リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

きちんと感じた?思った?考えた?

2014年12月10日 | 日々の風の吹くまま
いや、すごい雨だった。バンクーバー市内はひと晩で60ミリ降ったとか。日本の集中豪雨
に比べたらどうってことないかもしれないけど、これはちょっと降り過ぎ。大雨警報は解除さ
れたけど、明日もまた雨。でも、週末には日が差すらしい。向こう2週間の予報によるとクリ
スマスは寒波。さてはホワイトクリスマスか・・・はどうやら見込み薄らしいけど。

まずは仕事の仕上げに没頭。社内文書だけど女性が書いたらしく、「きちんと(した)」という
表現がやたらと出て来る。訳し難いんだよねえ、これ。日本語にはこういう話し手と聞き手
の間で予め共通のイメージや理解がないとコミュニケーションがすれ違うような感覚依存型
の言葉が多い。日本人は何を言っているのか直感的に理解できるだろうけど、英語には「き
ちんと」を表現できる微妙にニュアンスの違う単語がいくつもあるから、原文の文脈を深読
みしないことにはどれが当てはまるか判断に困ってしまう。思わずどうしてよりによって翻訳
者になんかなったのかと自分の頭をゴン・・・。

もうひとつ頭を悩ますのがビジネス文書での「感じる」。ここでは忌憚のない意見を求められ
て「~と感じた」を連発して、ときどきは「~と思った/思う」。「~と考える」は一度も出て来
なかった。(一般に、「考える」は「思う」ほどには頻繁に使われないような「感じ」。)まあ「思
う」と「考える」は訳語がいくつかあっても難しくはないけど、「感じる」には参るなあ。だって、
雰囲気的なことについて「感じた」というのはわかるけど、具体的な意見を聞かれて「感じた」
はないんじゃない?それって感想でしょ?きっと感情的で受け身な人なんだろうという印象
を持っちゃうんだけど、ほんとに感じたことで、思ったり、考えたりしたことじゃないの?

まあ、「考える」というのは自分の脳みそを使わないとできないから、たしかにけっこう(人に
よってはめちゃくちゃに)めんどうくさいんだけど、でもこの「考える」という機能があるからこ
そ人間は動物と一線を画していられるんじゃないのかな。でも、「感じた」と言えば、そういう
感じを「受けた」のであって自分で「考えた」のではないと言っているようなもので、批判や責
任を回避できる便利な使いようとも言えるから、一種の「お茶濁し語」なのかな。何だか頭が
こんがらがって来たから、考えるのはやめて『メリーポピンズ』を楽しんで来ようっと・・・。