校美術科卒業制作展」

2019-10-23 06:09:26 | アート・文化

 

名古屋の私立高校では唯一、美術科がある東邦高校美術科の「第27回未来の芸術家たち展=卒業制作展」を、名古屋市の愛知県美術館8階のギャラリーで見てきました。
昨年は美術館改修のため別会場での開催でしたが、今年は古巣に戻っての卒展。今年も表現力あふれる作品に包まれてきました。27日(日)まで。

デッサン力を身に付けるとともに日本画・油絵・彫刻・デザインの中から1科目に絞って研鑽を積み、ほとんどが芸術系大学への進学を目指すそうです。

会場いっぱいに並ぶ3年間の集大成に引き寄せられます。

「変わらねば」という自己の心情を描いた絵、制作した絵本と挿絵の全て、青春真っただ中の自画像・・・。ジャンルは違っても、若々しく伸び伸びした発想と表現力、そして挑戦する姿勢は同じです。

※念のためですが、掲載した写真と評価とは関係ありません。




楽描き風景水彩画「坂のある石垣と黒壁の通り=知多木綿の里」

2019-10-21 06:25:45 | アート・文化

 


先月、水彩画教室のスケッチ取材で出掛けた知多木綿の里・愛知県知多市岡田地区で出会った黒壁通りです。なだらかな坂、飴玉を散りばめたような左右の石垣が魅力的でした。

江戸期に始まった岡田地区の木綿生産は、全国でもトップ争いをしたほどだった、と言われています。
近年は化学繊維や海外からの輸入物に押されて大きく様変わりしましたが、ナマコ壁の蔵や黒壁の生産現場、石垣の豪商の家屋など、往時の名残が街のいたるところで見られます。

描いた風景も江戸期の情緒を感じさせる典型的な通り。
この坂道も木綿を積んだ馬車が行きかい、最盛期には3000人も働いていたという女性たちで賑わったことでしょう。10号です。





楽書き雑記「ミズヒキの花」

2019-10-19 14:52:52 | 日記・エッセイ・コラム

長く細い針金のような花茎に、赤い粒々が点々と。「ミズヒキ」ですね。
例年、庭のあちこちで目にしますが、他の草花の根元でも半日陰でも所かまわず伸びるので、多くは事前に取り除いています。しかし、先日読んだ季節の花の本で名前を知り、ちょっと愛着がわいてきました。

今年もチェリーセージの根元など数カ所に咲いてます。花茎をよく見ると、赤い花弁の下は白く見えます。だから上から見ると赤い列、ひっくり返して下から見ると白い花の列というわけです。

名前を目にして浮かんだのは、まさに祝儀袋の水引でした。花の名も漢字では「水引」と書くようです。

 

 


楽書き雑記「名古屋・栄のオアシス21で尾張名古屋の職人展」

2019-10-19 06:46:00 | 日記・エッセイ・コラム

 

 「この道ひとすじ」の職人技と職人魂を披露する第36回尾張名古屋の職人展が、名古屋・栄のオアシス21「銀河の広場」とNHK名古屋放送センタービル「プラザウェーブ21」で開かれています。20日(日)まで。

衣・食・住・生活関連の品々を手作りする職人たちの40団体に加え、賛助出品者として尾張以外の職人も参加。

テント張りのブースに金箔、名古屋友禅、ハンドバック、三味線、デッサン額、仏具、土壁塗り、竹製釣り竿、つげ櫛、和凧、豊橋筆など、それぞれ自慢の製品がずらり。
手作りの実演や職人技の体験コーナーもあります。

 

 


楽書き雑記「プラモデルの傑作がずらり。名古屋モノづくりフェスタ」

2019-10-17 06:51:56 | 日記・エッセイ・コラム

 

 

 

 

 

プラモデル愛好家たち自慢の作品が集まる展覧会が、名古屋市民ギャラリー矢田(地下鉄ナゴヤドーム前矢田駅下車)で開かれています。
名付けて「名古屋モノづくりフェスタ8」。20日(日)まで。

 

会場にはロボットやフィギュア、戦車、戦闘機などがずらり。
東海地方の愛好家たちが夢中になって制作した作品の他に、「これがプラモデル?」と尋ねたくなるプロのモデラー(プラモデル制作者)の傑作も並んでいます。

 

プラスチック製模型キットを組み立てるだけではありません。自分の手づくり部品を使ったり、好みの色で着色したり。素材も金属、布、竹、紙、陶・・・何でも結構。
夢と発想をいかに表現し、作品にするかですね。




楽書き雑記「3年ぶり。香りが少し戻ってきた我が家のキンモクセイ」

2019-10-16 06:40:21 | 日記・エッセイ・コラム

 

 

一昨年、昨年とほとんど匂わなかった我が家のキンモクセイに香りが戻ってきました。
十分な回復とはいえませんが、3年ぶりの香りに少しホッとしています。

樹齢ははっきりしませんが、3本に分かれている幹のうち一番太い幹回りは38㌢、樹高は2.5㍍ほど。
キンモクセイは雌雄異株ですが、花付きの様子では雄株らしくびっしりと花を咲かせ、この時期になると例年むせかえるような芳香を放ってきました。

ところが2017年、開花した様子にびっくり。
花数は少なく、色あせたような花色。そのうえ肝心の香りが近づけば匂うくらい。近所のキンモクセイもいつものように、通りを香りで包むほどではありませんでした。

昨年も異変が続きます。花に鼻を付ければ匂いを感じる程度。花数は前年以上に少なめでした。

ネットなどを開くと、匂わないキンモクセイについての記述が結構あり、樹齢や前年の剪定状況などとは別に、花芽が出る時期や育つ時期の気温や降水量、日照時間などとの関係の有無が取り上げられています。

