これは名古屋・千種区にある揚輝荘の建造物5棟のうち、中核である聴松閣の玄関です。
聴松閣は、松坂屋の初代社長15代伊藤次郎左衛門祐民が昭和初期に、政財界の賓客をもてなすため建設した、いわば迎賓館。館内は洋風、中国、インド様式を取り入れた食堂やホール、応接室、寝室など、贅(ぜい)を尽くした設え(しつらえ)になっています。
伊藤が上高地の帝国ホテルに感動してデザインを依頼したとされ、描いた玄関は、そのシンボルと言えるでしょう。
石を積んだ4本の柱の上部に、丸太がバンザイでもするかのように立ち、棟木を支えています。10号です。