そして今年。夏は猛暑。9月に入っても猛暑日や真夏日が続きました。
「これでは3年連続香りなしだろう」と予想したものです。

ところが2日前。ほとんどが蕾の状態なのに、かすかな香り。
かなりの蕾が開いた今朝(16日)は、キンモクセイらしい香りが増しました。

しかし、以前の「むせかえるような芳香」ではありません。花数、色とも回復したとはいえません。
2年連続の「香りなしキンモクセイ」、そしてまだ不満の残る今年のキンモクセイ。その原因はやはり天候だろうと考えたくなります。気候変動の現れでなければいいのですが。





楽描き水彩画「名古屋東山動物園のトラのカップル『ダマイ』と『クンデ」です」

2019-10-14 06:33:43 | 催し

メスのダマイ

オスのクンデ


名古屋・東山動物園のスマトラトラのカップルです。
メスの「ダマイ」とオスの「クンデ」。東山動物園で単身生活を送っていたダマイ(5歳)に、クンデが仙台市の八木山動物園からやってきて今月で1年になります。

スマトラトラは絶滅危惧種。繁殖の期待を込めた婿入りです。
その命題についての状況は分かりませんが、庭にいるダマイを園舎の窓から見つめるクンデの様子や、クンデが寝ている園舎の壁に体をこすりつけるようにして横になっているダマイの仕草を見ていると、結構いい感じです。

ただ、クンデは14歳。スマトラトラの寿命は野生では約15年、動物園の飼育下でも約20年といわれ、若くはありません。先日、動物園に出かけたら「クンデの体の調子が良くない」との話を耳にしました。もう回復したでしょうか。
朗報が待ち遠しいですね。




楽描き水彩画「豪商のレンガ倉庫の錠前」」

2019-10-12 06:32:59 | アート・文化

 

 

以前出かけた三重県桑名市レンガ倉庫の錠前です。鉄扉の経年変化が面白く、改めて描き直してみました。

豪商・諸戸清六(1846~1906)が、明治28年(1895年)ごろ米蔵として建てた倉庫。5棟のうち大戦末期の空襲で2棟が焼失、3棟が残っています。
錠前(じょうまえ)。当時は南京錠(なんきんじょう)と呼んでいたかもしれません。

3棟の錠前はそれぞれ形が違います。
ただ別の棟の錠前もそうですが、豪商の倉庫の錠前にしては派手な装飾などはなくシンプルです。堅実な商売だった現れでしょうか。

それより、魅力的なのは鉄扉の経年変化。扉の表面は金属のようで長い歳月と風や雨によって描かれた錆、カビの色模様は、ちょっとしたアートに思えます。8号です。

 

 


楽書き雑記「栴檀は双葉より芳し、の『栴檀』は『白檀』のことだった・・・」

2019-10-10 06:18:49 | 日記・エッセイ・コラム

 



公園などで木や花に目をやりながら歩いていると、これまでの浅い知識がとんでもない間違いだったと知ることがあります。

先日、コスモスを見に出かけた名古屋・庄内緑地公園でのこと。芝生広場の周囲に立つ樹木の中に、オリーブのような実をびっしり付けた木が目に留まりました。この木や実を意識して見たのは初めてです。

幹に取り付けたプレートに「センダン」とあります。
「これが、あの栴檀だったのか」と頭に浮かんだのは「栴檀は双葉より芳(かんば)し」のことわざでした。子どものころからよく耳にし「世の中には、幼児のころからそのような優秀なのがいるのか。すごいなあ」と思ったものです。当時、真っ先に頭に浮かんだのは1949年(昭和24年)にノーベル物理学賞を受けた湯川秀樹だったと思います。

ところが、帰りの地下鉄車内で「栴檀」の項目を読んでびっくり。

「ことわざの栴檀は白檀(ビャクダン)のこと」とあったのです。「そんなこと常識だよ」と言われそうですが、僕は知りませんでした。

 栴檀と白檀。どちらも芳香や薬効成分があるようですが、属も科も全く違います。
なのに、なぜ混同が起きたのか。ネットを開くと、いくつかの解説が出ていました。長くなりそうなので興味のある方はどうぞ。

新しいことを知るのは、うれしいこと。もともと知識不足だから、知ることは多いはずと楽しみにしています。

 

 

 


楽書き雑記「4か所にハロウィンデコレーション=名古屋の久屋大通庭園「フラリエ」

2019-10-08 06:17:03 | 日記・エッセイ・コラム

 

 

由来がどうあれ、楽しめればいい――。
今やクリスマスやバレンタインデーなどと並ぶイベントになったハロウィン。

名古屋のデパートなどでも、ハロウィングッズや菓子などの商戦とデコレーション合戦が展開されているようですが、それらとは一線を画した感じの久屋大通庭園「フラリエ」のハロウィンデコレーションを見てきました。

一線を画したというのは、フラリエは名古屋市が整備した都心で花や緑を楽しむ公園。入場は無料だし、館内にレストランやカフェ、ショップがあっても商戦とはあまり関係がなさそうだからですが、例年のハロウィンの飾りつけもなかなかの人気です。

飾りつけは屋外、屋内に2カ所ずつ計4カ所に。
カボチャをメーンに、パンパスグラスやさまざまな草花の鉢、人形、記念写真用ベンチなどが飾り付けられ、自撮りや親子連れ、カップルらが「はい、ポーズ」。
そばには展示用のカボチャなども売られていました。